症例 CASE
幹細胞治療 症例25 歩くのが楽になり、茶道やヨガを続けられることがうれしいです(70代 女性)

患者様情報
患者様は70代の女性です。以前から左膝の痛みがあり、長年にわたって痛みが強くなったり軽くなったりを繰り返していました。茶道を続けており、正座などで膝に負担がかかる機会も多かったとのことです。
約1年前に左足首を捻挫した後、無理をして座る姿勢を続けたことをきっかけに左膝の痛みが悪化しました。近くの整形外科を受診し、ヒアルロン酸注射による治療を定期的に受けていましたが、左膝については十分な改善を感じられない状態が続いていました。
また、左膝をかばって歩くようになったことで右膝にも痛みが出るようになり、約3か月前からは右膝にもヒアルロン酸注射を受けていました。右膝にはある程度の効果を感じていたものの、左膝の痛みは改善せず、鍼治療なども併用していました。
そのような中、当院の講演会に参加されたことをきっかけに再生医療に関心を持たれました。当初はPRP治療についてご相談いただきましたが、これまでの症状の経過や治療歴を踏まえ、「幹細胞治療についても詳しく聞いてみたい」と考えられ、当院を受診されました。
MRI所見
右変形性膝関節症 グレード3
内側半月板は変性断裂を認める
内外側に骨棘
軟骨擦り減り(内>外)
前十字靭帯やや非薄化
治療
| 治療内容 | 両膝 幹細胞5000万3回+PRP2回 |
| 治療期間 | 5か月 |
患者様の声
治療を受ける前は、特に左膝の痛みが強く、痛み止めを飲んだり湿布を使ったりしながら生活していました。旭川から札幌までバスで通院することにも少し不安はありましたが、何とか膝を良くしたいという思いで治療を受けることにしました。
最初にPRP治療を受けた後は、一時的に膝の痛みが強くなる時期がありましたが、数週間するとまず右膝の痛みが軽くなり、その後、左膝も少しずつ楽になってきました。痛み止めを飲む回数も以前より減りました。
1回目の幹細胞治療では、帰りのバスの中から膝が腫れ始め、2日目くらいが一番強く、1週間ほど腫れが続きました。ただ、その腫れが引いてからは歩くのが以前より楽になり、「少し光が見えてきたかな」と感じるようになりました。
その後、膝の調子が良くなってきたことで、つい動き過ぎて左膝が少し痛くなることもありました。それでも治療を重ねるにつれて全体的には調子が良くなり、3回目の治療を受けた頃には、日常生活で膝の痛みを感じることがかなり少なくなっていました。
3回目の治療から1か月後には、階段を下りるときに少し痛みを感じる程度まで改善しました。以前から通っていたジョイフィットにも週4回ほど通えるようになり、「筋肉がついてきましたね」と言われました。茶道も週2回、教えることができています。
治療から3か月たった頃には、「治療前に比べれば全然違う」と感じるようになりました。痛みが少なくなったことで、ジムのマシンをやり過ぎてしまい、逆に膝が痛くなったこともありました。そのため、今は無理をし過ぎず、自分の体重を使った運動や教えていただいたリハビリを意識して行っています。
6か月後にはさらに調子が良くなり、ジョイフィットには週5日ほど通えるようになりました。以前やっていたヨガも再開することができています。
長い距離を歩いて6,000歩くらいになると、まだ膝が痛くなることはあります。また、膝の外側に痛みを感じたり、曲げ伸ばしの際にポキポキと音が鳴ったりすることもあります。それでも、治療前と比べると普段の生活はかなり楽になりました。
これからも膝の状態をみながら、運動やリハビリを続けていきたいと思っています。
治療前後の評価
| 痛みスコア(VAS) 両膝 | 治療前 36/61 → 治療後 0/21 |
| 歩行テスト(TUG) | 治療前 14.2 → 治療後 11.2 |
| 膝関節評価スコア(KOOS) | 治療直後 255 → 治療後 372 |
VAS:0がまったく痛くない状態、100が最も痛い状態
KOOS:日常生活動作、痛み、生活の質、症状、運動機能という5項目から、膝の状態を評価することができる指標。各項目100点で合計500点
医師の見解
長年にわたり両膝の痛みに悩まれ、ヒアルロン酸注射を継続しても、特に左膝では十分な改善を実感できない状態が続いていた患者様です。膝の痛みを抱えながらも、茶道や運動を続けたいという思いが強く、当院で再生医療を受けることを選択されました。
治療後は一時的な腫れや痛みがみられたものの、その後は徐々に歩行時の痛みが軽減し、日常生活でも膝の負担が少なくなっていきました。治療前と比較して、痛みの指標であるVASや膝関節評価スコア(KOOS)にも改善がみられ、6か月後には「とても調子が良い」とお話しいただけたことを、私自身もうれしく感じています。
現在ではジムに週5日通い、ヨガも再開されるなど、治療前より活動範囲が広がっています。茶道も続けられており、膝の状態が改善したことで、患者様が大切にされている日常を取り戻していかれていることが何よりうれしい結果です。
一方で、長い距離を歩いた際の痛みや膝外側の違和感など、まだ残っている症状もあります。膝の状態をさらに安定させていくためには、治療だけでなく、適切な運動量の調整や筋力維持、継続したリハビリも重要です。
今後も膝の状態を丁寧に確認しながら、無理のない範囲で運動や茶道を長く続けていただけるようサポートしていきたいと思います。現在の改善を一つの通過点として、さらに痛みの少ない状態が長く続いていくことを期待しています。
[治療費]
関節1部位
PRP 投与回数(1回~3回) 22~55万円(税込)
幹細胞数(2500万個~1億個) 投与回数(1回~3回) 99~429万円(税込)
[起こりうる副作用]
細胞採取部の内出血や創部感染、また注射時の刺入部疼痛、末梢神経損傷などが起こる可能性があります。
症状によりMRIやエコーなどの検査を受けて頂く事があります。
札幌ひざのセルクリニックでは、患者様の症状に合わせた適切な診断と治療計画のご提案をしております。ひざだけでなく、肩、股関節等の関節、また長引く腰痛などの慢性疼痛の治療も行っております。西18丁目駅徒歩2分、札幌医大目の前にありますので、お気軽に御相談下さい。
院長 川上公誠
(プロフィール)
監修 川上 公誠(整形外科専門医)
札幌ひざのセルクリニック院長
岐阜大学医学部卒業。母が人工関節手術で痛みから解放された経験をきっかけに整形外科医を志し、これまでに人工関節置換術を含む手術を5,000件以上手がけてきました。手術が難しい高齢者や合併症のある方にも寄り添える治療を模索する中で再生医療と出会い、その効果に確信を得て、2024年に「札幌ひざのセルクリニック」を開院。注射のみで改善が期待できるこの先進的な治療を、北海道中に届けたいという想いで、関節に特化した再生医療を提供しています。
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