
症例 CASE
PRP治療 症例18 階段がつらかった膝の痛みが、今では自転車で遠出できるまでに(80代 女性)

患者様情報
2週間前から急に膝の痛みが強くなり、ご家族の勧めで当院にご相談くださいました。1年前の転倒が原因かもしれないとのことで、他院では人工関節の手術を勧められていましたが、「手術はしたくない」とのお気持ちから、当院の再生医療に関心を持っていただきました。
初診時は歩行もままならず、階段の昇り降りや立ち上がりにも苦労されており、VASスコアは87、TUGも17.1秒と、日常生活に大きな支障がある状態でした。PRP治療を3回受けられた後は、少しずつ痛みが軽減し、1か月後には「痛みは全くありません」と笑顔でお話くださいました。現在は自転車に乗れるまでに回復し、TUGは9.8秒、VASは0となり、KOOSスコアも146から360に改善しています。
MRI所見
変形性膝関節症 グレード2
内側半月板、外側半月板ともに変性断裂を認める
内外側に骨棘
軟骨擦り減り(内>外)
関節液貯留を認める
治療
治療内容 | PRP3回 |
治療期間 | 2か月 |
患者様の声
もともと手術は避けたくて、いろいろ調べてこちらに来ました。最初は階段の上り下りや立ち上がるのもつらくて、歩くのも大変でした。PRP治療を始めてから、少しずつ楽になってきて、歩くスピードも上がったと息子にも言われました。
3回目の治療のあとには、自転車に乗った時の最初のこぎ出しが楽になって、「遠くまで行ってしまうくらい」と感じるくらい調子が良くなってきました。今は痛みもなく、日常生活もかなり楽になっています。階段の下りだけはまだ不安ですが、全体的には受けてよかったと思っています。
治療前後の評価
痛みスコア(VAS) | 治療前 87 → 治療後 0 |
歩行能力評価(TUG) | 治療前 17.1 → 治療後 9.8 |
膝関節評価スコア(KOOS) | 治療前 146 → 治療後 360 |
VAS:0がまったく痛くない状態、100がもっとも痛い状態
TUG:椅子に腰かけた状態から立ち上がり、3mを歩き折り返してから再び深く着座するまでの時間(秒)
KOOS:日常生活動作、痛み、生活の質、症状、運動機能という5項目から、膝の状態を評価することができる指標。各項目100点で合計500点
医師の見解
人工関節置換術を勧められるほどの膝の痛みで来院された患者様ですが、手術を避けたいという強いお気持ちのもと、当院での再生医療(PRP治療)を選ばれました。初診時は歩行や階段動作に大きな支障があり、日常生活もままならないご様子でしたが、治療を重ねるごとに少しずつ回復され、最終的にはVASが0、KOOSは200点以上の大幅な改善が見られました。
特に印象的だったのは、「自転車に乗れるようになったのが嬉しい」と笑顔で話してくださったことです。今後も階段の下りや膝をつく動作のさらなる改善を目指して、サポーターの活用やリハビリを継続していただきながら、一緒に取り組んでまいります。再び日常を楽しめるようになった姿を見ることができ、医師として大変うれしく思っています。
[治療費]
関節1部位
PRP 投与回数(1回~3回) 22~55万円(税込)
[起こりうる副作用]
・症状によりMRIやエコーなどの検査を受けて頂く事があります。
札幌ひざのセルクリニックでは、患者様の症状に合わせた適切な診断と治療計画のご提案をしております。ひざだけでなく、肩、股関節等の関節、また長引く腰痛などの慢性疼痛の治療も行っております。西18丁目駅徒歩2分、札幌医大目の前にありますので、お気軽に御相談下さい。
院長 川上公誠
(プロフィール)
監修 川上 公誠(整形外科専門医)
札幌ひざのセルクリニック院長
岐阜大学医学部卒業。母が人工関節手術で痛みから解放された経験をきっかけに整形外科医を志し、これまでに人工関節置換術を含む手術を5,000件以上手がけてきました。手術が難しい高齢者や合併症のある方にも寄り添える治療を模索する中で再生医療と出会い、その効果に確信を得て、2024年に「札幌ひざのセルクリニック」を開院。注射のみで改善が期待できるこの先進的な治療を、北海道中に届けたいという想いで、関節に特化した再生医療を提供しています。


各種ご相談やご予約はこちら
- ひざの痛みに関する相談
- セカンドオピニオンの相談
- 再生医療に関する相談
- MRI検査のご予約