
症例 CASE
幹細胞治療 歩く姿勢がきれいになったと言われました。(60代 女性)

患者様情報
50代になってから、左ひざに水がたまるようになり、痛みも出てきました。
その痛みは出たり引いたりを繰り返していて、「また来たな…」という感じで何とかやり過ごしていたんです。
しばらくすると今度は右ひざにも痛みが出てきて、日によって痛みの強さが違ったり、どちらのひざがよりつらいかも日によって変わるようになりました。
特に最近では、昨年の3月頃から左ひざの痛みがずっと続いている状態です。
これまでの治療としては、近くの病院でヒアルロン酸の注射や痛み止めを処方してもらっていました。
でも、レントゲンでは徐々に軟骨が減ってきているのが分かり、先生からは「人工関節の手術も考えたほうがいいかもしれない」と言われました。
ただ、痛みがないときは普通に歩くこともできるので、手術を受けるタイミングについて相談したところ、「ご本人の判断におまかせします」との説明でした。
私自身、まだ仕事も続けていて、1か月近く休むのは正直なかなか難しい状況です。
ちょうどそんなとき、たまたま御院の講演会に参加する機会がありまして、そこで「再生医療」という選択肢があることを知りました。
「これなら手術せずに何かできるかもしれない」と思い、ご相談させていただきました。
MRI所見
変形性膝関節症 グレード3
内側半月板はほぼ消失
外側半月板は変性断裂を認める
内外側に骨棘
軟骨擦り減り(内>外)
関節内に関節液貯留を認める
治療
治療内容 | 両膝 幹細胞5000万2回+PRP1回 |
治療期間 | 3か月 |
患者様の声
幹細胞注射後
PRP注射のあと、2日ほど膝に少し痛みが出ましたが、3日目には痛みがだいぶ和らぎました。
その後に幹細胞の注射も受けましたが、膝の痛みは全体的に軽くなり、調子も良いと感じています。
以前は歩くときに膝の痛みが目立っていたようで、「歩き方がつらそう」と言われることがありましたが、最近は「歩き方がきれいになったね」と言われるようになりました。
仕事柄、長時間座っていることが多く、立ち上がって最初の一歩は少しこたえる感じがまだあります。ただ、動き出してしまえばあまり気になりません。
以前より長い距離を歩けるようになり、途中で杖を使うことも減りました。治療を受けてから、日常生活が少しずつ楽になってきていると感じています。
治療前後の評価
痛みスコア(VAS) 両膝 | 治療前 50/50 → 治療後 16/13 |
歩行能力評価(TUG) | 治療前 12.8 → 治療後 9.6 |
膝関節評価スコア(KOOS) | 治療前 300 → 治療後 407 |
VAS:0がまったく痛くない状態、100がもっとも痛い状態
TUG:椅子に腰かけた状態から立ち上がり、3mを歩き折り返してから再び深く着座するまでの時間(秒)
KOOS:日常生活動作、痛み、生活の質、症状、運動機能という5項目から、膝の状態を評価することができる指標。各項目100点で合計500点
医師の見解
これまで、左右のひざに日によって異なる痛みを抱えながらも、ヒアルロン酸注射や痛み止めでなんとか対処されてきたとのことでした。MRI所見では、内側半月板の消失や軟骨の摩耗が進行しており、変形性膝関節症としてはグレード3の状態でした。痛みの波があるとはいえ、症状の慢性化とともに日常生活への影響が徐々に大きくなっていたものと考えられます。
今回、当院の講演会をきっかけに再生医療を知っていただき、両ひざへの幹細胞治療とPRP療法を受けられました。治療後は反応痛が一時的にあったものの、早い段階で痛みが軽減し、現在は「調子がいい」と実感されていることを非常に嬉しく思います。特にVASスコアは両側とも50から16・13へと改善し、TUGやKOOSといった評価指標にも回復が見られています。
現在は膝関節の痛みよりも、ふくらはぎや太ももの張りが気になるとのことですが、これは回復過程における筋緊張の変化とも考えられ、引き続きの経過観察で対応可能です。
手術以外の選択肢として再生医療を選ばれ、実際に痛みの改善を実感いただけていることは、治療を担当する立場として何より励みになります。今後も仕事を続けながら、安定した膝の状態を維持できるよう、ケアして頂ければと思います。
[治療費]
関節1部位 幹細胞数(2500万個~1億個) 投与回数(1回~3回) 99~429万円(税込)
[起こりうる副作用]
・細胞採取部の内出血や創部感染、また注射時の刺入部疼痛、末梢神経損傷などが起こる可能性があります。
・症状によりMRIやエコーなどの検査を受けて頂く事があります。


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