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膝の痛みが左右で違うのはなぜ?原因と治療アプローチ

膝の痛みが左右で違うのはなぜ?原因と治療アプローチ

「右ひざだけが痛い」「左足をかばっていたら、今度は右ひざが痛くなった」——そんな経験をしたことはありませんか?
膝の痛みは両側に同じように出るとは限りません。実際、片側の膝だけに痛みが出るケースは多く、そこには様々な原因が隠れています。
この記事では、膝の痛みに左右差がある理由や考えられる病気、そして治療のアプローチについて、整形外科専門医の視点からわかりやすく解説します。

片方だけ膝が痛くなる主な原因とは?

左右どちらか一方にだけ膝の痛みが出る理由は、生活習慣や体の使い方の偏り、そして特定の病気が原因であることが多いです。以下に代表的な要因を紹介します。

① 体のバランスの偏り

日常生活で知らず知らずのうちに体重を片足にかける癖がある方は少なくありません。立ち姿勢や歩き方、カバンを持つ手などの習慣が、膝関節に片側だけ負担をかけ、結果的に痛みとして現れるのです。特に「利き足」は多く使われるため、負担が蓄積しやすい傾向にあります。

② 外傷や使いすぎによる炎症

階段の昇り降り、スポーツ、長時間の歩行などで一方の膝に過度な負担がかかった場合、炎症を起こして痛みが出ることがあります。これをオーバーユース症候群といい、ランナー膝(腸脛靭帯炎)や鵞足炎などが代表例です。

③ 関節の変性(変形性膝関節症)

中高年に多いのが変形性膝関節症です。軟骨のすり減りが進むことで、関節の隙間が狭くなり、痛みや動かしにくさが出てきます。初期は片方の膝から症状が出ることが多く、「右だけが痛い」「左だけが腫れる」といった左右差のある症状を訴える方が多いです。

④ 半月板損傷や靭帯損傷

片側の膝に強い負荷やねじれが加わったときに起こりやすいのが、半月板や靭帯の損傷です。膝の内側や外側に痛みが集中し、「片方だけが急に痛くなった」と感じる原因のひとつです。スポーツ中の外傷や転倒などがきっかけになることが多く、MRIなどの画像検査で確認されます。

⑤ 反対側をかばったことによる二次的な痛み

もともと片方の膝や股関節、足首に問題があってそちらをかばっていた結果、負担が集中した反対側の膝に痛みが出ることもあります。このような連鎖的な痛みは、原因部位と痛みの部位が一致しないため、見逃されやすいのが特徴です。

どんなときに受診すべき?

「ちょっとした痛みだから」「片側だけだから」と様子を見る方も多いですが、以下のような場合は医療機関への受診をおすすめします。

  • 痛みが数週間以上続いている
  • 歩行や階段昇降がつらくなってきた
  • 膝が腫れて熱を持っている
  • 曲げ伸ばしが制限されてきた
  • 過去にけがをしたことがある

特に高齢の方は、関節の軟骨のすり減りや変形が進行している可能性があるため、早めの検査と治療が重要です。

治療のアプローチ:保存療法から再生医療まで

膝の痛みには、まず「保存療法(手術をしない治療)」が基本となります。痛みの原因や進行度に応じて、以下のような治療法が検討されます。

① 安静・サポーター・生活指導

症状が軽い場合は、患部の安静やサポーターの使用、日常動作の見直しなどで改善が見込めます。靴底の調整やストレッチなども効果的です。

② 薬物療法・注射治療

消炎鎮痛剤(湿布や内服)、ヒアルロン酸注射などは膝の痛みに対してよく使われる治療法です。ただし、根本治療にはならないことが多く、効果が一時的である点には注意が必要です。

③ リハビリ・筋力強化

膝関節の周囲の筋力を鍛えることで、関節の安定性が向上し、痛みが和らぐケースがあります。理学療法士の指導のもとでの運動療法が推奨されます。

④ PRPや幹細胞を使った再生医療

変形性膝関節症や半月板損傷の一部には、PRP療法脂肪由来幹細胞治療といった再生医療が有効です。これらは自己の血液や脂肪から取り出した成分を利用し、組織の修復や炎症の抑制を目指す治療法で、手術を避けたい方にとって希望となる選択肢です。

まとめ:左右差のある膝の痛みは早期の対応がカギ

膝の痛みが片側だけに出ている場合でも、それは身体からの大事なサインです。生活習慣の見直しやリハビリだけで改善する場合もありますが、進行性の関節疾患であることもあるため、自己判断で放置せず、整形外科専門医の診察を受けることが大切です
近年では、手術をせずに治療できる再生医療の選択肢も広がっており、早期発見・早期治療が将来的なQOL(生活の質)の維持に直結します

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