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COLUMN

スポーツ外傷 ジャンパー膝はどう治す?効果的な対処法とリハビリの進め方

ジャンパー膝はどう治す?効果的な対処法とリハビリの進め方

ジャンパー膝は、バレーボールやバスケットボールなどの跳躍を繰り返すスポーツ選手に多い「膝蓋腱炎(しつがいけんえん)」の俗称です。成長期の子どもから社会人アスリートまで幅広い年齢層にみられ、放置すると慢性化しパフォーマンスの低下を招きます。

今回は、ジャンパー膝の原因や症状、治し方、そしてリハビリの進め方について、関節治療の専門医としてわかりやすく解説します。

ジャンパー膝とはどんな病気?

ジャンパー膝は、膝のお皿(膝蓋骨)の下にある「膝蓋腱」が、ジャンプや着地の繰り返しによって炎症を起こすスポーツ障害です。特に、急激な加速・減速、方向転換を伴う競技に多くみられます。

痛みの部位は、膝のお皿のすぐ下。最初は運動後の違和感程度でも、進行すると運動中や日常生活でも痛みが強くなり、重症化すると断裂のリスクもあります。

主な原因と悪化の要因

ジャンパー膝の主な原因は「使いすぎ(オーバーユース)」です。特に以下の要因が重なるとリスクが高まります。

  • 着地の衝撃を繰り返し受ける動作
  • 筋力バランスの乱れ(大腿四頭筋が硬い、ハムストリングスが弱いなど)
  • 柔軟性の不足
  • ウォームアップ不足やトレーニングの急な負荷増加
  • 成長期で骨や腱の変化が追いついていない

また、足部のアライメント(O脚・回内足など)も痛みの原因になります。

治療法は?基本は保存療法が中心

ジャンパー膝の治療は、基本的に手術をせず保存療法で対応します。以下のような対処が主となります。

安静と負荷の調整

まず最優先なのは、炎症の起きている膝蓋腱に負担をかけないこと。痛みが強い場合はスポーツ活動を一時中止し、安静を保ちます。症状が軽減してから徐々に復帰を目指します。

アイシング・物理療法

運動後のアイシングや、超音波治療、電気治療(低周波)などを併用して炎症の鎮静を図ります。

ストレッチと筋力トレーニング

柔軟性を高めるために大腿四頭筋、ハムストリングス、ふくらはぎのストレッチを取り入れます。併せて体幹や股関節周囲の筋力トレーニングも有効です。

サポーター・テーピング

膝蓋腱の負担を減らすための専用サポーターやテーピングを活用するのも有効です。

リハビリのステップと再発予防

ジャンパー膝は、一度痛みが引いても再発しやすいのが特徴です。痛みが取れたからといってすぐに全力のスポーツ復帰をすると、元に戻ってしまう可能性があります。

以下の3ステップでリハビリを進めましょう。

ステップ1:痛みをコントロール

運動制限・アイシング・ストレッチで炎症を抑え、安静期を過ごします。

ステップ2:柔軟性と筋力の改善

特に大腿四頭筋や体幹の筋肉の柔軟性と安定性を高めることが再発予防につながります。

ステップ3:段階的な競技復帰

ジャンプやダッシュなどの動作を段階的に増やし、最終的に競技強度に戻していきます。復帰前には必ず専門家の評価を受けることをおすすめします。

再生医療という新しい選択肢も

痛みが慢性化し、従来の保存療法で効果が薄い場合は、再生医療の導入も選択肢になります。

たとえば、PRP治療(多血小板血漿療法)は自分の血液から修復因子を抽出し、炎症のある腱部に注射する治療法です。組織の修復を促す働きがあり、慢性腱障害に対する効果が報告されています。

さらに当院のような専門クリニックでは、幹細胞治療を応用するケースもあります。治癒が遅れている腱に対して、自己由来の幹細胞を注入することで、修復スピードを高める可能性があります。

まとめ:早めの対処が未来のパフォーマンスを守る

ジャンパー膝は、成長期やスポーツに打ち込む人にとっては非常につらいケガのひとつです。しかし、正しい知識を持って対処すれば、ほとんどの場合は手術せずに回復が見込めます。

リハビリを焦らず、必要に応じて再生医療などの新しい治療法も検討しながら、膝と長く付き合っていくことが大切です。

札幌ひざのセルクリニックでは、患者様の症状に合わせた適切な診断と治療計画のご提案をしております。ひざだけでなく、肩、股関節等の関節、また長引く腰痛などの慢性疼痛の治療も行っております。西18丁目駅徒歩2分、札幌医大目の前にありますので、お気軽に御相談下さい。

院長 川上公誠

プロフィール


監修 川上 公誠(整形外科専門医)
札幌ひざのセルクリニック院長

岐阜大学医学部卒業。母が人工関節手術で痛みから解放された経験をきっかけに整形外科医を志し、これまでに人工関節置換術を含む手術を5,000件以上手がけてきました。手術が難しい高齢者や合併症のある方にも寄り添える治療を模索する中で再生医療と出会い、その効果に確信を得て、2024年に「札幌ひざのセルクリニック」を開院。注射のみで改善が期待できるこの先進的な治療を、北海道中に届けたいという想いで、関節に特化した再生医療を提供しています。

この記事を書いたのは

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