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スポーツ外傷 スポーツで肩を痛めた?ケガの種類とリハビリのコツ

スポーツで肩を痛めた?ケガの種類とリハビリのコツ

テニスや野球、バレーボールなど、肩を使うスポーツで「肩が痛い」「腕が上がらない」と感じたことはありませんか?
スポーツによる肩のケガは軽い筋肉の炎症から、腱板断裂などの深刻な障害までさまざまです。
早期に適切な対処を行わないと、痛みが慢性化し競技復帰が難しくなることもあります。

今回は、肩を痛めたときに考えられるケガの種類と、それぞれに応じたリハビリの進め方、そして再生医療を活用した治療法までを、整形外科専門医がわかりやすく解説します。

肩のスポーツ障害とは?

スポーツで肩を痛める原因の多くは、オーバーユース(使いすぎ)や、瞬間的な衝撃や捻りによるものです。
特に、腕を頭より上に上げる動作(オーバーヘッド動作)を繰り返す競技では、肩関節に負担がかかりやすくなります。

肩は非常に自由度の高い関節ですが、その分安定性が低く、周囲の筋肉や腱、靭帯に頼って動きを支えています。そのため、どこか一部に炎症や損傷が起きると、全体の動きに支障をきたしやすいのです。

肩のケガの主な種類

スポーツによる肩の痛みには以下のような代表的な障害があります。

腱板炎(けんばんえん)・腱板損傷

肩を支える「腱板(けんばん)」という筋肉・腱のグループに炎症や断裂が起こる障害です。
特に40代以降では加齢による変性も重なり、スポーツをきっかけに腱板が部分的、または完全に切れてしまうこともあります。

主な症状:

  • 夜間や動作時の肩の痛み
  • 腕が水平より上に上がらない
  • 力が入りにくい

インピンジメント症候群

肩を上げたときに、腱や滑液包が骨にぶつかって痛みが出る状態です。
スイング動作や投球動作を繰り返すことで起こりやすくなります。

主な症状:

  • 肩の前方の痛み
  • 動かし始めに痛むが、動かしていると軽減することもある
  • 腕を90度以上上げると痛い

SLAP損傷(肩関節唇損傷)

肩の奥にある軟骨「関節唇」が、投球やラケット動作の繰り返しで断裂することがあります。
若いスポーツ選手にも多く、MRIでの診断が必要です。

主な症状:

  • 深い位置の痛み
  • 引っかかるような違和感
  • パフォーマンス低下(球速が出ないなど)

脱臼・亜脱臼

コンタクトスポーツや転倒などで起こることがあります。
一度脱臼すると再発しやすくなり、「不安定肩」と呼ばれる状態に進行することもあります。

主な症状:

  • 肩の位置がずれる感じ
  • 繰り返し外れそうになる
  • 投げるときに抜けるような感覚

肩のリハビリの基本方針

肩の障害からの回復には正確な診断と段階的なリハビリが重要です。痛みを我慢してトレーニングを続けると、症状が慢性化して治療が長引く原因になります。

リハビリの主な流れは以下の通りです。

急性期(痛みが強い時期)

  • 安静と炎症のコントロール(アイシング・消炎鎮痛薬)
  • 無理に動かさず、痛みの出ない範囲で可動域維持を行う

回復期(炎症が落ち着いてきたら)

  • 肩甲骨周囲や体幹の安定性を高めるトレーニング
  • チューブや軽いダンベルを使った腱板筋群の強化
  • 無理のないフォームでの投球やスイング動作の再学習

復帰期

  • 競技特性に合わせたトレーニングとフォーム指導
  • 再発防止のための柔軟性・筋力・連動性の向上

リハビリは“早く始める”よりも“正しいステップで進める”ことが重要です。

慢性的な痛みには再生医療という選択肢も

腱板損傷や肩の慢性炎症に対して、近年注目されているのが再生医療です。

PRP治療(多血小板血漿療法)

自分の血液から抽出した成長因子を肩関節に注入し、腱や靭帯の修復を促進します。軽度〜中等度の腱板損傷や炎症に有効とされ、痛みの軽減や回復の促進が期待できます。

幹細胞治療

脂肪などから取り出した自分の幹細胞を用い、組織の再生を促す治療法です。
部分断裂や変性が進んだ腱板にも応用され、手術を回避したいケースに選ばれることがあります。

これらの治療はメスを使わないため、身体への負担が少なく、アスリートやシニア世代の方から注目されています。

まとめ:肩のケガは早めの対応がカギ

肩は複雑で繊細な関節だからこそ、スポーツによる障害が起きやすい部位です。
しかし、正確な診断と段階的なリハビリ、そして再生医療など新しい選択肢を取り入れることで、多くの方が競技や日常生活に復帰されています。

肩に違和感を覚えたら放置せず、早めに専門医に相談しましょう。あなたの「スポーツを続けたい」という気持ちに、最適な治療法で応える道がきっとあります。

札幌ひざのセルクリニックでは、患者様の症状に合わせた適切な診断と治療計画のご提案をしております。ひざだけでなく、肩、股関節等の関節、また長引く腰痛などの慢性疼痛の治療も行っております。西18丁目駅徒歩2分、札幌医大目の前にありますので、お気軽に御相談下さい。

院長 川上公誠

プロフィール


監修 川上 公誠(整形外科専門医)
札幌ひざのセルクリニック院長

岐阜大学医学部卒業。母が人工関節手術で痛みから解放された経験をきっかけに整形外科医を志し、これまでに人工関節置換術を含む手術を5,000件以上手がけてきました。手術が難しい高齢者や合併症のある方にも寄り添える治療を模索する中で再生医療と出会い、その効果に確信を得て、2024年に「札幌ひざのセルクリニック」を開院。注射のみで改善が期待できるこの先進的な治療を、北海道中に届けたいという想いで、関節に特化した再生医療を提供しています。

この記事を書いたのは

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