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股関節 変形性股関節症とは?原因・症状・進行度をわかりやすく解説

「歩くと股関節が痛い」「長く歩けない」「足の付け根がスムーズに動かない」——こんな症状がある方は、**変形性股関節症(へんけいせいこかんせつしょう)**の可能性があります。
この病気は、特に中高年の女性に多く見られる関節の疾患で、進行すると歩行や日常生活に大きな支障をきたします。
この記事では、変形性股関節症の原因・症状・進行の段階について、医療の専門知識がなくてもわかるように丁寧に解説します。
変形性股関節症とは?
股関節は、太ももの骨(大腿骨)と骨盤をつなぐ関節で、私たちが立ったり、歩いたり、しゃがんだりするために重要な役割を担っています。
変形性股関節症とは、この股関節の軟骨がすり減ったり、関節が変形したりすることで痛みや動きの悪さが出る病気です。
軟骨は関節のクッションのような役割を果たしており、健康な状態では骨と骨がスムーズに動くようになっています。
しかし、加齢や過去のケガなどにより、この軟骨がすり減ってくると、骨同士がぶつかって炎症を起こし、痛みや腫れが出てくるのです。
主な原因
変形性股関節症の原因は大きく2つに分けられます。
1. 先天性・発育性の要因(一次性変形性股関節症)
日本人に多いのがこのタイプです。特に「先天性股関節脱臼」や「臼蓋形成不全(きゅうがいけいせいふぜん)」といった、生まれつき股関節のかぶりが浅い人が将来的に発症しやすいといわれています。
これらの人は、若いころは自覚症状がなくても、40代・50代から股関節の負担が蓄積し、軟骨が徐々にすり減っていくことで症状が現れます。
2. 加齢や生活習慣による要因(二次性変形性股関節症)
こちらは、年齢による関節の摩耗や、肥満、運動不足、股関節への過剰な負荷などが原因となります。
特に体重が重い方は股関節への負担も大きく、症状が進行しやすい傾向にあります。
主な症状
変形性股関節症の症状は、進行段階によって異なりますが、代表的なものは以下の通りです。
- 足の付け根(股関節)が痛む
- 動き始めに違和感がある(朝起きたときや立ち上がり時)
- 階段の上り下りがつらい
- 歩幅が小さくなる、足を引きずる
- あぐらや正座がしにくい
- 夜間や安静時にも痛みが出る(進行時)
最初は「ちょっとした違和感」や「疲れたときの痛み」程度ですが、進行すると日常生活に支障をきたすようになります。
進行の4段階
変形性股関節症は一般的に以下の4つのステージに分けられます。
【初期】
軟骨のすり減りが始まり、股関節の動きに違和感や軽い痛みが出始める時期です。
立ち上がりや歩き始めに痛みを感じることがありますが、休むと改善することが多いです。
【進行期】
軟骨のすり減りが進み、骨と骨が接触し始めます。
歩行や階段の昇降がつらくなり、可動域も制限されます。
整形外科を受診する方の多くがこの段階で来院されます。
【末期】
軟骨がほとんど消失し、骨の変形やズレが明らかになります。
痛みは強く、安静時や夜間にも痛みが出るようになります。
日常生活に大きな支障が出るため、人工股関節置換術などの手術が検討される段階です。
【術後・回復期】
人工関節置換術などを受けた後の時期です。
手術後はリハビリによって歩行機能を回復させていくことが重要になります。
早期発見・早期対策がカギ
変形性股関節症は早期に気づいて対策することで進行を遅らせることができます。
保存療法(運動療法・体重管理・ストレッチ・薬物治療)で痛みを和らげたり、進行を抑えたりすることが可能です。
また、近年ではPRP療法や幹細胞治療などの再生医療も注目されています。
これらは軟骨の修復を促し、手術を回避できる可能性もあるため、手術を避けたい方には新たな選択肢となるでしょう。
まとめ
変形性股関節症は、加齢や体質によって誰にでも起こりうる病気です。
しかし、痛みを我慢せず早めに対処することで、進行を防ぎ、快適な生活を取り戻すことができます。
股関節に痛みや違和感を感じたら、自己判断せずに、整形外科や関節の専門クリニックを受診してみましょう。
正しい診断と治療で、未来の生活の質を大きく守ることができます。


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