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肩 肩こり・肩の痛みに効く!筋力を高める簡単トレーニング法

肩こりや肩の痛みに悩んでいる方は非常に多く、日本人の約7割が「慢性的な肩こりを感じたことがある」と言われています。長時間のデスクワークやスマホ操作、運動不足によって、肩や首まわりの筋肉が緊張したまま固まり、血行不良や疲労物質の蓄積を引き起こします。
こうした肩こりや肩の痛みを根本的に改善するために大切なのが「筋力の強化」です。本記事では、医学的な視点から、肩の筋肉を効果的に鍛えることで症状の改善を目指す、簡単にできるトレーニング方法をご紹介します。
肩こりの原因は筋肉のアンバランス
肩こりは単なる筋肉疲労と思われがちですが、実は「筋力バランスの崩れ」も大きな要因です。特にデスクワークなどで同じ姿勢を長時間続けていると、僧帽筋や肩甲挙筋、広背筋などの筋肉が過緊張を起こし、逆に肩甲骨を支えるインナーマッスル(ローテーターカフなど)は弱化してしまいます。
このアンバランスを解消するには、「固まった筋肉をゆるめる」と同時に「弱くなった筋肉を鍛える」ことが重要です。肩の痛みやこりを予防・改善するために、自宅でも手軽にできるトレーニングを3つご紹介します。
ショルダーシュラッグ(僧帽筋上部の強化)
肩をぐっとすくめる動作を5回×2セット行います。ゆっくりと肩を引き上げ、数秒キープしてから元に戻すことで、肩周囲の血流が促進されます。

肩甲骨寄せ運動(肩甲骨内転筋群の活性化)
背筋を伸ばして椅子に座り、両肘を後方へ引きながら肩甲骨を寄せるようにします。10回×2セット。デスクワークで前に引っ張られがちな肩を正常な位置に戻す効果があります。

タオルを使った外旋運動(ローテーターカフの強化)
タオルを手に持ち、肘を脇に固定したまま、ゆっくりと外側にひねる運動です。肩の安定性を高め、痛みの再発を防ぐインナーマッスルを鍛えます。

トレーニングを成功させる3つのポイント
- 毎日継続することが重要
たとえ短時間でも、毎日の積み重ねが筋肉の再教育につながります。1日1回、5分程度からでも習慣化しましょう。 - 痛みがある場合は無理をしない
急性期の強い痛みがあるときはトレーニングを中止し、まずは炎症を抑える処置が必要です。不安な場合は専門医の診断を受けましょう。 - 呼吸を止めない
動作中は息を止めがちになりますが、呼吸を意識して行うことで、リラックス効果と筋肉の柔軟性が高まります。
筋力強化と再生医療の併用で相乗効果を
当院のように再生医療(PRPや幹細胞治療)を取り入れている整形外科では、筋肉や腱の修復力を高める治療を行うことができます。しかし、治療効果を最大限に活かすには、日々のリハビリや筋力トレーニングが不可欠です。
再生医療は、傷んだ組織の修復を促進しますが、その後の筋力維持や関節安定性はトレーニングにかかっています。症状の改善だけでなく、再発防止のためにも、治療と運動は二人三脚で進めることが大切です。
まとめ
肩こりや肩の痛みは、ただマッサージや湿布に頼るだけでは根本的な解決になりません。筋肉のバランスを整え、正しいトレーニングを習慣化することで、症状は確実に改善に向かいます。
今日から始められる簡単な運動を取り入れ、快適な毎日を目指しましょう。つらい症状が長引く場合は、整形外科での診断や再生医療の相談もご検討ください。
札幌ひざのセルクリニックでは、患者様の症状に合わせた適切な診断と治療計画のご提案をしております。ひざだけでなく、肩、股関節等の関節、また長引く腰痛などの慢性疼痛の治療も行っております。西18丁目駅徒歩2分、札幌医大目の前にありますので、お気軽に御相談下さい。
院長 川上公誠
(プロフィール)
監修 川上 公誠(整形外科専門医)
札幌ひざのセルクリニック院長
岐阜大学医学部卒業。母が人工関節手術で痛みから解放された経験をきっかけに整形外科医を志し、これまでに人工関節置換術を含む手術を5,000件以上手がけてきました。手術が難しい高齢者や合併症のある方にも寄り添える治療を模索する中で再生医療と出会い、その効果に確信を得て、2024年に「札幌ひざのセルクリニック」を開院。注射のみで改善が期待できるこの先進的な治療を、北海道中に届けたいという想いで、関節に特化した再生医療を提供しています。


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