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階段の上りで膝が痛むのはなぜ?原因と治療法を専門医がやさしく解説

階段の上りで膝が痛むのはなぜ?原因と治療法を専門医がやさしく解説

「階段を上るときだけ膝がズキッと痛む…」
そんな経験、ありませんか?
普段の平地歩行では痛くないのに、階段の上りだけで膝が悲鳴をあげる。
多くの50〜80代の方が、このような“特定の動き”での膝痛に悩んでいます。

「加齢のせいかな」「もう治らないのでは…」とあきらめがちな症状ですが、実は原因を知り、正しく対処すれば改善が見込めるケースも多いのです。
この記事では、整形外科専門医の立場から、「階段の上りで膝が痛む理由」とその「治療法・対策法」についてわかりやすく解説していきます。

よくある声:「階段を上るときだけ膝が痛いんです」

まず多いのが、以下のようなお悩みです。

  • 普通に歩くのは平気なのに、階段の上りだけで膝が痛む
  • 痛みは膝の前側や内側に集中している
  • 特に朝や寒い時期に痛みが強くなる
  • 階段を避けてエレベーターばかり使ってしまう

このような症状は、日常生活に地味に影響します。活動量が減ることで筋力が落ち、さらに膝の状態が悪化するという悪循環にもなりかねません。

なぜ「階段の上り」で膝が痛くなるの?

階段を上るときは、平地を歩くときよりも膝に大きな負担がかかります。
具体的には、体重の3〜4倍の圧力が膝関節に加わるとも言われています。

では、どういった原因が考えられるのでしょうか?

1. 変形性膝関節症(へんけいせいひざかんせつしょう)

もっとも多いのがこれです。
年齢とともに膝の軟骨がすり減り、関節の隙間が狭くなって痛みを生じます。
初期は階段の上り下りでだけ痛むことが多く、徐々に平地歩行でも痛みが出てくる場合があります。

2. 膝蓋大腿関節(しつがいだいたいかんせつ)の障害

膝のお皿(膝蓋骨)と太ももの骨(大腿骨)の間の関節です。
階段の上りではこの部分がグッと圧迫されるため、炎症や摩耗があると痛みが出やすくなります。

3. 筋力低下・姿勢の崩れ

大腿四頭筋(だいたいしとうきん)など、太ももの筋肉が弱くなってくると、膝関節にかかる負担が増します。
また、加齢や生活習慣で姿勢が崩れてくると、膝にかかる力のバランスが悪くなり、痛みを引き起こします。

膝の痛みを和らげる治療法・対策法

では、どのように対処すればよいのでしょうか?

保存療法(手術をせずに治す方法)

  • 消炎鎮痛剤(塗り薬・飲み薬):炎症や痛みを抑える
  • 関節注射:ヒアルロン酸などを注入して関節の滑りを良くする
  • 温熱療法:血流を促進し、筋肉の緊張を和らげる

これらは一時的な痛みの軽減には効果的ですが、根本的な治療にはなりにくいこともあります。

運動療法・ストレッチ

  • 太ももの前(大腿四頭筋)や後ろ(ハムストリング)の筋肉を鍛えることで、膝の負担を減らします
  • 毎日の軽いスクワットや、階段をゆっくりと昇り降りする練習が有効です

※痛みが強いときは無理せず、専門医に相談してから行いましょう

装具の活用

  • 膝サポーター:関節の安定性を補助し、痛みを軽減
  • インソール(靴の中敷き):足のバランスを整え、膝への負担を減らす

再生医療(PRP・幹細胞治療)

当院では、重症例や長引く膝痛の患者さんに対し、PRP療法脂肪由来幹細胞治療といった選択肢もご用意しています。
患者さん自身の細胞を使って、組織の修復や再生を促す治療法です。
手術を避けたい方にとって、有望な選択肢となる場合があります。

よくある質問・誤解への答え

Q. 痛みがあるときは膝を動かさない方がいいですか?
A. 必ずしもそうではありません。無理に動かすのはNGですが、適度に動かした方が筋力を維持でき、悪化を防げます。

Q. 「年齢のせい」と言われたら、治らないのですか?
A. 年齢だけが原因ではありません。筋肉の状態や姿勢を見直すことで、改善する例も多くあります。

Q. 手術しかないと診断されたのですが…?
A. 手術が必要な場合もありますが、まずは保存療法や再生医療など、負担の少ない方法を検討する価値があります。

まとめ:「年齢のせい」とあきらめないでください

階段の上りで膝が痛むのは、多くの方が経験する身近な悩みです。
しかしその背景には、関節の変化や筋力低下など、対処可能な原因が隠れていることも少なくありません。

痛みを放置すると、活動量が減り、生活の質も低下してしまいます。まずは正しい知識をもとに、適切なケアを始めることが大切です。気になる症状が続く場合は、整形外科専門医にご相談ください。
「まだ間に合う」ことを、私たちは知っています。

札幌ひざのセルクリニックでは、患者様の症状に合わせた適切な診断と治療計画のご提案をしております。ひざだけでなく、肩、股関節等の関節、また長引く腰痛などの慢性疼痛の治療も行っております。西18丁目駅徒歩2分、札幌医大目の前にありますので、お気軽に御相談下さい。

院長 川上公誠

プロフィール


監修 川上 公誠(整形外科専門医)
札幌ひざのセルクリニック院長

岐阜大学医学部卒業。母が人工関節手術で痛みから解放された経験をきっかけに整形外科医を志し、これまでに人工関節置換術を含む手術を5,000件以上手がけてきました。手術が難しい高齢者や合併症のある方にも寄り添える治療を模索する中で再生医療と出会い、その効果に確信を得て、2024年に「札幌ひざのセルクリニック」を開院。注射のみで改善が期待できるこの先進的な治療を、北海道中に届けたいという想いで、関節に特化した再生医療を提供しています。

この記事を書いたのは

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