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再生医療 変形が進行する前にできる再生医療の効果的な活用法を専門医が解説

変形が進行する前にできる再生医療の効果的な活用法を専門医が解説

「最近、階段の上り下りで膝が痛い」「正座がつらくなってきた」――そんなお悩みを抱える方は少なくありません。病院では「年齢のせい」「まだ手術の段階ではない」と言われ、どうすればいいのか分からず不安に感じている方も多いでしょう。実は、こうした“初期の段階”こそ、再生医療が効果を発揮しやすいタイミングです。本記事では、変形が進行する前にできる再生医療の活用法について、整形外科専門医の立場からわかりやすく解説します。

関節の変形は、ゆっくりと進む「生活の中の積み重ね」から

変形性関節症は、膝や股関節などの軟骨がすり減ることで関節の形が変わり、痛みや腫れを起こす病気です。進行はゆっくりですが、一度すり減った軟骨は自然には元に戻りません。そのため、「まだ動けるから大丈夫」と放っておくと、知らぬ間に変形が進み、手術が必要な段階に至ってしまうことがあります。

初期の段階では、「立ち上がりで違和感がある」「歩き始めがこわばる」「長く歩くと重だるい」などの軽い症状が多く見られます。こうしたサインを見逃さずに早めにケアを行うことが、将来の関節の状態を大きく左右します。

なぜ「早めの再生医療」が効果的なのか

再生医療とは、自分の血液や脂肪などから取り出した細胞を利用して、傷んだ組織の修復を促す治療です。たとえばPRP療法(多血小板血漿)では、血小板が持つ成長因子を利用して炎症を抑え、組織の回復を助けます。脂肪由来幹細胞治療では、損傷した軟骨や靭帯の修復・再生をサポートする働きが期待できます。

再生医療の効果は、関節がまだ「修復できる状態」にあるほど高くなります。つまり、軟骨が完全に失われる前、変形が軽度の段階で行うほど、痛みの軽減や進行抑制が期待できるのです。すでに関節の形が大きく変わってしまった状態では、効果が限定的な場合もあります。

再生医療は「手術と保存療法の間の選択肢」

関節の治療には大きく分けて3つのステップがあります。

① 保存療法
薬・湿布・ヒアルロン酸注射・リハビリなどで症状を和らげる段階です。比較的軽い痛みには有効ですが、軟骨の修復までは難しいのが現実です。

② 再生医療
体の自然な修復力を引き出し、炎症を抑えながら組織の再生を促す治療です。手術を避けたい方や、将来の悪化を防ぎたい方に向いています。

③ 手術療法
人工関節置換術など、変形が進行した場合に行う最終的な治療です。回復までに時間がかかるため、できるだけ避けたいと考える方も多いです。

再生医療は、この①と③の中間に位置する「負担の少ない治療選択肢」と言えます。まだ動けるうちに治療を始めることで、手術を先延ばしできる、あるいは回避できるケースもあります。

再生医療の具体的な活用タイミング

次のような方は、再生医療を検討する良いタイミングです。

  • ヒアルロン酸注射を続けても効果が薄い
  • 膝や股関節に違和感があるが、レントゲンでは「まだ軽度」と言われた
  • 痛み止めでしのいでいるが、根本的に改善したい
  • できるだけ手術は避けたい

実際、当院にも「まだ歩けるけど、階段がきつくなった」「スポーツを続けたいが痛みが出てきた」という段階で来院される方が多く、こうした方では治療後の回復が非常に良い傾向があります。

治療の流れと回復までの目安

治療は、まず診察とMRIで関節の状態を確認し、適応を判断します。その後、採血や脂肪採取を行い、PRPや幹細胞を処理して関節内へ注入します。治療時間は1〜2時間程度で、日帰りで行うことができます。

治療後は数日間の安静期間を経て、徐々に通常の生活に戻ります。多くの方が数週間〜数か月で痛みの軽減を実感され、関節の可動域が広がる方も少なくありません。特に、筋トレやストレッチなどのリハビリを併用することで、より長期的な効果が得られます。

よくある質問

Q. 再生医療はどんな人にも効果がありますか?
A. すべての方に同じ効果があるわけではありません。関節の変形が軽度〜中等度で、まだ軟骨が部分的に残っている状態の方に特に効果が期待できます。

Q. 再生医療の効果はどのくらい持続しますか?
A. 効果の持続期間には個人差はありますが、長期にわたって症状の安定や痛みの軽減を実感される方が多いです。定期的なリハビリや体重管理を行うことで、より長く良い状態を保つことができます。

Q. 再生医療を受けた後に手術することはできますか?
A. はい、可能です。再生医療は将来の治療を妨げるものではありません。むしろ、関節の状態を保つことで手術のタイミングを遅らせる効果が期待できます。

まとめ:早めの一歩が「将来の動ける体」を守る

変形性関節症は、痛みを感じたときが治療を始めるチャンスです。再生医療は「まだ手術をしたくない」「現状を少しでも保ちたい」という方にとって、体への負担が少なく、自然な回復を促す選択肢です。年齢に関係なく、関節は正しいケアでまだまだ守ることができます。将来の自分のために、今できる治療を前向きに検討してみてください。

札幌ひざのセルクリニックでは、患者様の症状に合わせた適切な診断と治療計画のご提案をしております。ひざだけでなく、肩、股関節等の関節、また長引く腰痛などの慢性疼痛の治療も行っております。西18丁目駅徒歩2分、札幌医大目の前にありますので、お気軽に御相談下さい。

院長 川上公誠

プロフィール


監修 川上 公誠(整形外科専門医)
札幌ひざのセルクリニック院長

岐阜大学医学部卒業。母が人工関節手術で痛みから解放された経験をきっかけに整形外科医を志し、これまでに人工関節置換術を含む手術を5,000件以上手がけてきました。手術が難しい高齢者や合併症のある方にも寄り添える治療を模索する中で再生医療と出会い、その効果に確信を得て、2024年に「札幌ひざのセルクリニック」を開院。注射のみで改善が期待できるこの先進的な治療を、北海道中に届けたいという想いで、関節に特化した再生医療を提供しています。

この記事を書いたのは

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