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スポーツ外傷膝 ゴルフ中の急な膝痛に備えるケアとストレッチ法

楽しいはずのゴルフ中に突然襲う、ズキッとした膝の痛み。「また痛むかも…」と不安を抱えながらのプレーは辛いですよね。その痛み、単なる使いすぎや「もう年だから」と諦めていませんか?実は、ゴルフ特有のスイング動作や、自分では気づきにくい身体の使い方のクセが、知らず知らずのうちに膝へ大きな負担をかけているのかもしれません。
例えば、体重が1kg増えるだけで、歩行時の膝への負荷は約3kgも増加すると言われています。これにゴルフのパワフルな回転運動が加わった時の衝撃は想像以上です。痛みの原因を正しく理解しなければ、どんなケアもその場しのぎになってしまいます。
この記事では、スイング動作と膝痛の深い関係を解明し、すぐに実践できる応急処置から、痛みを再発させないための専門的なストレッチや身体作りまでを詳しく解説します。痛みの不安から解放され、生涯ゴルフを楽しむための第一歩を踏み出しましょう。
この記事の内容
膝痛が起こる原因と痛みの種類を知る
ゴルフを楽しんでいる時に突然襲われる膝の痛み。せっかくのラウンドが台無しになるだけでなく、「この先もゴルフを続けられるだろうか」と、大きな不安を感じてしまいますよね。
ゴルフで生じる膝の痛みは、たくさん歩いたからという単純な理由だけではありません。ゴルフ特有のダイナミックなスイング動作や、ご自身の身体の使い方のクセが大きく影響しています。
痛みの原因を正しく理解することは、適切なケアや再発予防に向けた非常に大切な第一歩です。まずはご自身の膝に何が起きているのか、一緒にひも解いていきましょう。
ゴルフスイングと膝の痛みの関係性
ゴルフのスイングは、体を大きくひねる、非常にパワフルな動きです。この時、膝の関節には「ねじれの力」と「体重による圧縮の力」という、2つの大きな負担が同時にかかっています。
特にゴルフでは、下半身を安定させて上半身を力強く回転させます。もし股関節や足首の動きが硬いと、本来そこで吸収されるべき回転の力が、すべて膝に集中砲火のようにかかってしまうのです。
具体的に、膝の痛みを引き起こすスイング中の動きを見てみましょう。
- 不適切な体重移動 ダウンスイングからインパクトの瞬間、右利きの方なら左足に一気に体重が移動します。この時、左膝を支える太ももの筋力が足りないと、関節や靭帯(じんたい)に過剰なストレスがかかります。 逆に、体重が右足に残りすぎても、不自然な形で膝がねじれてしまい、痛みの原因となります。
- 膝とつま先の向きのズレ スイング中に膝が内側に入り、つま先の向きとずれてしまう状態を「ニーイン」と呼びます。この動きは、膝の内側にある靭帯や、クッションの役割をする半月板(はんげつばん)に強いストレスをかけます。 これは膝痛につながる代表的なフォームの一つです。
- 股関節や足首の硬さ 本来、スイングの回転運動は股関節が中心となって行われるべきです。しかし、股関節周りの筋肉が硬いと、その動きを膝が補おうとします。 この「かばう動き」によって、膝には設計外の無理なねじれが生じ、痛みを引き起こしてしまうのです。
このように、ゴルフスイングの一連の動作は、意識しないうちに膝へ大きな負担をかけている可能性があります。
膝の痛む場所による原因の違い
「膝の痛み」と一言でいっても、実は「膝のどこが痛むか」によって、原因や負担のかかっている場所は異なります。ご自身の痛む場所と照らし合わせ、原因を探るヒントにしてみてください。
| 痛む場所 | 主な原因と考えられること |
|---|---|
| 膝の内側 | スイングの際に膝が内側にねじれる(ニーイン)ことで、膝の内側にある靭帯(内側側副靭帯)に負担がかかっている可能性があります。 |
| 膝の外側 | 太ももの外側にある長い靭帯(腸脛靭帯)が、スイングの繰り返しによって骨とこすれて炎症を起こしている状態です。これは「腸脛靭帯炎」と呼ばれます。 |
| 膝のお皿の周り | 太ももの前の筋肉(大腿四頭筋)の使いすぎや硬さによって、膝のお皿の動きが悪くなり、周囲に痛みが出ていることが考えられます。 |
また、右利きの方の場合、軸足となる左膝と、体を支える右膝とで、痛みの原因が異なることも特徴です。
- 左膝の痛み(軸足) インパクトからフォロースルーにかけて、全体重と地面からの衝撃を受け止める重要な役割を担います。この衝撃を吸収しきれずに、関節や軟骨を痛めてしまうケースが多く見られます。
- 右膝の痛み バックスイングで体を支える際に、筋力不足で膝が外に流れたり(スウェー)、内側に折れたりして不安定になることがあります。この不安定な動きが、膝にねじれのストレスをかけて痛みの原因となります。
どの場所が痛むかを特定できると、よりご自身に合った効果的なケアやストレッチを選ぶことができます。
加齢だけではない膝痛の意外な要因
「膝の痛みは年のせいだから仕方ない」と諦めてしまう方も少なくありません。もちろん、年齢を重ねるとともに、膝関節でクッションの役割を果たしている軟骨がすり減り、弾力性が失われていくことは、膝痛の一因です。
関節の軟骨は、残念ながら一度すり減ってしまうと、自然に元の状態に戻ることはありません。
しかし、膝の痛みの原因は加齢だけではないのです。むしろ、これからお話しするような要因が、複雑に絡み合って痛みを引き起こしているケースがほとんどです。
- 筋力低下とバランスの崩れ 膝の周り、特に太ももの筋肉は「天然のサポーター」です。この筋力が低下すると関節が不安定になり、歩行やスイングの衝撃が直接軟骨に伝わってしまいます。 また、太ももの前側と裏側の筋力バランスが悪いと、膝への負担はさらに大きくなります。
- 準備運動不足 筋肉や関節が冷えて硬いまま、急に力強いスイングをすると、筋肉や靭帯を傷つけやすくなります。ラウンド前のウォーミングアップは、ケガ予防の観点から非常に重要です。
- 不適切なシューズ選び クッション性が低い、サイズが合っていない、靴底がすり減っている。このようなシューズは地面からの衝撃を十分に吸収できず、その負担は直接膝に伝わります。
- 体重の増加 体重が増えると、その分だけ膝への負荷も増えます。例えば、体重が1kg増えると、歩くだけで膝には約3kg、階段の上り下りでは約7kgもの負荷が増えると言われています。
年齢のせいだと諦める前に、筋力や体の使い方、道具、そして体重など、ご自身で見直せる点がないかを確認してみることが、長くゴルフを楽しむための秘訣です。
今すぐできる!ゴルフ中の膝痛応急処置とセルフケア
ゴルフ中に膝がズキッと痛むと、プレーに集中できなくなるだけでなく、「このまま悪化したらどうしよう」と不安な気持ちになりますよね。
しかし、そんな時こそ慌てずに対応することが、その後の回復を大きく左右します。痛みを我慢してプレーを続けることは、絶対に避けてください。
ここでは、万が一の事態に備え、ラウンド中でもご自宅でもすぐに実践できる膝の痛みの対処法と、効果的なセルフケアについて、医師の視点から詳しく解説します。
ラウンド中に膝が痛くなった時の対処法
ラウンド中に膝の痛みを感じたら、まずは勇気をもってプレーを中断し、安静にすることが最も重要です。
痛みを我慢すると、膝関節の中で炎症が広がり、クッションの役割を果たす軟骨や半月板といった大切な組織を、さらに傷つけてしまう危険性があります。
応急処置の基本は、スポーツ現場で広く知られている**「RICE(ライス)処置」**です。この4つの頭文字を覚えておきましょう。
- Rest(安静) まずはプレーをやめ、カートに乗るなどして膝に体重をかけないようにしましょう。さらなるダメージを防ぐための、最も基本的なステップです。
- Icing(冷却) 氷のうやビニール袋に入れた氷をタオルで包み、痛む部分や熱を持っている部分を冷やします。冷却は血管を収縮させ、炎症や内出血、腫れを抑える効果が期待できます。1回15〜20分を目安に行いましょう。
- Compression(圧迫) タオルやサポーター、テーピングなどで痛む部分を軽く圧迫します。これにより、腫れが過剰に広がるのを抑えることができます。ただし、強く締めすぎると血行が悪くなるため、しびれなどが出ない程度の力加減にしてください。
- Elevation(挙上) 休憩する際は、痛む方の足を台などの上に乗せ、心臓より少し高い位置に保ちましょう。重力を利用して、余分な血液や体液が膝に溜まるのを防ぎ、腫れの軽減につながります。
特に、以下のような症状が現れた場合は、組織が損傷している可能性が考えられます。直ちにプレーを中止し、ラウンド後なるべく早く整形外科を受診してください。
- 「ゴリッ」「ブチッ」といった異音がした
- 膝が腫れて、熱を持っている
- 膝がぐらぐらして不安定な感じがする
- 膝が固まって動かせない、または伸ばしきれない(ロッキング)
ゴルフ前後に効果的な膝痛予防ストレッチとマッサージ
ゴルフによる膝痛を予防・改善するためには、日頃からのストレッチが非常に大切です。特に、スイングの要である股関節や足首の柔軟性が低いと、その分の負担がすべて膝に集中してしまいます。
プレー前には体を温める「動的ストレッチ」を、プレー後には使った筋肉をいたわる「静的ストレッチ」を行う習慣をつけましょう。
ゴルフ前におすすめ:動的ストレッチ
筋肉の温度と血流を上げ、関節の動きを滑らかにすることが目的です。
- 軽い足踏みやウォーキング まずは5分ほど歩き、全身の血行を良くします。
- 股関節回し 左右の股関節を、前回し・後ろ回しでゆっくり大きく10回ずつ回します。
- 足首回し つま先を地面につけ、内外にゆっくり10回ずつ回します。
ゴルフ後や自宅で:静的ストレッチ
プレーで疲労した筋肉をリラックスさせ、柔軟性を取り戻すことが目的です。一つのポーズで30秒ほど、息を止めずにゆっくり伸ばしましょう。
| 対象部位 | ストレッチ名 | 効果と目的 |
|---|---|---|
| 太ももの前 | 大腿四頭筋ストレッチ | 壁などに手をついて立ち、片方の足首を持ってかかとをお尻に近づけます。膝のお皿周辺の痛みを和らげます。 |
| 太ももの裏 | ハムストリングスストレッチ | 床に座って片足を伸ばし、ゆっくりと体を前に倒します。膝全体の安定性を高めます。 |
| 太ももの外側 | 腸脛靭帯ストレッチ | 立った状態で痛む方の脚を後ろに交差させ、体を横に倒します。膝の外側の痛みを軽減します。 |
| お尻 | 臀筋ストレッチ | 椅子に座り、片方の足首を反対側の膝の上に乗せ、背筋を伸ばしたまま体を前に倒します。股関節の動きを改善し、膝への負担を減らします。 |
これらのストレッチを毎日の習慣にすることで、筋肉の柔軟性が高まり、膝への負担を確実に軽減できます。痛みを感じない、気持ち良い範囲でゆっくりと行うのがポイントです。
正しいサポーターとテーピングの選び方と使い方
サポーターやテーピングは、膝関節のぐらつきを抑えて安定させ、痛みを和らげるのに役立ちます。プレー中の安心感にもつながるため、上手に活用しましょう。
ただし、これらはあくまで動きを補助するものであり、痛みの根本的な原因を治療するものではないことを理解しておくことが大切です。
サポーターの選び方
サポーターは、目的や症状のレベルによって様々な種類があります。ご自身の状態に合ったものを選びましょう。
| 目的・症状 | おすすめのサポーターの種類 | 特徴 |
|---|---|---|
| 予防・軽い痛み | スリーブタイプ(筒状) | 薄手で動きを妨げにくく、保温効果も期待できます。軽い圧迫で安心感を得たい方向けです。 |
| 膝の不安定感 | 支柱(ステー)やベルト付き | 膝の両サイドに内蔵された支柱が、左右のブレをしっかり抑制します。インパクト時のぐらつきが気になる方におすすめです。 |
| 膝のお皿周りの痛み | パッド付きタイプ | 膝蓋骨(お皿)をリング状のパッドで優しく圧迫し、動きを安定させます。 |
サイズが合わないと効果が半減するだけでなく、血行不良の原因にもなります。必ず自分の膝周りの太さを測ってから、適切なサイズを選んでください。
テーピングの使い方
テーピングは、サポーターよりも細かく固定力や動きの方向を調整できるのが利点です。伸縮性のあるキネシオロジーテープが一般的です。
しかし、正しい貼り方には専門的な知識が必要です。自己流で行うと効果がないばかりか、皮膚トラブルの原因になることもあります。もし使用を考える場合は、一度、整形外科や接骨院などで専門家に相談し、ご自身の症状に合った貼り方の指導を受けることを強くおすすめします。
根本解決と再発予防のための専門的アプローチ
セルフケアを続けても、なかなか良くならない膝の痛みは、本当につらいものですよね。痛みが長引く場合、その原因は単なる筋肉の疲れだけではないかもしれません。
痛みの根本には、ゴルフのスイング動作によって引き起こされる「筋肉のバランスの崩れ」や、ご自身の「身体の使い方のクセ」が隠れていることがほとんどです。
自己流のケアでは、こうした根本原因に気づくことが難しく、かえって症状を悪化させてしまう危険性もあります。
大切なのは、専門家の視点で身体の状態を正しく評価し、あなたに合った適切なアプローチを見つけることです。ここでは、専門的な治療や再発予防について詳しく解説します。
病院受診の目安と一般的な検査・治療の流れ
湿布や安静で痛みが引かない場合、早めに整形外科を受診することが、早期回復と重症化を防ぐための鍵となります。
痛みを我慢してプレーを続けると、関節のクッションである軟骨(なんこつ)や半月板(はんげつばん)を傷つけ、回復が長引く原因になりかねません。
【危険サイン】こんな症状はすぐに病院へ
以下の項目に一つでも当てはまる場合は、自己判断せず、必ず整形外科を受診してください。
- □ 2〜3日安静にしても痛みが変わらない、もしくは悪化している
- □ 膝が腫れていて、触ると熱を持っている感じがする
- □ 歩行中や階段で、膝がガクッと抜ける感じ(膝折れ)がする
- □ 膝の曲げ伸ばしがスムーズにできず、特定の角度でひっかかる(ロッキング)
- □ プレー中に「ゴリッ」「ブチッ」という嫌な音がした
病院では、まず問診で「いつから、どこが、どのように痛むか」を詳しく伺います。その後、身体の状態を確認し、必要な検査を進めていきます。
| 検査の種類 | 検査でわかること |
|---|---|
| レントゲン検査 | 骨の変形や骨折の有無、関節の隙間の広さなどを確認する基本的な検査です。 |
| MRI検査 | レントゲンでは映らない軟骨、半月板、靭帯(じんたい)、筋肉などの柔らかい組織の状態を詳しく調べることができます。 |
| 超音波(エコー)検査 | MRI検査と同様に、柔らかい組織の状態をリアルタイムで観察できます。炎症の程度などを確認するのに役立ちます。 |
検査結果に基づき、痛みや炎症を抑える飲み薬や湿布、関節の動きを滑らかにするヒアルロン酸注射などの治療が行われます。
同時に、理学療法士が中心となり、リハビリテーションを進めていきます。リハビリでは、膝に負担をかけないための筋力トレーニングやストレッチ、正しいフォームの指導などを行い、痛みの根本原因にアプローチします。
ゴルフ復帰までの期間と安全なステップ
「いつからゴルフを再開できますか?」というのは、多くの方が最も気になる点だと思います。
復帰までの期間は、膝の痛みの原因や重症度によって大きく異なるため、一概には言えません。しかし、焦らず段階的に進めることが、安全な復帰への一番の近道です。
診察室では、焦って練習を再開し、再び痛めてしまう方を残念ながら多く見かけます。安全な復帰プランを一緒に考えていきましょう。
ゴルフ復帰に向けた一般的な4ステップ
- 安静と炎症コントロール期 まずは痛みを悪化させないことが最優先です。医師の指示に従い、練習を休み、アイシングなどで炎症をしっかり抑えます。
- リハビリテーション期 痛みが落ち着いてきたら、理学療法士の指導のもと、膝に負担の少ない筋力トレーニングやストレッチを開始します。
- 軽度な運動の開始期 短い距離のウォーキングや、クラブを使わない素振りなどから身体を慣らしていきます。この段階で焦りは禁物です。
- 練習の再開・ラウンド復帰期 短いクラブでのアプローチ練習から始め、徐々に打つ球数やクラブの番手を上げていきます。このとき、膝に痛みや違和感が出ないか、慎重に確認することが重要です。 ラウンドに復帰する際は、まずはハーフラウンドから試すなど、身体の状態を見ながら徐々にプレー時間を延ばしていきましょう。
自己判断で急に復帰すると、痛みが再発しやすくなります。必ず医師や理学療法士と相談しながら、一歩ずつ安全に進めていくことが大切です。
膝痛を気にせず生涯ゴルフを楽しむための身体作り
治療によって痛みがなくなった後も、再発させないための身体作りを続けることが非常に重要です。「痛くなったら治す」のではなく、「痛くならないように守る」という意識へ切り替えましょう。
生涯にわたってゴルフを楽しむためには、日々のメンテナンスが何よりも大切です。
膝を守り、ゴルフ人生を豊かにする3つの柱
| ポイント | 具体的な内容と目的 |
|---|---|
| 1. 筋力の強化 | 太ももの前(大腿四頭筋)やお尻の筋肉は「天然のサポーター」です。これらの筋肉を鍛えることで、スイング時の衝撃やねじれから関節をしっかり守ってくれます。 |
| 2. 柔軟性の向上 | スイングには股関節や足首の柔軟性が不可欠です。これらの関節が硬いと、その分の動きを膝が補おうとして過剰な負担がかかります。ストレッチを毎日の習慣にしましょう。 |
| 3. 体重の管理 | 体重が1kg増えるだけで、歩くときに膝には約3kgの負担がかかると言われています。適正体重を維持することは、膝の負担を減らすための非常に効果的な対策です。 |
これらのポイントを日々の生活に取り入れ、定期的に身体のメンテナンスを行うことが、膝のトラブルを予防し、長く快適にゴルフを楽しむための秘訣です。
膝の健康を守ることは、あなたのゴルフ人生そのものを守ることにつながります。
再生医療という新しい選択肢
近年では、従来の治療に加えて再生医療という新しい選択肢も登場しています。特に、幹細胞治療やPRP(多血小板血漿)治療といった方法は、体の自然治癒力を引き出して関節の修復を促す治療法として注目されています。
例えば、脂肪から採取した幹細胞を関節に注入する治療では、変性した軟骨の修復や再生が期待できます。これにより、「もう正座はできないかも…」とあきらめていた方が、再び正座ができるようになったケースもあります。
ただし、再生医療はすべての症例に効果があるわけではないため、適応の有無をしっかり診断してもらうことが重要です。
まとめ
今回は、ゴルフを楽しむすべての方へ向けて、急な膝痛の原因からご自身でできるケア、そして専門的な治療までを詳しく解説しました。
膝の痛みは、決して年のせいだけではありません。スイングの癖や筋力、身体の柔軟性など、見直せるポイントはたくさんあります。まずは、プレー前後のストレッチを習慣にしたり、もしもの時の応急処置法を覚えておくだけでも、大きな安心材料になります。
そして何より大切なのは、痛みを我慢しないことです。不安な症状が続く場合は、自己判断せずに整形外科など専門家に相談することが、ゴルフを長く楽しむための最も確実な一歩です。ご自身の身体としっかり向き合い、適切なケアを取り入れて、これからも膝の不安なく、思いきりプレーを楽しんでいきましょう。
札幌ひざのセルクリニックでは、患者様の症状に合わせた適切な診断と治療計画のご提案をしております。ひざだけでなく、肩、股関節等の関節、また長引く腰痛などの慢性疼痛の治療も行っております。西18丁目駅徒歩2分、札幌医大目の前にありますので、お気軽に御相談下さい。
院長 川上公誠
(プロフィール)
監修 川上 公誠(整形外科専門医)
札幌ひざのセルクリニック院長
岐阜大学医学部卒業。母が人工関節手術で痛みから解放された経験をきっかけに整形外科医を志し、これまでに人工関節置換術を含む手術を5,000件以上手がけてきました。手術が難しい高齢者や合併症のある方にも寄り添える治療を模索する中で再生医療と出会い、その効果に確信を得て、2024年に「札幌ひざのセルクリニック」を開院。注射のみで改善が期待できるこの先進的な治療を、北海道中に届けたいという想いで、関節に特化した再生医療を提供しています。
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