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膝の外側がズキズキ痛むのは歩き方のせい?負担を減らして楽に歩くコツを整形外科専門医が解説

膝の外側がズキズキ痛むのは歩き方のせい?負担を減らして楽に歩くコツを整形外科専門医が解説

いつものように散歩を楽しんでいたのに、ふとした瞬間に膝の外側にズキッとした痛みが走る。あるいは、階段を降りるときに膝の外側が突っ張るように痛む。そんな経験はありませんか。

私のクリニックにも、膝の外側の痛みでお悩みの方が多く来院されます。特に50代から80代の方々からは、これまで元気に歩けていたのに、急に痛みが出てきて外に出るのが怖くなったという声をよく伺います。

膝の痛みというと、内側が痛む変形性膝関節症(へんけいせいしひざかんせつしょう)をイメージされる方が多いかもしれません。しかし、実は膝の外側の痛みも非常に多く、その背景には日々の歩き方や姿勢の癖が深く関わっています。

この記事では、整形外科専門医の視点から、膝の外側が痛む原因と、今日から取り組める歩き方のコツ、そして痛みを和らげるための簡単なストレッチについて、専門用語を控えめにしてわかりやすくお伝えします。

膝の外側が痛むのはどんなとき?よくあるお悩み

膝の外側の痛みは、特定の動作をしたときに強く感じることが多いのが特徴です。みなさんは、次のような場面で心当たりはありませんか。

  1. 階段を降りるとき、着地した瞬間に外側がズキッとする
  2. 長距離を歩くと、膝の外側が熱を持って突っ張る感じがする
  3. 椅子から立ち上がるときに、膝の外側に力が入ると痛い
  4. 坂道を下るのが、上るよりもつらく感じる

こうした症状がある場合、膝の関節そのものというよりも、膝を支える外側の組織に過度な負担がかかっている可能性があります。

患者さんの中には、痛いからといって家の中に閉じこもってしまう方もいらっしゃいます。しかし、原因を知り、適切な対処法を身につけることで、また楽しく歩けるようになる方はたくさんいらっしゃいます。まずは、なぜ膝の外側が痛くなってしまうのか、その理由を一緒に見ていきましょう。

なぜ膝の外側が痛むのか?その正体と原因

膝の外側の痛みの正体として、最も頻度が高いのが「腸脛靭帯(ちょうけいじんたい)」という大きなバンドのような組織のトラブルです。

膝の外側を支える大きなバンド「腸脛靭帯」

私たちの太ももの外側には、腰から膝の下まで伸びている非常に丈夫な靭帯があります。これが腸脛靭帯です。歩いたり走ったりするときに、脚がグラグラしないように支えてくれる大切な役割を担っています。

しかし、この靭帯は膝を曲げ伸ばしするたびに、膝の横にある骨の出っ張りとこすれ合う構造になっています。通常はスムーズに動くのですが、使いすぎたり、足の形が変化したりすると、この摩擦が強くなって炎症が起きてしまいます。これが、膝の外側のズキズキとした痛みの正体であることが多いのです。

加齢による足の形の変化「O脚」の影響

50代以降の方に特に多いのが、少しずつ足が外側に開いていく「O脚(オーきゃく)」の影響です。

足がO脚気味になると、体の重心がどうしても足の外側にかかりやすくなります。すると、先ほどお伝えした腸脛靭帯が常にピンと張った状態になり、膝の外側の骨と強くこすれ合うようになってしまうのです。

また、膝のクッションの役割を果たしている「外側半月板(がいそくはんげつばん)」という軟骨に負担がかかり、痛みが出ることもあります。これも、重心が外側に偏っていることが大きな原因です。

膝の痛みを軽減する「歩き方」の3つのポイント

膝の外側が痛む原因の多くは、外側に偏った重心にあります。つまり、歩き方の癖を少し意識して変えるだけで、膝への負担を劇的に減らすことができるのです。

今日から意識していただきたい、3つのポイントをご紹介します。

1. つま先をまっすぐ前に向ける

歩くとき、つま先が極端に外側を向いていたり、逆に内側を向いていたりしませんか。特につま先が外を向く「ガニ股(また)」の歩き方は、膝の外側に強い負担をかけます。

歩き出すときに、親指の付け根で地面をしっかり蹴るようなイメージで、つま先をまっすぐ正面に向けるように意識してみてください。これだけで、膝にかかる力の方向が整いやすくなります。

2. 足の裏全体で着地するイメージを持つ

踵(かかと)からドスンと強く着地していませんか。強い衝撃は膝にそのまま伝わってしまいます。

理想的なのは、踵から着地したあと、足の外側ではなく「親指側」へ体重を移動させていくことです。足の裏の内側に少しだけ意識を置くようにすると、外側への重心の偏りが抑えられ、膝の外側の突っ張りが和らぎます。

3. 歩幅を少しだけ狭くする

痛みを抱えているときは、無理に大股で歩こうとする必要はありません。むしろ歩幅が大きくなりすぎると、膝が着地するときの衝撃が強くなり、腸脛靭帯への摩擦が増えてしまいます。

いつもより少しだけ歩幅を狭めて、リズムよくトントンと歩くように心がけてみてください。膝の揺れが少なくなり、痛みが起こりにくくなります。

自宅でできる!膝を楽にするストレッチと筋トレ

歩き方の改善と合わせて行っていただきたいのが、硬くなった筋肉をほぐし、弱った筋肉を支えるための簡単なケアです。

太ももの外側をほぐすストレッチ

膝の外側が痛む方は、太ももの外側の筋肉がパンパンに張っていることが多いです。ここを優しく伸ばしてあげましょう。

やり方:

  1. 椅子に浅く腰掛けます。
  2. 痛む方の足を、反対側の膝の上に乗せます(数字の「4」を作るような形です)。
  3. そのまま背筋を伸ばし、ゆっくりと体を前に倒していきます。
  4. 太ももの外側からお尻にかけて、心地よい伸びを感じる場所で20秒ほどキープします。

呼吸を止めずに、リラックスして行うのがコツです。

内ももの筋肉を鍛える「ボール挟み」

外側にかかった重心を内側に戻すためには、内ももの筋肉(内転筋)を鍛えることが非常に有効です。

やり方:

  1. 椅子に座り、両膝の間に丸めたバスタオルや柔らかいボールを挟みます。
  2. ギューッと5秒間、タオルを潰すように力を入れます。
  3. パッと力を抜きます。
  4. これを10回繰り返します。

内ももに力が入る感覚を覚えることで、歩いているときも自然と足が外側に開きにくくなります。

毎日の生活で気をつけたい「靴」の選び方

膝の痛みと切っても切れない関係にあるのが「靴」です。膝の外側が痛む方は、一度ご自身の靴の底を確認してみてください。

靴の底の「外側」だけが極端に減っていませんか。もしそうであれば、それは重心が外側に逃げている証拠です。

  1. 踵がしっかりしていて、グラグラしない靴を選ぶ
  2. クッション性のあるインソール(中敷き)を活用する
  3. 靴紐やベルトで、足と靴をしっかりフィットさせる

特に、すり減った靴を履き続けるのは、斜めになった地面を歩いているようなものです。膝への負担を減らすためにも、定期的な靴のチェックをおすすめします。

よくある質問・誤解への回答

膝の痛みについて、診察室でよく受ける質問にお答えします。

Q1. 膝の外側が痛いときは、安静にしているほうが良いのでしょうか?

A1. 激しい痛みがある直後の数日間は、無理をせず安静にすることが大切です。 しかし、痛みが少し落ち着いてきたら、全く動かさないのは逆効果になることもあります。筋肉が硬くなり、関節の動きが悪くなってしまうからです。 「歩くと少し痛むけれど、休めばすぐに治まる」程度の範囲であれば、無理のない範囲で日常動作を続けるほうが、回復を早めることにつながります。

Q2. 膝を温めるのと冷やすの、どちらが正しいですか?

A2. 基本的には「温める」ほうが良い場合が多いです。 お風呂などで膝を温めると、血流が良くなり、硬くなった筋肉や靭帯がほぐれて痛みが和らぎます。 ただし、歩いた直後に膝の外側が熱を持って赤く腫れている、あるいはズキズキと激しく拍動(はくどう)するように痛む場合は、炎症を抑えるために10分から15分ほど氷水などで冷やしてください。

Q3. サポーターは四六時中つけていたほうがいいですか?

A3. サポーターは、外出時や家事で立ち仕事をする際など「膝を使うとき」に使うのが効果的です。 サポーターは膝の揺れを抑えてくれる心強い味方ですが、寝ているときやリラックスしているときまでつけていると、逆に血行を妨げたり、筋力を弱めてしまったりすることがあります。 痛みが強い時期や、長く歩くときのお守りとして、上手に活用しましょう。

再生医療という新しい選択肢

近年では、従来の治療に加えて再生医療という新しい選択肢も登場しています。特に、幹細胞治療PRP(多血小板血漿)治療といった方法は、体の自然治癒力を引き出して関節の修復を促す治療法として注目されています。

例えば、脂肪から採取した幹細胞を関節に注入する治療では、変性した軟骨の修復や再生が期待できます。これにより、「もう正座はできないかも…」とあきらめていた方が、再び正座ができるようになったケースもあります。

ただし、再生医療はすべての症例に効果があるわけではないため、適応の有無をしっかり診断してもらうことが重要です。

まとめ:あなたの膝の痛みは改善できます

膝の外側の痛みは、長年の歩き方や姿勢の積み重ねによって生じることが多い症状です。そのため、魔法のように一瞬で消えるわけではありませんが、今回ご紹介した「歩き方の意識」や「簡単なストレッチ」を続けることで、多くの方が確実に変化を感じていらっしゃいます。

50代、60代、そして80代になっても、ご自身の足で行きたい場所へ行けることは、何よりの喜びだと思います。「もう年だから」「変形しているから仕方ない」と諦める必要はありません。

もし、ご自身で対策をしても痛みが引かない場合や、歩くのが困難なほど強い痛みがある場合は、一度整形外科を受診してください。骨の隙間の状態や靭帯の炎症具合を正しく診断し、湿布や塗り薬、あるいは関節への注射など、あなたに合った保存療法(手術をしない治療)を組み合わせることで、痛みはもっと楽になります。

膝の痛みと上手に向き合い、また元気に散歩を楽しめる日々を取り戻しましょう。私たちは、そのためのサポートを全力で行います。

このコラムを読んで、ご自身の膝の状態や歩き方について、何か気づきはありましたか? まずは「つま先をまっすぐ向ける」という、小さな一歩から始めてみてください。

もし、具体的にどのような運動があなたに最適か知りたい、あるいは膝の痛みがなかなか取れなくて困っているという場合は、一度専門医による診察を受けてみませんか。現在の膝の状態を詳しくチェックし、あなたに合わせたアドバイスをさせていただきます。

札幌ひざのセルクリニックでは、患者様の症状に合わせた適切な診断と治療計画のご提案をしております。ひざだけでなく、肩、股関節等の関節、また長引く腰痛などの慢性疼痛の治療も行っております。西18丁目駅徒歩2分、札幌医大目の前にありますので、お気軽に御相談下さい。

院長 川上公誠

プロフィール


監修 川上 公誠(整形外科専門医)
札幌ひざのセルクリニック院長

岐阜大学医学部卒業。母が人工関節手術で痛みから解放された経験をきっかけに整形外科医を志し、これまでに人工関節置換術を含む手術を5,000件以上手がけてきました。手術が難しい高齢者や合併症のある方にも寄り添える治療を模索する中で再生医療と出会い、その効果に確信を得て、2024年に「札幌ひざのセルクリニック」を開院。注射のみで改善が期待できるこの先進的な治療を、北海道中に届けたいという想いで、関節に特化した再生医療を提供しています。

この記事を書いたのは

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