コラム COLUMN
FAQ腰 腰椎分離症でよくある8つの質問に専門医がやさしく回答

この記事の内容
腰椎分離症とはどのような病気ですか?
背骨の腰の部分にあたる「腰椎」の後方が、疲労骨折を起こして離れてしまった状態です。成長期のスポーツ選手に多く見られ、腰を反らしたり捻ったりする動作の繰り返しが原因となります。早期発見と適切な休養で、骨がくっつく可能性があります。多くの方が「単なる腰痛」と思い込みがちですが、将来のために早めの診断が大切です。
どのような症状が出ますか?
主な症状は、腰を後ろに反らせた時や捻った時に出る腰の痛みです。長時間立っていたり、スポーツを続けたりすると痛みが増す傾向にあります。初期段階では足のしびれが出ることは稀ですが、進行すると神経を圧迫し、しびれを感じることもあります。「特定の動作で痛む」というサインを見逃さないようにしましょう。
スポーツは完全に休まないといけないのでしょうか?
骨をくっつける(骨癒合)を目指す段階では、一定期間のスポーツ休止とコルセット装着が必要になることが多いです。無理に続けると、分離したまま固まってしまい、将来的な慢性の腰痛や「すべり症」に繋がるリスクがあります。まずは専門医と相談し、現在の骨の状態(急性期か慢性期か)に合わせた適切な活動レベルを決めましょう。
治療にはどのくらいの期間がかかりますか?
骨の状態や年齢によりますが、骨癒合を目指す場合は約3ヶ月から6ヶ月程度の期間を要するのが一般的です。その間、硬いコルセットで患部を固定し、負担を減らします。リハビリテーションを並行して行い、再発しにくい体作りも進めていきます。「焦らず、しっかり治す」ことが、将来長くスポーツを楽しむための近道です。

手術が必要になることはありますか?
多くの場合はコルセットやリハビリなどの「保存療法」で改善するため、最初から手術を検討することは稀です。しかし、保存療法で痛みが改善せず日常生活に支障がある場合や、骨がずれてしまう「すべり症」が進行して神経を強く圧迫している場合には、手術を選択肢に入れることもあります。まずは精密検査で現在の状態を正確に把握しましょう。
放置するとどうなりますか?
放置すると、分離した骨がくっつかなくなるだけでなく、背骨が前後にずれてしまう「腰椎すべり症」へ進行する恐れがあります。そうなると、強い腰痛だけでなく足の痛みやしびれが出現し、歩行が困難になることもあります。将来の健康を守るためにも、「成長期のしつこい腰痛」を歳のせいと思わず、早めに専門医へご相談ください。
病院ではどのような検査を行いますか?
レントゲン検査に加え、より初期の段階を見つけるためにMRIやCT検査を行うのが一般的です。特にMRIは、レントゲンに写らないごく初期の「骨が折れかかっている状態」を見つけるのに非常に有効です。正確な診断こそが、最短でスポーツに復帰するための第一歩となります。気になる症状があれば、早めの受診をお勧めします。
再発を防ぐためのリハビリはありますか?
腰への負担を減らすために、体幹の筋力強化や、股関節の柔軟性を高めるストレッチが非常に効果的です。腰椎分離症になる方は、体の一部(特に股関節)の動きが悪く、それを腰で補おうとして負担がかかっていることが多いです。理学療法士の指導のもと、正しい体の使い方を身につけることが、再発防止の強力な武器になります。

腰椎分離症は、特に成長期のお子様において「ただの腰痛」と見過ごされやすい疾患ですが、適切な時期に適切な治療を行うことが将来の健康に大きく関わります。少しでも気になる症状があれば、お早めに専門医へご相談いただくことをお勧めいたします。
再生医療という新しい選択肢
近年では、従来の治療に加えて「再生医療」という新しい選択肢も登場しています。特に、幹細胞治療やPRP(多血小板血漿)治療といった方法は、体が本来持つ自然治癒力を引き出し、関節や組織の修復を促す治療法として注目されています。
例えば、脂肪から採取した幹細胞を点滴で投与することで、膝や股関節だけでなく、腰痛などの慢性疼痛に対しても炎症を抑えたり、組織の修復を促したりする効果が期待されています。
ただし、再生医療はすべての症例に効果があるわけではないため、適応の有無を医師がしっかり診断したうえで治療を検討することが大切です。

札幌ひざのセルクリニックでは、患者様の症状に合わせた適切な診断と治療計画のご提案をしております。ひざだけでなく、肩、股関節等の関節、また長引く腰痛などの慢性疼痛の治療も行っております。西18丁目駅徒歩2分、札幌医大目の前にありますので、お気軽に御相談下さい。
院長 川上公誠
(プロフィール)
監修 川上 公誠(整形外科専門医)
札幌ひざのセルクリニック院長
岐阜大学医学部卒業。母が人工関節手術で痛みから解放された経験をきっかけに整形外科医を志し、これまでに人工関節置換術を含む手術を5,000件以上手がけてきました。手術が難しい高齢者や合併症のある方にも寄り添える治療を模索する中で再生医療と出会い、その効果に確信を得て、2024年に「札幌ひざのセルクリニック」を開院。注射のみで改善が期待できるこの先進的な治療を、北海道中に届けたいという想いで、関節に特化した再生医療を提供しています。
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