コラム COLUMN
股関節 変形性股関節症の日常での注意点
変形性股関節症は、股関節の軟骨がすり減り、関節が変形する病気です。日常生活での小さな注意が症状の悪化を防ぎ、生活の質を保つために重要です。ここでは、日常生活で注意すべき点を、わかりやすく解説します。
禁忌肢位
変形性股関節症には、「禁忌肢位」と呼ばれる、避けるべき姿勢や動作があります。特に、股関節を内側にひねる動作や深くしゃがむ姿勢は避けるべきです。具体的には、以下の動作を避けましょう。
- 正座やあぐら
- 低い椅子からの立ち上がり
- 和式トイレでの使用
- 日常生活での工夫
変形性股関節症の方は、日常生活で次のような工夫をすることが推奨されます。
- 椅子生活の導入:地べたに座るのではなく、椅子を使用しましょう。特にダイニングチェアやデスクワーク用の椅子が適しています。
- 洋式トイレの利用:日常的に使用するトイレを洋式に変更することで、立ち座り時の負担を減らせます。
- 適切なベッドの使用:布団からベッドへの変更も股関節に負担をかけずに起床できるため有効です。
歩行時の注意
歩行は股関節に負担がかかりやすい動作です。以下の点に注意して歩行しましょう。
- ゆっくりと歩く
- 長時間の歩行は避け、定期的に休憩を取る
- 痛みがある場合は、無理をせず車で移動する
運動とストレッチ
適度な運動は変形性股関節症の痛みを軽減する上で重要ですが、股関節への負担を最小限に抑える必要があります。
- 水中ウォーキング:水の浮力が体重を支え、関節への負担を軽減します。
- 自転車漕ぎ:固定式の自転車は股関節にやさしい運動です。
- ストレッチ:軽いストレッチを心がけ、無理な姿勢は避けましょう。特に股関節を大きく開く動作は控えてください。
その他
- 体重管理
体重は股関節に直接的な影響を与えます。適正な体重を維持することが、股関節症の管理には非常に重要です。日々の食事に注意し、バランスの良い食生活を心がけましょう。
- 家族の理解と支援
変形性股関節症を抱える方は、家族の理解と支援も非常に重要です。
まとめ
変形性股関節症は進行性の病気ですが、上記のような日常生活での注意と工夫により、症状の悪化を遅らせ、より良い生活を送ることが可能です。信頼できる医師のもとで適切な治療を受けながら、日々の生活を見直すことが大切です。
札幌ひざのセルクリニックでは、患者様の症状に合わせた適切な診断と治療計画のご提案をしております。ひざだけでなく、肩、股関節等の関節、また長引く腰痛などの慢性疼痛の治療も行っております。西18丁目駅徒歩2分、札幌医大目の前にありますので、お気軽に御相談下さい。
院長 川上公誠
(プロフィール)
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