コラム COLUMN
変形性膝関節症膝の痛み膝 しゃがむと膝が痛い!原因は?
日常生活やスポーツを楽しむ中で、「しゃがむと膝が痛い」という経験はありませんか?膝の痛みは、動作を制限し、生活の質を低下させる大きな問題です。この記事では、しゃがんだ時に膝が痛む原因と対処法について詳しく解説します。簡単にできる自宅での対処法や効果的なストレッチ、さらには専門的な治療についても触れていきます。
しゃがむと膝が痛い原因
変形性膝関節症
中高年世代に多く見られる疾患で、膝の軟骨がすり減ることで痛みが生じます。以下のような特徴があります。
- 特に原因がなく痛み始める
- 40歳以上である
- 女性である
- 肥満体型である
- O脚である
- 若い頃に膝のケガをしたことがある
進行性の疾患であるため、膝にかかる負担を減らし、進行を遅らせる治療が重要です。筋肉トレーニングや有酸素運動などの運動療法が基本で、初期には薬物療法やヒアルロン酸注射などが行われます。重症の場合は手術を検討することもあります。
半月板損傷
運動中のケガや加齢による膝へのダメージが原因で、膝の内側や外側にある半月板が損傷することがあります。以下の症状が特徴です。
- 腫れ
- クリック音(パキパキ音)
- 引っかかり感
- 正座やあぐらが困難
- ひざをまっすぐ伸ばせない
- ひざくずれ(カクンとなる)
軽症の場合は保存療法や運動療法(リハビリ)が行われます。損傷がひどい場合には手術が必要になることがあります。再生医療も選択肢の一つとして注目されています。
鵞足炎
膝の内側に痛みがあり、ランニングや運動前の準備運動が不十分な場合に生じることが多いです。以下の特徴があります。
- 膝の曲げ伸ばしで内側が痛む
- 腫れや熱感がある
- ランニングをよく行う
運動による膝の使い過ぎが原因なので、まずは安静にし、アイシングを行いながら薬物療法や理学療法を行います。変形性膝関節症の合併症として生じた場合は、その治療も並行して行います。
自宅でできる対処法
安静にする
痛みを感じたら、まずは無理に動かさないことが大切です。膝の使い過ぎが原因であることが多いので、痛みがあるときは安静を心がけましょう。日常生活の動作は通常通りで構いませんが、スポーツや散歩などの負荷がかかる活動は控えましょう。
冷やす
腫れや熱感がある場合は、膝を冷やすことが効果的です。濡れタオルや氷枕を利用して、15〜20分程度冷やしましょう。ただし、腫れが引いた後も冷やし続けるのは逆効果なので注意が必要です。
温める
腫れや熱感が取れたら、次に膝を温めます。温かいお風呂に浸かって、無理のない範囲で膝を曲げ伸ばしすると血行が良くなり、痛みの緩和が期待できます。ただし、温め過ぎには注意しましょう。
ストレッチ
膝の痛みを軽減するために、太ももの筋肉を柔らかくするストレッチが有効です。以下のストレッチを試してみてください。
太ももの前面を伸ばすストレッチ
- 安定した椅子につかまりながら、片方の膝を曲げて太ももの前面を伸ばします。
- 「痛気持ち良い」程度でキープし、背中が丸くならないように意識します。
太ももの裏側を伸ばすストレッチ
- 椅子の上に足を乗せ、上体を倒して太ももの後ろ側を伸ばします。
- 膝は曲げずに、「痛気持ち良い」と感じるところでキープします。
ふくらはぎのストレッチ
- 壁に手をつき、足を前後に開いて後ろの足のふくらはぎを伸ばします。
- かかとを床につけたまま、前足の膝を曲げて体重をかけます。
- 左右30秒ずつ行いましょう。
まとめ
しゃがんだ時に膝が痛む原因はさまざまですが、自宅でできる対処法やストレッチを実践することで、多くの場合痛みを軽減できます。しかし、痛みが長引く場合や、症状が悪化する場合は専門的な治療が必要です。早めに医療機関を受診し、適切な治療を受けることをお勧めします。
札幌ひざのセルクリニックでは、患者様の症状に合わせた適切な診断と治療計画のご提案をしております。ひざだけでなく、肩、股関節等の関節、また長引く腰痛などの慢性疼痛の治療も行っております。西18丁目駅徒歩2分、札幌医大目の前にありますので、お気軽に御相談下さい。
院長 川上公誠
(プロフィール)
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