コラム COLUMN
膝 膝がカクンとなる原因は?
膝がカクンとなる症状に悩む方は多いですが、原因を特定することが重要です。本記事では、膝がカクンとなる主な原因と、その対処法についてわかりやすく解説します。
膝がカクンとなる主な原因
膝がカクンとなるのは、膝関節の安定性に関わる組織に問題がある場合が多いです。以下に、主な原因を紹介します。
半月板損傷
半月板は、膝関節において骨同士の衝撃を吸収し、動きを滑らかにする役割を持っています。この半月板が傷つくと、膝関節が不安定になり、カクンとなる症状が現れることがあります。半月板損傷の特徴は以下の通りです。
- 主な症状:膝が引っかかる感覚や不安定感。
- 診断のポイント:MRI検査で損傷を確認できますが、小さな損傷は見逃される場合もあります。
靭帯損傷
膝関節を安定させる4つの靭帯(前十字靭帯、後十字靭帯、内側側副靭帯、外側側副靭帯)、特に前十字靭帯を損傷すると、膝が不安定になり、カクンとなることがあります。
- 主な症状:膝がグラグラする感じや、階段の上り下りでの不安定感。
- 原因:スポーツや事故による衝撃が主な要因。
変形性膝関節症
変形性膝関節症は、膝の軟骨がすり減り、関節が変形することで生じる病気です。この変形により膝関節が不安定になり、カクンとなることがあります。
- 特徴:中高年に多く見られる。
- 症状:膝の痛みや腫れ、カクンとなる不安定感。
タナ障害
膝関節内の滑膜という組織が引っかかる状態を指します。この状態が続くと膝の不安定感が増し、カクンとした感覚を覚えることがあります。
- 特徴:膝を動かす際にクリック音がする。
- 診断:症状が進行する前に治療が必要です。
膝蓋骨亜脱臼
膝蓋骨(膝の皿)が正しい位置からずれることで発生します。この亜脱臼により、膝の不安定感やカクンとした感覚が現れます。
- 発症しやすい層:10代女性に多い。
- 原因:筋力低下や骨格の特性。
その他の原因
膝がカクンとなる症状の他の原因として、以下の疾患が考えられます。
- 関節リウマチ:炎症性疾患で関節が不安定になる。
- 椎間板ヘルニア:神経圧迫が膝の不安定感を引き起こす。
膝がカクンとなる際の対処法
膝がカクンとなる症状を和らげるための対処法をいくつか紹介します。
筋力トレーニング
膝の安定性を保つために、大腿四頭筋やハムストリングスなどの筋肉を鍛えることが重要です。
- 足上げ運動:仰向けで足を伸ばした状態から、片足をゆっくり持ち上げて下ろす。
- スクワット:膝に負担をかけすぎないように正しいフォームで行う。
ストレッチ
筋肉の柔軟性を高めることで、膝の動きを滑らかにします。
- 大腿四頭筋のストレッチ:立った状態で片足を後方に引き、太ももの前面を伸ばす。
- ハムストリングスのストレッチ:床に座り、片足を伸ばした状態で前屈。
サポーターの使用
膝関節の不安定感を軽減するために、サポーターを活用することも効果的です。特にスポーツを行う際に有効です。
病院での診察
膝がカクンとなる症状が続く場合や悪化している場合は、早めに整形外科を受診しましょう。MRI検査や専門的な診断が役立ちます。
日常生活での注意点
膝を保護するためには、日常生活でも以下のポイントを意識しましょう。
- 適切な体重管理:膝への負担を軽減します。
- 正しい歩行姿勢:膝のアライメントを整える効果があります。
- 無理な動作の回避:膝に過剰な負荷をかけないように注意。
膝がカクンとなる症状は放置せず、原因を特定して適切に対処することが大切です。気になる症状がある場合は、早めに医療機関で診察を受けることをおすすめします。
札幌ひざのセルクリニックでは、患者様の症状に合わせた適切な診断と治療計画のご提案をしております。ひざだけでなく、肩、股関節等の関節、また長引く腰痛などの慢性疼痛の治療も行っております。西18丁目駅徒歩2分、札幌医大目の前にありますので、お気軽に御相談下さい。
院長 川上公誠
(プロフィール)
各種ご相談やご予約はこちら
- ひざの痛みに関する相談
- セカンドオピニオンの相談
- 再生医療に関する相談
- MRI検査のご予約