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慢性的な腰の重だるさの原因と再生医療の可能性を専門医が解説

慢性的な腰の重だるさの原因と再生医療の可能性を専門医が解説

「ずっと腰が重だるくて、何となく疲れが抜けない」「朝起きたとき腰に重みがあり、動き始めがつらい」――こうした慢性的な腰の重だるさに悩む方は多く、「年だから仕方ないのかな」とあきらめているケースも少なくありません。しかし、実は原因を知って適切に対処すれば改善できることも多いのです。今回は、整形外科専門医かつ再生医療を専門とするクリニック院長の立場から、腰の重だるさの背景にある原因と、最近注目される再生医療(PRP・幹細胞治療など)を含めた対処法についてわかりやすくお伝えします。

「腰が重む」ってどういう状態?どんな時に気になりますか?

多くの方から伺うのは、「立ち上がるとき腰がギシッとする」「座っているとだんだん腰が張ってくる」「少し歩くと腰が重くなって休みたくなる」といった症状です。重だるさという言葉が示す通り、鋭い痛みというより「重い」「だるい」「疲れている感じ」が主体で、慢性化しやすいのが特徴です。

こうした重だるさは、腰だけの問題というより、腰・骨盤・股関節・お尻・太ももなどの筋肉・関節・神経が連携して動く部分のバランスの崩れから生じていることが多く、いわば“腰の警告サイン”とも言えます。

腰の重だるさの主な原因とは?構造的に見える背景

腰の重だるさにはいくつか代表的な原因があります。以下に主なものを整理します。

① 筋肉や腱・靭帯の疲労・硬さ
長時間の座り姿勢やデスクワーク、運動不足などで腰まわりの筋肉がこわばり、血流が滞って疲労物質がたまりやすくなります。この状態が続くと「重だるい」「張る」といった感覚が出やすくなります。

② 椎間板・関節・骨の変性(老化によるすり減り)
加齢に伴って、腰椎(腰の骨)や椎間板(骨と骨の間のクッション)が変性することで、骨どうしの動きが悪くなったり関節部が炎症を起こしたりします。つまり腰の構造が“動きにくくなっている”状態です。

③ 神経の圧迫・関連痛
腰の骨の変形や椎間板の膨らみなどによって神経が刺激されると、腰だけでなくお尻~太ももにかけて重だるさやしびれ・疲労感が出ることがあります。特に「常に慢性的に腰が重い」ケースでは神経要因も意識する必要があります。

④ 体重・姿勢・生活習慣の影響
体重が増えると腰にかかる負担が増大し、日常的に“重だるさ”を感じやすくなります。さらに、猫背や骨盤の前傾・脚を組む・同じ姿勢が長時間続くなど、姿勢のくせは筋肉・関節のバランスを乱し、腰に慢性的な疲労をもたらします。

再生医療は慢性腰の重だるさにどう関わる?可能性と注意点

従来、慢性の腰の重だるさには「保存療法(薬・注射・理学療法・運動)」が中心でした。しかし、症状が長期化したり、構造的な変性が伴っていたりする場合には、修復を促す“再生医療”という選択肢が注目されています。

再生医療とは、たとえば自分の血液や脂肪から取り出した「成長因子」「幹細胞」などを使って、炎症を抑えたり、組織の修復を促したりする治療です。腰部の椎間板や関節の変性が関係している場合、こうした治療が“関節を整える”“回復の力を高める”役割を果たし得ます。

ただし、再生医療はすべてを一発で治す魔法ではありません。適応する症状・タイミング・併用治療(運動・姿勢矯正・体重管理など)を整えることが成否を分ける鍵です。当院でも「再生医療+理学療法チームによる運動プログラム」の組み合わせで、症状軽減・再発予防の実績を出しています。

具体的な対処法と日常でできるケア

では、慢性的な腰の重だるさに対して、今すぐ始められる対策とクリニックでの治療の両面をご紹介します。

保存療法・生活習慣の見直し
・同じ姿勢を長時間続けない。30分おきに立ち上がって体を伸ばす。
・ウォーキングや軽いストレッチで腰・骨盤まわりの血流を促す。
・腰まわりのストレッチ(寝て膝を抱える・骨盤を前後にゆらす)を習慣化。
・体重管理を行い、腰への負担を軽くする。
・姿勢を整える:椅子に座るとき背筋を伸ばし、足を組まないようにする。

クリニックでの治療アプローチ
・理学療法:腰部・骨盤・大臀筋・太もも裏(ハムストリングス)などを対象に、可動域改善・筋力回復プログラムを行います。
・関節・筋膜への注射や物理療法(温熱・超音波)で筋肉や関節の緊張を和らげる。

よくある質問(Q&A)

Q. 息苦しいほどの痛みではないですが、毎日腰が重くて動きづらいです。受診すべきですか?
A. はい、慢性的な重だるさも関節・筋肉・神経の異常サインです。早めに整形外科で原因を精査することで、症状の悪化を防げます。

Q. 再生医療を受けたらすぐに重だるさが取れますか?
A. 個人差がありますが、即効性を期待するのは避けた方がよく、通常は数週間から数か月かけて改善を感じることが多いです。リハビリ併用が鍵となります。

Q. 運動して腰がかえって痛くなったらどうすればいいですか?
A. 痛みが増すようなら運動量を減らし、理学療法士の指導を受けましょう。無理をすると炎症や損傷が悪化します。

再生医療という新しい選択肢

近年では、従来の治療に加えて「再生医療」という新しい選択肢も登場しています。特に、幹細胞治療PRP(多血小板血漿)治療といった方法は、体が本来持つ自然治癒力を引き出し、関節や組織の修復を促す治療法として注目されています。

例えば、脂肪から採取した幹細胞を点滴で投与することで、膝や股関節だけでなく、腰痛などの慢性疼痛に対しても炎症を抑えたり、組織の修復を促したりする効果が期待されています。

ただし、再生医療はすべての症例に効果があるわけではないため、適応の有無を医師がしっかり診断したうえで治療を検討することが大切です

まとめ:重だるさも「治るサイン」を見逃さないで

慢性的な腰の重だるさは「年齢のせい」と片付けられがちですが、体が出しているサインと捉えることが重要です。筋肉・関節・神経・姿勢といった多面的な要素が絡んでいますので、一つずつ丁寧にアプローチすることが改善につながります。そして、近年では再生医療が“構造的な回復”をサポートする新たな選択肢として期待されています。重だるさをあきらめず、まずは専門医に相談して、「動ける体」を取り戻しましょう。

札幌ひざのセルクリニックでは、患者様の症状に合わせた適切な診断と治療計画のご提案をしております。ひざだけでなく、肩、股関節等の関節、また長引く腰痛などの慢性疼痛の治療も行っております。西18丁目駅徒歩2分、札幌医大目の前にありますので、お気軽に御相談下さい。

院長 川上公誠

プロフィール


監修 川上 公誠(整形外科専門医)
札幌ひざのセルクリニック院長

岐阜大学医学部卒業。母が人工関節手術で痛みから解放された経験をきっかけに整形外科医を志し、これまでに人工関節置換術を含む手術を5,000件以上手がけてきました。手術が難しい高齢者や合併症のある方にも寄り添える治療を模索する中で再生医療と出会い、その効果に確信を得て、2024年に「札幌ひざのセルクリニック」を開院。注射のみで改善が期待できるこの先進的な治療を、北海道中に届けたいという想いで、関節に特化した再生医療を提供しています。

この記事を書いたのは

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