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スポーツ外傷 ゴルフ障害でよく見られる膝の痛みの特徴と対処法を専門医が解説

ゴルフ障害でよく見られる膝の痛みの特徴と対処法を専門医が解説

「ゴルフの後に膝が痛くなる」「スイング中に膝がねじれる感じがする」──そんな経験はありませんか?ゴルフは見た目以上に体への負担が大きく、特に膝関節にはスイング動作によるねじれや体重移動の衝撃が加わります。中高年のプレイヤーでは、長年の蓄積や筋力の低下により膝を痛めやすくなります。今回は、ゴルフで起こりやすい膝の痛みの原因と対処法について、整形外科専門医の立場からわかりやすく解説します。

ゴルフで膝が痛くなるのはなぜ?

ゴルフスイングでは、下半身の回旋(ねじり)と体重移動が連続して行われます。特に、左膝(右打ちの場合)はインパクト時に体重が集中し、ねじれと圧縮のストレスを同時に受けます。一方、右膝はバックスイングの際に伸展(伸びる)動きが加わり、関節や靭帯に負担がかかります。

これらの繰り返し動作によって、膝関節の軟骨や半月板(クッションの役割)が少しずつ傷つき、痛みや違和感が生じることがあります。特に以下のような状況で痛みが出やすくなります。

  • ラウンド中や終了後に膝の内側がズキッと痛む
  • スイング時、膝の回転動作で違和感がある
  • 長時間歩くと膝が重だるい
  • 階段の上り下りやカートの乗り降りで痛みが強くなる

これらは一時的な疲労ではなく、「ゴルフ障害」として慢性化することもあります。

ゴルフで起こりやすい膝の障害

ゴルフでよく見られる膝の障害には、以下のようなものがあります。

① 内側側副靭帯炎(ないそくそくふくじんたいえん)

スイング時のねじれや体重移動で、膝の内側の靭帯に負担がかかることで起こります。特に、足の裏が地面に固定された状態で腰を回すと、膝の内側に引っ張りストレスが集中します。軽度でも放置すると炎症が長引き、スイングのたびに痛みを感じるようになります。

② 半月板損傷(はんげつばんそんしょう)

膝のクッションである半月板が、繰り返すねじり動作によって傷つくことがあります。特に、膝を少し曲げた状態でスイングを繰り返すゴルファーに多く見られます。初期は「引っかかる感じ」や「膝が抜ける感覚」から始まり、進行すると歩行時にも痛みが出ます。

③ 変形性膝関節症

中高年ゴルファーに最も多いのがこのタイプです。長年のゴルフによる衝撃や加齢によって軟骨がすり減り、関節の変形が進むと、膝の内側に慢性的な痛みが出ます。「歩きはじめが痛い」「ゴルフ後に腫れる」などの症状が特徴です。

膝の痛みを悪化させないための対処法

① 痛みが出たらすぐにプレーを中止する

「少しくらい大丈夫」と我慢して続けると、炎症が悪化して治りが遅くなります。ラウンド中に違和感を感じたら、まずは無理せず休むことが大切です。

② 冷却と安静を徹底する

痛みが出た直後は、氷や保冷剤で膝を10〜15分冷やし、炎症を抑えましょう。腫れが強い場合は、テーピングやサポーターで軽く圧迫するのも有効です。

③ 痛みが続く場合は整形外科を受診

一時的な筋肉痛と思っても、実際は半月板損傷や靭帯炎のこともあります。早めにMRIなどで原因を確認することで、悪化を防げます。

④ 筋肉のバランスを整えるトレーニング

膝の安定には、太ももの前側(大腿四頭筋)と裏側(ハムストリングス)のバランスが重要です。片足立ちやスクワットなど、無理のない範囲で行うと再発予防になります。特にゴルファーは、体幹(腹筋・背筋)を鍛えることでスイング時の膝負担を減らせます。

⑤ ゴルフフォームの見直し

フォームの乱れが膝への負担を大きくします。膝が必要以上に回り込むスイングになっていないか、専門のコーチや理学療法士にチェックしてもらうのも良い方法です。

治療法の選択肢:保存療法から再生医療まで

軽度の場合は、湿布・鎮痛薬・ヒアルロン酸注射などの保存療法で改善することが多いです。慢性化している場合や軟骨・半月板の損傷が進んでいる場合には、再生医療(PRP療法や幹細胞治療)も有効です。再生医療は、痛みの原因となる炎症を抑え、組織の修復を促す作用があり、ゴルフ復帰を目指す方にも選ばれています。

よくある質問

Q. 膝の痛みがあってもゴルフを続けていいですか?
A. 痛みが軽い場合でも、無理なスイングは禁物です。関節の状態を整えてから再開するのが安全です。

Q. ゴルフによる膝の痛みは再発しますか?
A. フォームの改善や筋力トレーニングを続ければ再発は防げますが、同じ動きを繰り返すと再び痛みが出ることがあります。

Q. 再生医療で膝の痛みは改善しますか?
A. 軽度〜中等度の軟骨損傷や炎症であれば、PRPや幹細胞治療で痛みの改善や機能回復が期待できます。

再生医療という新しい選択肢

近年では、従来の治療に加えて再生医療という新しい選択肢も登場しています。特に、幹細胞治療PRP(多血小板血漿)治療といった方法は、体の自然治癒力を引き出して関節の修復を促す治療法として注目されています。

例えば、脂肪から採取した幹細胞を関節に注入する治療では、変性した軟骨の修復や再生が期待できます。これにより、「もう正座はできないかも…」とあきらめていた方が、再び正座ができるようになったケースもあります。

ただし、再生医療はすべての症例に効果があるわけではないため、適応の有無をしっかり診断してもらうことが重要です。

まとめ:膝を守ればゴルフはもっと長く楽しめる

ゴルフによる膝の痛みは、加齢やフォームの癖、筋力不足が重なって起こることが多いです。しかし、早めに対処し、関節のバランスを整えることで痛みは改善できます。定期的なストレッチやフォームの見直しを心がけ、膝を守りながら、長くゴルフを楽しみましょう。

札幌ひざのセルクリニックでは、患者様の症状に合わせた適切な診断と治療計画のご提案をしております。ひざだけでなく、肩、股関節等の関節、また長引く腰痛などの慢性疼痛の治療も行っております。西18丁目駅徒歩2分、札幌医大目の前にありますので、お気軽に御相談下さい。

院長 川上公誠

プロフィール


監修 川上 公誠(整形外科専門医)
札幌ひざのセルクリニック院長

岐阜大学医学部卒業。母が人工関節手術で痛みから解放された経験をきっかけに整形外科医を志し、これまでに人工関節置換術を含む手術を5,000件以上手がけてきました。手術が難しい高齢者や合併症のある方にも寄り添える治療を模索する中で再生医療と出会い、その効果に確信を得て、2024年に「札幌ひざのセルクリニック」を開院。注射のみで改善が期待できるこの先進的な治療を、北海道中に届けたいという想いで、関節に特化した再生医療を提供しています。

この記事を書いたのは

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