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FAQ膝 膝がカクカク鳴るときによくある7つの質問に専門医がやさしく回答

膝の動きのたびに「カクカク」「コリコリ」と音が鳴ることに不安を感じる方は多いです。ここでは整形外科専門医が、原因や対処法についてわかりやすく解説します。
この記事の内容
Q1. 膝がカクカク鳴るのは異常ですか?
A. 一時的な音で痛みがない場合、多くは関節内の気泡が弾ける「関節音」で心配ありません。ただし、痛みや引っかかり感がある場合は軟骨や半月板のトラブルの可能性があります。
Q2. 膝の音と痛みが同時にある場合、何が原因ですか?
A. 軟骨のすり減りや半月板損傷、膝蓋骨のずれなどが原因のことがあります。特に中高年では変形性膝関節症の初期サインである場合もあるため、早めの整形外科受診がおすすめです。
Q3. 膝を曲げ伸ばしするとカクカクするのはどうしてですか?
A. 大腿骨と脛骨の間にある半月板や靭帯、筋肉のバランスが崩れると、動作のたびに関節がスムーズに動かず「カクカク」と感じることがあります。筋力低下も関係します。
Q4. 若い人でも膝がカクカク鳴ることはありますか?
A. はい、あります。若い方でも姿勢の崩れや筋力アンバランス、過度な運動により膝の動きが不安定になることがあります。痛みがない場合は問題ないことが多いです。
Q5. 膝が鳴るのを防ぐ方法はありますか?
A. 太ももの前側(大腿四頭筋)やお尻の筋肉を鍛えることで、関節の安定性を保ちやすくなります。正しい姿勢で歩くことも大切です。痛みがある場合は無理に動かさず受診を。
Q6. 放置すると悪化することはありますか?
A. 痛みや腫れを伴う場合は放置すると関節軟骨のすり減りが進み、変形性膝関節症へ進行することがあります。早期の対処で進行を防ぐことができます。
Q7. 再生医療は膝のカクカク音にも効果がありますか?
A. 音自体を止める治療ではありませんが、PRPや幹細胞治療で関節の炎症や軟骨の損傷を改善し、膝の動きをなめらかにすることで結果的に症状が軽くなる方もいます。
膝のカクカク音は、痛みの有無や頻度によって意味が異なります。気になる症状が続く場合は、整形外科で原因を確かめることをおすすめします。
再生医療という新しい選択肢
近年では、従来の治療に加えて再生医療という新しい選択肢も登場しています。特に、幹細胞治療やPRP(多血小板血漿)治療といった方法は、体の自然治癒力を引き出して関節の修復を促す治療法として注目されています。
例えば、脂肪から採取した幹細胞を関節に注入する治療では、変性した軟骨の修復や再生が期待できます。これにより、「もう正座はできないかも…」とあきらめていた方が、再び正座ができるようになったケースもあります。
ただし、再生医療はすべての症例に効果があるわけではないため、適応の有無をしっかり診断してもらうことが重要です。
札幌ひざのセルクリニックでは、患者様の症状に合わせた適切な診断と治療計画のご提案をしております。ひざだけでなく、肩、股関節等の関節、また長引く腰痛などの慢性疼痛の治療も行っております。西18丁目駅徒歩2分、札幌医大目の前にありますので、お気軽に御相談下さい。
院長 川上公誠
(プロフィール)
監修 川上 公誠(整形外科専門医)
札幌ひざのセルクリニック院長
岐阜大学医学部卒業。母が人工関節手術で痛みから解放された経験をきっかけに整形外科医を志し、これまでに人工関節置換術を含む手術を5,000件以上手がけてきました。手術が難しい高齢者や合併症のある方にも寄り添える治療を模索する中で再生医療と出会い、その効果に確信を得て、2024年に「札幌ひざのセルクリニック」を開院。注射のみで改善が期待できるこの先進的な治療を、北海道中に届けたいという想いで、関節に特化した再生医療を提供しています。


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