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膝の手術はまだしたくない方へ。痛みをあきらめない「切らない最新治療」と保存療法を専門医が解説

膝の手術はまだしたくない方へ。痛みをあきらめない「切らない最新治療」と保存療法を専門医が解説

「最近、階段を下りるときに膝がガクッとする」 「立ち上がるときに、つい『よっこいしょ』と口に出てしまう」 「大好きな旅行に行きたいけれど、長く歩くのが不安で断ってしまう」

私のクリニックには、毎日このような悩みを持つ患者さんが多くいらっしゃいます。、皆さん共通しておっしゃるのが「手術だけはしたくないんです」という切実な願いです。

病院で「軟骨がすり減っていますね」「将来的に手術が必要かもしれません」と言われ、ショックを受けて帰宅された方も少なくないでしょう。しかし、安心してください。医学の進歩により、今の整形外科医療には「手術」と「湿布だけで様子見」の間に、たくさんの選択肢が存在しています。

この記事では、膝の痛みに悩む皆さんが、手術を回避して自分らしい生活を取り戻すためのヒントを、専門医の視点からやさしく紐解いていきます。

膝の痛みが起こる背景:なぜ「年だから」で片付けられないのか

膝の痛みの原因として最も多いのが「変形性膝関節症」という状態です。これは、長年の使用によって膝のクッションである軟骨が少しずつすり減り、炎症が起きることで痛みが出るものです。

よく「タイヤ」に例えられます。長年走った車のタイヤがすり減るように、人間の関節も使い続けることで変化します。しかし、車と違うのは、人間には「修復しようとする力」や「周りの筋肉で支える力」が備わっているという点です。

膝が痛むと、私たちは無意識にその足をかばうようになります。すると、反対側の足に負担がかかったり、膝を動かさないことで周りの筋肉が痩せてしまったりして、さらに膝が不安定になるという悪循環に陥ってしまうのです。

この悪循環をどこで断ち切るかが、手術を回避するための大きな鍵となります。

手術を選ばない「保存療法」の可能性

整形外科の世界では、手術以外の治療法を総称して「保存療法」と呼びます。文字通り、自分の関節を温存しながら治していく方法です。最近では、この保存療法の質が非常に高まっています。

1. 痛みの火消し役「お薬と注射」

まずは、今ある強い痛みを取り除くことが先決です。痛みが強すぎると、後述するリハビリテーションも進まないからです。

最近の痛み止めは、胃への負担が少ないものや、神経の痛みに直接アプローチするものなど、種類が豊富です。また、関節へのヒアルロン酸注射は、いわば「潤滑油」を差すようなもの。膝の動きをスムーズにする効果が期待できます。

これらはあくまで対症療法(一時的な処置)と思われがちですが、痛みを抑えて動ける体を作るための「準備」として重要です。

2. 物理療法:温めることの大切さ

クリニックで行う電気治療や温熱治療は、血行を促進して筋肉のこわばりを取ります。膝周りの血流が良くなると、痛みを引き起こす物質が流れやすくなり、慢性的な重だるさが軽減します。ご自宅でも、お風呂でゆっくり膝を温めることは、非常に効果的なセルフケアになります。

3. 装具療法:膝の「頼れるサポーター」

膝のグラつきを抑えるサポーターや、足の裏の角度を調整するインソール(足底腱膜)も有効です。特にインソールは、膝の内側にかかる負担を外側に逃がすことができるため、歩くときの「ビクッ」とする痛みを劇的に減らせる場合があります。

自分の筋力こそが「天然のサポーター」

手術をしたくない方に、私が最も力を入れてお伝えしているのが「運動器リハビリテーション」の重要性です。

膝の軟骨がすり減っていても、膝を支える筋肉(特に太ももの前の大腿四頭筋)がしっかりしていれば、痛みを感じずに歩ける方はたくさんいらっしゃいます。筋肉が天然のサポーターの役割を果たし、骨と骨がぶつかる衝撃を吸収してくれるからです。

運動といっても、激しいスクワットをする必要はありません。 例えば、椅子に座った状態で片足をまっすぐ伸ばし、5秒間キープする。これだけでも、膝を守るための大切なトレーニングになります。

大事なのは、正しいフォームで行うことです。当院のような専門施設では、理学療法士というリハビリのプロが、その方の膝の状態に合わせた最適なメニューを提案します。自分に合った「動かし方」を知ることは、手術を回避するための最大の武器になります。

生活習慣のちょっとした工夫で膝を救う

日々の生活の中にも、膝の負担を減らすヒントが隠されています。

体重管理という最高のアプローチ

膝には、歩くときに体重の約3倍、階段の上り下りでは約5倍の負荷がかかると言われています。つまり、体重が1キロ減るだけで、膝への負担は3〜5キロ分も軽くなるのです。 「ダイエットなんて無理」と思わずに、まずは今の体重を維持すること、そして一口だけ食べる量を減らすことから始めてみましょう。

住環境の「洋式化」

床に座る、布団から起き上がる、といった動作は膝を深く曲げるため、非常に大きな負担がかかります。

  • 椅子とテーブルの生活にする
  • 寝具はベッドにする
  • トイレは洋式を利用する これだけで、日常生活の中での「痛みの火種」を大きく減らすことができます。

知っておきたい「切らない」最新のアプローチ

これまでの治療でなかなか効果が出なかった方でも、すぐに手術を検討する必要はありません。最近では、従来のヒアルロン酸注射などとは異なる、新しい選択肢も増えています。

例えば、自分自身の体から抽出した成分を活用して、膝の環境を整える方法などがあります。これらは、日帰りで行えることが多く、入院や大きな切開を必要としません。

「手術は怖いけれど、今の痛みからは解放されたい」という方にとって、こうした新しい選択肢があることを知っておくだけでも、心の支えになるはずです。どの治療が最適かは、お一人おひとりの膝の状態によって異なりますので、まずは専門医にじっくり相談してみることをお勧めします。

よくある質問・誤解への回答

膝の悩みについて、患者さんからよくいただく質問をまとめました。

Q1. 痛みがあるときは、安静にして動かさないほうがいいですか?

A1. 激しい痛みや腫れがある「急性期」は安静が第一ですが、落ち着いてきたら無理のない範囲で動かすことが推奨されます。 ずっと動かさないでいると、関節が固まってしまい(拘縮)、周囲の筋肉も衰えて余計に痛みが強くなるという悪循環に陥ります。痛みの出ない範囲でのストレッチやウォーキングは、むしろ治療の一環と考えてください。

Q2. 軟骨は一度すり減ったら、もう二度と元に戻らないのでしょうか?

A2. 残念ながら、一度完全に消失してしまった軟骨が、元の若々しい状態に自然に再生することはありません。 しかし、軟骨が減っていても痛みがなく元気に過ごしている方はたくさんいます。治療のゴールは「軟骨を元に戻すこと」ではなく、「痛みなく、やりたいことができる生活を取り戻すこと」です。今の膝の状態に合わせた最適な使い方を学ぶことで、十分カバー可能です。

Q3. サプリメントを飲めば膝の痛みは治りますか?

A3. コンドロイチンやグルコサミンなどのサプリメントは、あくまで「健康補助食品」です。 飲んでいることで安心感を得られたり、軽度の違和感が和らいだりする可能性はありますが、それだけで変形した関節が治るわけではありません。サプリメントに頼りすぎるのではなく、適切な医療機関での治療や、筋力トレーニングと組み合わせて活用するのが賢明です。

再生医療という新しい選択肢

近年では、従来の治療に加えて再生医療という新しい選択肢も登場しています。特に、幹細胞治療PRP(多血小板血漿)治療といった方法は、体の自然治癒力を引き出して関節の修復を促す治療法として注目されています。

例えば、脂肪から採取した幹細胞を関節に注入する治療では、変性した軟骨の修復や再生が期待できます。これにより、「もう正座はできないかも…」とあきらめていた方が、再び正座ができるようになったケースもあります。

ただし、再生医療はすべての症例に効果があるわけではないため、適応の有無をしっかり診断してもらうことが重要です。

まとめ:あなたの膝は、もっと良くなれる

「もう年だから、膝が痛いのは仕方ない」 そう言って諦めてしまうのは、とてももったいないことです。

膝の手術を勧められたとしても、それはあくまで選択肢の一つ。まずは保存療法を徹底的に行い、筋力を整え、生活習慣を見直すことで、手術をせずに笑顔で歩けるようになる方は大勢いらっしゃいます。

医学は日々進化しています。そして私たち専門医は、あなたが「手術をしたくない」という気持ちを一番に尊重したいと考えています。

一歩踏み出して相談することで、昨日は諦めていた「お孫さんとの散歩」や「友人との旅行」が、再び現実のものになるかもしれません。膝の痛みを抱え込まず、ぜひ一緒に「切らない治療」の可能性を探っていきましょう。

札幌ひざのセルクリニックでは、患者様の症状に合わせた適切な診断と治療計画のご提案をしております。ひざだけでなく、肩、股関節等の関節、また長引く腰痛などの慢性疼痛の治療も行っております。西18丁目駅徒歩2分、札幌医大目の前にありますので、お気軽に御相談下さい。

院長 川上公誠

プロフィール


監修 川上 公誠(整形外科専門医)
札幌ひざのセルクリニック院長

岐阜大学医学部卒業。母が人工関節手術で痛みから解放された経験をきっかけに整形外科医を志し、これまでに人工関節置換術を含む手術を5,000件以上手がけてきました。手術が難しい高齢者や合併症のある方にも寄り添える治療を模索する中で再生医療と出会い、その効果に確信を得て、2024年に「札幌ひざのセルクリニック」を開院。注射のみで改善が期待できるこの先進的な治療を、北海道中に届けたいという想いで、関節に特化した再生医療を提供しています。

この記事を書いたのは

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