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FAQ ヒアルロン酸注射に関する7つの疑問に専門医がやさしく回答

膝の痛みの治療でよく行われるヒアルロン酸注射ですが、「本当に効くの?」「ずっと続けていて大丈夫?」と不安を感じる方も多いようです。整形外科専門医の立場から、ヒアルロン酸注射の特徴や限界についてやさしくお答えします。
この記事の内容
ヒアルロン酸注射は軟骨を再生するのですか?
いいえ。ヒアルロン酸注射は関節の潤滑を助けて炎症を抑える目的であり、軟骨そのものを再生させる効果はありません。対症療法の一つと考えられます。
注射を続ければ関節の変形は進まないですか?
ヒアルロン酸注射で痛みが軽減されても、関節の変形(変形性関節症)は静かに進行していくことがあります。進行を止める効果は期待できません。
注射を続けることにリスクはありますか?
頻回に打ち続けることで、効果が薄れていくことや、関節内に炎症を起こすリスクもあります。必要性や頻度は医師と相談して決めましょう。
一時的に楽になるけど、また痛くなるのはなぜ?
ヒアルロン酸は効果の持続時間が限られており、根本原因が改善していないためです。あくまで一時的な痛みの緩和を目的とした治療です。
変形が進んだ膝にも効果がありますか?
重度の変形がある場合、ヒアルロン酸注射の効果は限定的です。痛みが強い・日常生活に支障が出ている場合は、他の治療も検討すべきです。
ヒアルロン酸注射はずっと続けるべきですか?
一時的な対処には有効ですが、長期的な視点では根本治療や再生医療、運動療法などを併用することが望ましいです。継続の判断は慎重に行いましょう。
他に選択肢はありますか?
PRPや幹細胞治療などの再生医療、装具、運動療法、手術など、症状に応じた複数の選択肢があります。早めに専門医に相談することが大切です。
ヒアルロン酸注射は有用な選択肢の一つですが、過信せずに、進行性の病気であることを理解した上で、適切なタイミングで他の治療も検討することが重要です。
札幌ひざのセルクリニックでは、患者様の症状に合わせた適切な診断と治療計画のご提案をしております。ひざだけでなく、肩、股関節等の関節、また長引く腰痛などの慢性疼痛の治療も行っております。西18丁目駅徒歩2分、札幌医大目の前にありますので、お気軽に御相談下さい。
院長 川上公誠
(プロフィール)
監修 川上 公誠(整形外科専門医)
札幌ひざのセルクリニック院長
岐阜大学医学部卒業。母が人工関節手術で痛みから解放された経験をきっかけに整形外科医を志し、これまでに人工関節置換術を含む手術を5,000件以上手がけてきました。手術が難しい高齢者や合併症のある方にも寄り添える治療を模索する中で再生医療と出会い、その効果に確信を得て、2024年に「札幌ひざのセルクリニック」を開院。注射のみで改善が期待できるこの先進的な治療を、北海道中に届けたいという想いで、関節に特化した再生医療を提供しています。


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