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【膝の裏が痛い】とお悩みの方へ:ピキッとする原因と自宅でできる解消法を専門医が解説

【膝の裏が痛い】とお悩みの方へ:ピキッとする原因と自宅でできる解消法を専門医が解説

こんにちは。私は関節の痛みを専門に扱うクリニックの院長を務めております。日々、多くの患者さんのお話を伺っていますが、最近特に増えているのが、膝の裏側の違和感や痛みに関するご相談です。

先日も70代の女性の方が、 「先生、歩いている時に急に膝の裏がピキッとするんです。階段を下りるのも怖くて、このまま歩けなくなるんじゃないかと不安で……」 そんなふうに仰っていました。

膝の痛みというと、お皿の周りや内側をイメージする方が多いかもしれませんが、実は膝の裏側は非常にデリケートな場所です。筋肉、神経、血管が複雑に通り、関節の状態を映し出す鏡のような役割も果たしています。

この記事では、膝の裏が痛む原因を専門医の視点からわかりやすく紐解き、ご自宅で今日から取り組める解消法をご紹介します。年齢のせいだからと諦める必要はありません。まずはご自身の体の声を聴くことから始めてみましょう。

膝の裏がピキッとするのはなぜ?考えられる主な原因

膝の裏側は、私たちが足を動かす際にとても重要な役割を担っています。ここが痛むとき、体の中ではいくつかの変化が起きている可能性があります。難しい言葉は使わずに、代表的な3つの原因を解説します。

1. 関節の袋に水が溜まるベーカー嚢腫(のうしゅ)

聞き慣れない名前かもしれませんが、膝の裏の痛みの原因として非常に多いのが、このベーカー嚢腫です。膝の関節は滑液(かつえき)という潤滑油で満たされていますが、炎症が起きるとこの油が出過ぎてしまい、膝の裏側にある袋に溜まってしまいます。

ちょうど、水風船が膝の裏に膨らんでいるような状態をイメージしてください。膝を深く曲げようとした時に、この膨らみが邪魔をしてピキッとした痛みや、圧迫感を感じるのです。50代以降の方に多く見られる症状の一つです。

この袋が大きくなると、正座がしづらくなったり、膝を伸ばした時に突っ張り感が出たりすることもあります。放っておくと袋が破裂して強い痛みが出ることもあるため、早めの対処が大切です。

2. 筋肉の緊張と柔軟性の低下

私たちの膝は、太ももの裏にあるハムストリングスという大きな筋肉や、ふくらはぎの筋肉によって支えられています。加齢や運動不足によってこれらの筋肉が硬くなると、膝を伸ばした時に筋肉が無理に引っ張られ、膝の裏に痛みが生じます。

特に、立ち上がる瞬間や歩き出しにピキッとする場合は、筋肉が急激に引き伸ばされて悲鳴を上げているサインかもしれません。筋肉が硬いゴムのようになってしまい、スムーズに伸び縮みできなくなっている状態です。

また、長時間のデスクワークや、椅子に座りっぱなしの生活も、膝の裏の筋肉を固める原因になります。使わない筋肉はどんどん柔軟性を失い、少しの衝撃で痛みを感じやすくなってしまうのです。

3. 軟骨や半月板のトラブル

膝のクッションの役割を果たしている軟骨や半月板に小さな傷がついたり、すり減ったりしている場合も、膝の裏に痛みが出ることがあります。

膝の内部で炎症が起きると、その信号が神経を伝わって膝の裏側に痛みとして現れるのです。これは、膝全体のバランスが崩れている証拠でもあります。特に階段を下りる時に膝の裏が痛む方は、膝のクッション機能が少し低下しているサインかもしれません。

膝の裏側の痛みは、膝全体を守ろうとして周囲の筋肉が無理をしている結果であることが多いのです。

膝の裏の痛みを和らげるために自宅でできる解消法

原因がわかったところで、次はどうすればその痛みを楽にできるかを考えていきましょう。大切なのは、無理に動かすのではなく、優しく整えてあげることです。

1. ふくらはぎと太もも裏の優しいストレッチ

硬くなった筋肉を解きほぐすには、呼吸を止めずに行うストレッチが効果的です。膝の裏を直接マッサージするのではなく、その上下にある筋肉を伸ばしてあげましょう。

まず、椅子に浅く腰掛けます。片方の足を前に伸ばし、かかとを床につけてつま先を天井に向けます。そのまま背筋を伸ばし、ゆっくりと上半身を前に倒してください。太ももの裏から膝の裏、ふくらはぎにかけて、気持ちよく伸びているのを感じる程度で30秒キープします。

これを左右3回ずつ行いましょう。お風呂上がりなどの体が温まっている時に行うと、より効果的です。毎日少しずつ続けることで、筋肉が柔軟性を取り戻し、ピキッとする痛みが軽減されていきます。

2. 生活習慣のちょっとした工夫

膝の裏への負担を減らすためには、日常の動作を見直すことも重要です。

例えば、床に座る生活(畳での生活)が多い方は、できるだけ椅子やベッドを使う洋式の生活に切り替えることをおすすめします。正座や深くしゃがみ込む動作は、膝の裏側に強い圧迫をかけるからです。

また、靴選びも大切です。靴底が薄すぎる靴や、硬すぎる靴は、歩く時の衝撃をダイレクトに膝へ伝えてしまいます。クッション性の高い靴や、土踏まずをしっかり支える靴を履くことで、膝裏の筋肉にかかる負担を軽減できます。

小さなことのようですが、毎日の歩行の質を変えることが、10年後の膝の健康を守ることに繋がります。

3. サポーターを上手に活用する

痛みが不安で歩くのが怖いという方は、サポーターを使ってみるのも一つの手です。サポーターは膝を無理やり締め付けるためのものではなく、膝の動きを補助し、安心感を与えるための道具です。

膝の裏に食い込まない、柔らかい素材のものを選んでください。適度な圧迫は筋肉の働きを助け、ピキッとする急な動きを防いでくれます。

ただし、寝る時まで着けていると血行を悪くしてしまうため、外出時や家事でよく動く時だけに絞って活用するのが上手な使い方です。

病院へ行くタイミングと整形外科での治療

セルフケアを続けても痛みが引かない場合や、膝の裏が明らかに腫れている、熱を持っているという時は、早めに専門医に相談してください。

病院に行くべきか迷った時の目安は、痛みのせいで夜眠れない、あるいは大好きな散歩や買い物を控えるようになってしまったときです。痛みを我慢しすぎると、かえって反対側の膝や腰を痛めてしまうという「二次被害」も起きやすくなります。

整形外科では、レントゲンや超音波検査(エコー)を使って、膝の状態を詳しく調べます。最近のエコー検査は非常に精度が高く、その場でベーカー嚢腫の中の水の量や、筋肉の動きを確認することができます。

治療法としては、溜まったお水を抜くことで劇的に楽になることもありますし、痛みを抑えるお薬や湿布、さらには理学療法士による専門的なリハビリなど、選択肢はたくさんあります。

何科に行けばいいかわからないという方もいらっしゃいますが、関節や筋肉のトラブルは、迷わず整形外科を受診してください。早期発見、早期対応が、手術を避けるためのもっとも近道です。

膝の痛みに関するよくある質問

患者さんからよく受ける質問をいくつかご紹介します。皆さんの不安解消のヒントになれば幸いです。

Q1. 痛みがあるときは、安静にして動かさないほうが良いのでしょうか?

A. 激しい痛みがある直後は安静が第一ですが、痛みが落ち着いてきたら少しずつ動かすことが大切です。 ずっと動かさないでいると、周りの筋肉がさらに硬くなり、血行も悪くなってしまいます。結果として膝の裏の痛みが長引いたり、関節が固まってしまったりすることがあるからです。 痛みの出ない範囲で、椅子に座ったままの足首回しや、軽いストレッチから始めて、徐々に活動量を戻していきましょう。

Q2. 膝の裏が痛いときは、温めるのと冷やすの、どちらが正解ですか?

A. 症状の現れ方によって使い分けるのが正解です。 急に強い痛みが出て、触ると熱を持っている感じがする時は、アイシングで15分ほど冷やすと炎症が落ち着きます。 一方で、慢性的に重だるい痛みがある時や、動き出しが痛い時は、お風呂などでゆっくり温めて血行を良くしてあげるのが効果的です。温めることで筋肉の緊張が解け、膝の裏の突っ張り感が楽になる方が多いです。

Q3. 年齢のせいだから、この痛みと一生付き合っていくしかないのでしょうか?

A. 決してそんなことはありません。年齢とともに膝の状態は変化しますが、適切なケアや治療を行うことで、痛みをコントロールし、元気に歩き続けることは十分に可能です。 「もう年だから病院に行っても仕方ない」と仰る方もいますが、それは誤解です。 私のクリニックでも、80代、90代の方が適切な治療や生活のアドバイスを通じて、再びお孫さんと公園へ行けるようになったり、旅行を楽しめるようになられた姿をたくさん見てきました。諦める前に、まずは今の自分の膝に何が起きているのかを知ることから始めましょう。

再生医療という新しい選択肢

近年では、従来の治療に加えて再生医療という新しい選択肢も登場しています。特に、幹細胞治療PRP(多血小板血漿)治療といった方法は、体の自然治癒力を引き出して関節の修復を促す治療法として注目されています。

例えば、脂肪から採取した幹細胞を関節に注入する治療では、変性した軟骨の修復や再生が期待できます。これにより、「もう正座はできないかも…」とあきらめていた方が、再び正座ができるようになったケースもあります。

ただし、再生医療はすべての症例に効果があるわけではないため、適応の有無をしっかり診断してもらうことが重要です。

まとめ:膝の裏の痛みは改善への第一歩です

膝の裏がピキッと痛むと、誰しも「この先どうなってしまうんだろう」と不安になるものです。しかし、その痛みは体があなたに送っている大切なサインです。

少し筋肉が硬くなっているよ、膝を使いすぎているよ、少し休んで整えてほしいな。そんなサインに気づき、優しくケアしてあげることで、膝は必ず応えてくれます。

今日ご紹介したストレッチや生活習慣の見直しは、どれも小さな一歩かもしれません。しかし、その積み重ねが、5年後、10年後のあなたの歩みを支える大きな力になります。

膝の裏の違和感を放置せず、まずは自宅でできることから始めてみてください。もし一人で悩んで解決できないときは、私たちのような専門医を頼ってください。私たちは、皆さんが自分自身の足で、笑顔で明日の一歩を踏み出せるよう、全力でサポートいたします。

年齢を理由にやりたいことを諦めない。そんな前向きな毎日を、一緒に取り戻していきましょう。

札幌ひざのセルクリニックでは、患者様の症状に合わせた適切な診断と治療計画のご提案をしております。ひざだけでなく、肩、股関節等の関節、また長引く腰痛などの慢性疼痛の治療も行っております。西18丁目駅徒歩2分、札幌医大目の前にありますので、お気軽に御相談下さい。

院長 川上公誠

プロフィール


監修 川上 公誠(整形外科専門医)
札幌ひざのセルクリニック院長

岐阜大学医学部卒業。母が人工関節手術で痛みから解放された経験をきっかけに整形外科医を志し、これまでに人工関節置換術を含む手術を5,000件以上手がけてきました。手術が難しい高齢者や合併症のある方にも寄り添える治療を模索する中で再生医療と出会い、その効果に確信を得て、2024年に「札幌ひざのセルクリニック」を開院。注射のみで改善が期待できるこの先進的な治療を、北海道中に届けたいという想いで、関節に特化した再生医療を提供しています。

この記事を書いたのは

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