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歩く時に膝がピキッとするのはなぜ?急な痛みの原因と応急処置を専門医が解説

歩く時に膝がピキッとするのはなぜ?急な痛みの原因と応急処置を専門医が解説

日常の何気ない瞬間に、膝に走る「ピキッ」という鋭い痛み。 スーパーへ買い物に行こうと歩き出したときや、横断歩道を渡り終えようと少し歩幅を広げたとき、あるいは階段を一段降りた瞬間に、電気が走ったような衝撃を感じることはありませんか?

「あっ、痛い!」と思わず立ち止まってしまうけれど、少し様子を見るとまた歩けてしまう。 そんな経験をされると、多くの方が「一時的なものかな?」「年のせいかな?」と自分に言い聞かせて過ごしてしまいがちです。

こんにちは。私は関節の再生医療を専門とするクリニックで院長を務めております。日々、多くの患者さんと向き合う中で、この「歩く時の膝のピキッとする痛み」に関するご相談を非常に多くいただきます。

実は、この一瞬の痛みは、膝の関節の中で何かが起きているという「体からのサイン」です。 今回は、整形外科専門医の視点から、なぜ歩く時に膝がピキッとするのか、その原因と今すぐできる対処法、そして将来も自分の足で歩き続けるための秘訣を、医療知識に自信がない方にもわかりやすく丁寧にお伝えします。

気になる症状を解決して、不安のない毎日を取り戻す第一歩として、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

どんなときに「ピキッ」とくる?よくある場面

膝の痛みと一口に言っても、その感じ方は人それぞれです。まずは、患者さんからよく伺う「痛みの場面」を挙げてみます。ご自身の状況と照らし合わせてみてください。

  1. 椅子から立ち上がって歩き出した一歩目
  2. 散歩の途中で、地面のちょっとした段差を越えたとき
  3. 階段を降りる際、膝に体重が乗った瞬間
  4. 急に振り返ったり、方向転換をしたりしたとき
  5. 買い物袋など、重い荷物を持って歩いているとき

これらに共通しているのは、「膝に体重(荷重)がかかっている」こと、そして「関節が動いている」ことです。

特に50代以降の方は、筋力の衰えや関節の柔軟性の低下により、膝への負担が集中しやすくなっています。最初は数日に一度だった「ピキッ」が、次第に頻度を増し、歩くこと自体が怖くなってしまう……。そんな状況になる前に、まずは正しく原因を知ることが大切です。

膝がピキッとする原因:関節の中で何が起きている?

なぜ、一瞬だけ鋭い痛みが走るのでしょうか。難しい専門用語をなるべく使わずに、図解するようなイメージで解説します。

1. 関節のクッション「半月板」の傷つき

膝の関節の中には、大腿骨(太ももの骨)と脛骨(すねの骨)の間でクッションの役割を果たしている「半月板」という軟骨があります。 この半月板が加齢によってもろくなったり、無理な力が加わって小さな亀裂が入ったりすると、歩く瞬間にその破片が関節に挟まってしまうことがあります。

これを専門的には「ロッキング」や「キャッチング」と呼びますが、イメージとしては「靴の中に小さな石が入っている状態」に近いかもしれません。歩くたびにその石が敏感な部分に触れるため、ピキッとした鋭い痛みが走るのです。

2. 軟骨のすり減りと「関節のサビ」

いわゆる「変形性膝関節症(へんけいせいしざかんせつしょう)」の初期段階でも、ピキッとする痛みはよく起こります。 骨の表面を覆っているツルツルした軟骨が少しずつ毛羽立ってきたり、小さな欠片が関節液の中に浮遊したりすると、それが炎症を引き起こします。

例えるなら、長年使い込んだ自転車のチェーンが油切れを起こし、金属同士がこすれて引っかかるような状態です。急な動きの際にその「引っかかり」が神経を刺激し、一瞬の痛みを引き起こします。

3. 膝の周りの筋肉や腱の硬直

意外と見落としがちなのが、筋肉の影響です。 膝を支える「大腿四頭筋(太ももの前側の筋肉)」や、膝の裏にある「ハムストリングス」がカチカチに硬くなっていると、歩く動作に合わせてスムーズに伸び縮みできなくなります。

硬くなったゴムを急に引っ張ると、千切れそうになってピリッとした痛みが出ますよね。それと同じことが、膝を支える腱や筋肉の付着部で起きています。これは関節そのものの問題というより、膝を動かす「エンジンとベルト」の不具合と言えるでしょう。

急に痛みが走ったときの「3つの応急処置」

もし歩いている最中に「ピキッ」ときてしまったら、どうすればよいのでしょうか。パニックにならずに、次のステップを試してみてください。

まずは安静にして様子を見る

痛みが出た瞬間に無理をして歩き続けるのは禁物です。まずは近くのベンチや椅子に座り、膝への体重を逃がしてあげましょう。 「歩けるから大丈夫」と過信して、その日のノルマであるウォーキングを完遂しようとする真面目な方もいらっしゃいますが、炎症を悪化させる原因になります。その場では1〜2分休んで、痛みが落ち着くのを待ちましょう。

膝を優しくさすって温める

急な鋭い痛みの場合、多くの場合は血流が悪くなっていたり、筋肉が緊張したりしています。手のひらで膝全体を包み込むようにして、優しくさすってあげてください。 手のぬくもりで患部が少し温まるだけでも、筋肉の緊張が和らぎ、痛みが緩和されることがあります。ただし、もし膝が熱を持っていて、赤く腫れているような場合は、温めるのではなく冷やす(アイシング)が必要ですので、判断に迷う場合は無理をしないでください。

靴や足元を確認する

意外な盲点が「靴」です。靴底が外側ばかり減っていたり、サイズが合っていなかったりすると、着地のたびに膝に変なひねりが加わります。 もし外出先で痛みが出たら、靴紐が緩んでいないか、足元が不安定な場所を歩いていないかを確認しましょう。少しだけ歩幅を狭くして、ゆっくりと足の裏全体で着地するように意識すると、膝への衝撃を減らすことができます。

病院に行くべき目安とセルフケアのポイント

一度の「ピキッ」であれば様子を見ても良いですが、以下のような場合は早めに整形外科を受診することをお勧めします。

・痛みが毎日続く ・膝が腫れて、お皿の周りがぼやけて見える ・寝ている間も疼くような痛みがある ・階段の昇り降りが困難になってきた ・膝が完全に伸びない、または曲がらない

病院では、レントゲンやMRI検査を通じて、軟骨や半月板の状態を正確に診断します。 「まだ歩けるから」と我慢しすぎてしまうと、軟骨のすり減りが進行し、治療の選択肢が狭まってしまうこともあります。早めに対策を打つことで、手術を回避し、保存療法(飲み薬や注射、リハビリなど)で十分に改善を目指せるケースは多いのです。

自宅でできる予防策としては、やはり「太ももの筋肉を育てること」が一番の近道です。 膝に負担をかけない椅子に座ったままでの足上げ運動など、無理のない範囲で筋肉を刺激してあげましょう。筋肉は、何歳からでも鍛えることができます。

よくある質問(Q&A)

ここでは、診察室で患者さんからよく受ける質問を3つご紹介します。

Q1. 膝に痛みがあるときは、安静にして動かさないほうがいいですか?

A. 痛みの程度によりますが、「完全に動かさない」のは逆効果になることが多いです。 激しい痛みや腫れがあるときは数日の安静が必要ですが、その後は少しずつ動かしていくことが推奨されます。関節は動かさないとすぐに硬くなってしまい、周囲の筋肉も衰えて余計に膝を支えられなくなるからです。 痛くない範囲でのストレッチや、水中ウォーキングのように負担の少ない運動から始めて、関節の柔軟性を保つことが大切です。

Q2. サポーターは四六時中つけていたほうがいいのでしょうか?

A. サポーターは「外出時や動くとき」に絞って使用するのが理想的です。 サポーターは膝の横揺れを防ぎ、安心感を与えてくれる素晴らしい道具ですが、ずっと頼りすぎると自分の筋肉がサボってしまい、筋力低下を招く恐れがあります。 家の中でリラックスしているときや寝るときは外し、お買い物や散歩など、膝に負担がかかる場面で賢く活用しましょう。

Q3. 「年のせい」と言われましたが、もう良くならないのでしょうか?

A. 決してそんなことはありません。 確かに加齢は原因の一つですが、適切なケアやリハビリを行うことで、痛みを大幅に軽減させることは十分に可能です。 「もう年だから歩けなくなっても仕方ない」と諦めてしまうのが、一番の敵です。現在では、従来の治療に加えて、関節の潤滑を良くするヒアルロン酸注射や、筋力を維持するためのリハビリプログラムも非常に進化しています。自分に合った対策を見つければ、また楽しくお出かけできるようになります。

再生医療という新しい選択肢

近年では、従来の治療に加えて再生医療という新しい選択肢も登場しています。特に、幹細胞治療PRP(多血小板血漿)治療といった方法は、体の自然治癒力を引き出して関節の修復を促す治療法として注目されています。

例えば、脂肪から採取した幹細胞を関節に注入する治療では、変性した軟骨の修復や再生が期待できます。これにより、「もう正座はできないかも…」とあきらめていた方が、再び正座ができるようになったケースもあります。

ただし、再生医療はすべての症例に効果があるわけではないため、適応の有無をしっかり診断してもらうことが重要です。

まとめ:自分の膝と上手に付き合い、歩く喜びを取り戻しましょう

歩く時に膝がピキッとする症状は、あなたの大切な膝からの「少し休んで、ケアしてほしい」というメッセージです。

この痛みは、単なる老化の証ではありません。半月板の小さな引っかかりや、軟骨の摩耗、筋肉の疲れなど、具体的な理由があって起きています。そして、それらには必ず対処法があります。

まずは無理をせず、今日お伝えした応急処置やセルフケアを試してみてください。そして、もし不安が消えないときは、私たちのような専門医を頼ってくださいね。整形外科は「歩けなくなってから行く場所」ではなく、「ずっと歩き続けるために相談する場所」です。

あなたの膝が軽やかになり、また行きたい場所へ、会いたい人のもとへ、不安なく足を運べるようになることを心から応援しています。 「年齢のせい」と諦める必要はありません。一緒に、痛みのない健やかな毎日を目指していきましょう。

次の一歩として まずは、今座っている椅子で、片脚をゆっくりと3秒かけて伸ばし、3秒かけて戻す運動を5回だけ試してみませんか?その小さな積み重ねが、未来の強い膝を作ります。

札幌ひざのセルクリニックでは、患者様の症状に合わせた適切な診断と治療計画のご提案をしております。ひざだけでなく、肩、股関節等の関節、また長引く腰痛などの慢性疼痛の治療も行っております。西18丁目駅徒歩2分、札幌医大目の前にありますので、お気軽に御相談下さい。

院長 川上公誠

プロフィール


監修 川上 公誠(整形外科専門医)
札幌ひざのセルクリニック院長

岐阜大学医学部卒業。母が人工関節手術で痛みから解放された経験をきっかけに整形外科医を志し、これまでに人工関節置換術を含む手術を5,000件以上手がけてきました。手術が難しい高齢者や合併症のある方にも寄り添える治療を模索する中で再生医療と出会い、その効果に確信を得て、2024年に「札幌ひざのセルクリニック」を開院。注射のみで改善が期待できるこの先進的な治療を、北海道中に届けたいという想いで、関節に特化した再生医療を提供しています。

この記事を書いたのは

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