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股関節 股関節に力が入らないときに考えるべき筋力低下を専門医がわかりやすく解説

股関節に力が入らないときに考えるべき筋力低下を専門医がわかりやすく解説

「立ち上がるときに股関節に力が入らない」「歩き始めにグラッとする」「階段が急にきつくなった」——そんな経験はありませんか?年齢のせいと思われがちですが、実は股関節まわりの筋力低下が原因であることが多く、早く対処すれば改善できるケースもたくさんあります。

この記事では、整形外科専門医の立場から、股関節に力が入らなくなる原因と、その対策についてわかりやすく解説します。再生医療を行うクリニックとしての視点も交えながら、具体的な改善のポイントをお伝えします。

股関節に力が入らないとき、どんな場面で困りやすい?

患者さんからよく聞くのは次のような悩みです。

  • 椅子から立ち上がるときに踏ん張れない
  • 歩き始めに股関節がガクッとする
  • 長く歩くと股関節が重だるくなり、足が出にくい
  • 階段を上るとき、足が上がらない
  • 寝返りを打つときに股関節の弱さを感じる

これらの多くは「筋力低下」と「関節周囲のバランスの崩れ」が組み合わさることで起こります。

股関節に力が入らない主な原因

① 中殿筋(ちゅうでんきん)の筋力低下

股関節の横側にある中殿筋は、骨盤を支える大切な筋肉です。ここが弱くなると、立つ・歩くといった動作の安定性が低下し、「踏ん張れない」「力が入らない」感覚につながります。

② 大腿四頭筋(太ももの前)の弱り

椅子から立ち上がるときに特に使う筋肉です。運動不足や加齢で弱くなると、立つ・階段を上る動作が極端にしづらくなります。

③ 変形性股関節症の初期

軟骨のすり減りによる炎症や痛みで、筋肉を十分に使えなくなると、結果的に「力が入らない」状態が起こります。

④ 神経系のトラブル

腰椎の神経圧迫(坐骨神経痛など)でも、股関節周囲の筋肉が弱くなることがあります。股関節の問題だけでなく、腰のチェックも重要です。

なぜ筋力低下が起きる?わかりやすいメカニズム

筋力低下は単に「筋肉が弱る」だけではなく、股関節・骨盤・腰が連動して動く複雑な仕組みが関係します。

イメージとしては、3本の柱(中殿筋・大腿四頭筋・体幹筋)で体を支えているようなもの。どれか1本でも弱ると、他に負担がかかってバランスが崩れ、さらに痛みや不安定さが進む“悪循環”が起きます。

具体的な治療法・改善方法

1. 保存療法(手術しない治療)

  • 理学療法(リハビリ)
    股関節の動きを改善しながら、中殿筋や太ももを鍛えるプログラムが中心です。
  • ストレッチ
    硬くなりやすい股関節前面(腸腰筋)のストレッチで動きを改善します。
  • 姿勢改善
    骨盤の傾きを整えることで筋肉への負担を軽減します。

2. 自宅でできる簡単トレーニング

  • 横向きで寝て足をゆっくり上げる(中殿筋トレーニング)
  • 椅子に座っての膝伸ばし運動(大腿四頭筋)
  • ゆっくりしたスクワット(痛みのない範囲で)

3. 再生医療の可能性

股関節の軟骨がすり減り始めている場合、PRP療法や幹細胞治療で炎症を抑え、組織修復を促すことが期待できます。

筋力低下が痛みの影響で起こっている場合、「痛みの軽減 → 動ける → 筋力が戻る」という好循環を作りやすく、リハビリとの相性も良い治療法です。

よくある質問(Q&A)

Q. 痛みがあっても筋トレはしていいですか?
A. 強い痛みがあるときは控えましょう。軽い筋力トレーニングやストレッチは可能ですが、無理な負荷は逆効果です。

Q. 歩くと股関節が抜けそうな感じがするのは筋力低下ですか?
A. 中殿筋の弱りが原因のことがあります。歩行時のふらつきにつながるため、早めの診察がおすすめです。

Q. 運動が苦手でも改善できますか?
A. はい。小さな運動を積み重ねるだけで股関節は十分に変わります。続けやすい運動を選ぶことが大切です。

再生医療という新しい選択肢

近年では、従来の治療に加えて再生医療という新しい選択肢も登場しています。特に、幹細胞治療PRP(多血小板血漿)治療といった方法は、体の自然治癒力を引き出して関節の修復を促す治療法として注目されています。

例えば、脂肪から採取した幹細胞を関節に注入する治療では、変性した軟骨の修復や再生が期待できます。これにより、「もう正座はできないかも…」とあきらめていた方が、再び正座ができるようになったケースもあります。

ただし、再生医療はすべての症例に効果があるわけではないため、適応の有無をしっかり診断してもらうことが重要です。

まとめ:股関節に力が入らないのは改善できるサイン

股関節に力が入らない症状は、年齢のせいではなく「筋力低下」や「関節の小さな変化」が原因であることが多く、正しく対処すれば改善が期待できます。再生医療、リハビリ、自宅での運動を組み合わせることで、股関節の安定性と動きは大きく変わります。

気になる症状があれば、無理をせず専門医に相談しながら、自分に合ったペースで体を整えていきましょう。

札幌ひざのセルクリニックでは、患者様の症状に合わせた適切な診断と治療計画のご提案をしております。ひざだけでなく、肩、股関節等の関節、また長引く腰痛などの慢性疼痛の治療も行っております。西18丁目駅徒歩2分、札幌医大目の前にありますので、お気軽に御相談下さい。

院長 川上公誠

プロフィール


監修 川上 公誠(整形外科専門医)
札幌ひざのセルクリニック院長

岐阜大学医学部卒業。母が人工関節手術で痛みから解放された経験をきっかけに整形外科医を志し、これまでに人工関節置換術を含む手術を5,000件以上手がけてきました。手術が難しい高齢者や合併症のある方にも寄り添える治療を模索する中で再生医療と出会い、その効果に確信を得て、2024年に「札幌ひざのセルクリニック」を開院。注射のみで改善が期待できるこの先進的な治療を、北海道中に届けたいという想いで、関節に特化した再生医療を提供しています。

この記事を書いたのは

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