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正座ができないのはなぜ?膝の痛みと対処法を専門医がやさしく解説

正座ができないのはなぜ?膝の痛みと対処法を専門医がやさしく解説

正座がつらくなった…そんな経験はありませんか?

「正座をすると膝がうずくように痛む」「少しの時間でも正座ができなくなった」——
患者さんからよく聞くお悩みです。特に50代以降の方からの相談が多く、長年の習慣だった正座ができなくなったことに、ショックを受ける方も少なくありません。

実際、正座の姿勢は膝関節に大きな負担をかけるため、さまざまな膝のトラブルが原因で「痛み」「違和感」「動かしづらさ」が出やすいのです。

ここでは、正座ができない膝の痛みの原因と、改善に向けた対策をわかりやすくご紹介します。

正座のときにどんなふうに痛みますか?

まずは、「どんな場面で膝がつらいか」を思い出してみましょう。

  • 正座をしようと膝を曲げた瞬間にズキッと痛む
  • しばらく正座を続けていると、だんだんジンジンしてくる
  • 正座の後に立ち上がると膝がこわばって動かしにくい
  • 片膝だけがつらく、左右で症状が違う

こうした症状には、それぞれ異なる背景や疾患が潜んでいることがあります。

正座ができない主な原因とは?

膝が痛くて正座ができない場合、次のような疾患が考えられます。

変形性膝関節症(へんけいせいひざかんせつしょう)

中高年の方に最も多い原因です。加齢や体重負荷などで膝の軟骨がすり減り、関節が変形していく病気です。膝の内側が痛むことが多く、正座や階段の上り下りで強く痛むのが特徴です。

半月板損傷(はんげつばんそんしょう)

半月板は膝のクッションのような役割をする軟骨ですが、加齢やスポーツによる損傷で裂けてしまうことがあります。膝の引っかかり感や曲げ伸ばしのしづらさがあり、正座が困難になることも。

関節内の炎症(滑膜炎など)

膝関節の中が炎症を起こしていると、少しの動きでも痛みを感じることがあります。炎症により関節液(いわゆる「水がたまる」状態)が増え、膝が腫れて正座できなくなるケースもあります。

関節リウマチ

両膝に炎症が起き、関節が腫れて熱を持つことがあります。正座に限らず、日常動作全般に支障が出てくる場合もあります。

治療法と対処法|すぐできることから始めましょう

症状の程度や原因によって、治療法はさまざまですが、以下のような方法があります。

保存療法(手術をしない治療)

  • 安静と冷却:炎症があるときは、無理に動かさず、冷やして休ませましょう
  • 鎮痛薬や関節注射:一時的な痛みの軽減に有効です
  • サポーターや装具:関節への負担を減らすために装着します

運動療法(リハビリ)

筋肉を鍛えることで関節への負担を軽減できます。特に太ももの前の筋肉(大腿四頭筋)を強くすることが重要です。

軽いストレッチや、無理のないスクワット、椅子に座ったままの足上げ運動などもおすすめです。

生活習慣の見直し

  • 正座よりもイス生活を意識する
  • 階段の昇降を控える
  • 体重管理をして膝の負担を減らす

手術療法(必要に応じて)

重度の変形性膝関節症や半月板損傷で日常生活に大きな支障がある場合、関節鏡手術や人工関節置換術などが選択肢になります。

再生医療という新しい選択肢

近年では、従来の治療に加えて再生医療という新しい選択肢も登場しています。特に、幹細胞治療PRP(多血小板血漿)治療といった方法は、体の自然治癒力を引き出して関節の修復を促す治療法として注目されています。

例えば、脂肪から採取した幹細胞をひざ関節に注入する治療では、変性した軟骨の修復や再生が期待できます。これにより、「もう正座はできないかも…」とあきらめていた方が、再び正座ができるようになったケースもあります。

ただし、再生医療はすべての症例に効果があるわけではないため、適応の有無をしっかり診断してもらうことが重要です。

よくある質問と誤解にお答えします

Q:痛みがあるときは膝を動かさない方がいい?

A:適度に動かすことが大切です。
じっとしていると関節がこわばり、かえって症状が悪化することがあります。痛みが強いときは無理をせず、落ち着いたら徐々にリハビリを始めましょう。

Q:正座ができないと日常生活に支障がある?

A:イス生活で十分カバーできます。
正座ができなくても、日常生活の多くは工夫で補えます。無理に正座を続けるより、痛みのない方法に切り替えることも大切です。

Q:膝の痛みは年のせいだから仕方ない?

A:年齢だけが原因ではありません。
膝の痛みは筋力低下や体重、使い方など複数の要因が重なって起こるもの。年齢に関係なく、治療や予防で改善は十分に可能です。

あきらめないで。膝はケア次第でよくなります

正座ができない膝の痛みは、多くの方が経験する悩みですが、「もう年だから」とあきらめる必要はありません。
原因を知り、正しい対処をすることで、痛みの改善や再発予防は十分に期待できます。

もし長引く痛みや不安がある場合は、整形外科や専門のクリニックにご相談ください。あなたに合った治療法や生活の工夫がきっと見つかるはずです。

札幌ひざのセルクリニックでは、患者様の症状に合わせた適切な診断と治療計画のご提案をしております。ひざだけでなく、肩、股関節等の関節、また長引く腰痛などの慢性疼痛の治療も行っております。西18丁目駅徒歩2分、札幌医大目の前にありますので、お気軽に御相談下さい。

院長 川上公誠

プロフィール


監修 川上 公誠(整形外科専門医)
札幌ひざのセルクリニック院長

岐阜大学医学部卒業。母が人工関節手術で痛みから解放された経験をきっかけに整形外科医を志し、これまでに人工関節置換術を含む手術を5,000件以上手がけてきました。手術が難しい高齢者や合併症のある方にも寄り添える治療を模索する中で再生医療と出会い、その効果に確信を得て、2024年に「札幌ひざのセルクリニック」を開院。注射のみで改善が期待できるこの先進的な治療を、北海道中に届けたいという想いで、関節に特化した再生医療を提供しています。

この記事を書いたのは

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