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肩の動きが悪いときに試したい運動と改善法|専門医がやさしく解説

肩の動きが悪いときに試したい運動と改善法|専門医がやさしく解説

「最近、腕が上がりにくい」「服を着るときに肩が痛い」「背中に手が回らない」など、肩の動きが悪くなったと感じることはありませんか。年齢を重ねると誰にでも起こりやすい症状ですが、放っておくと動かせる範囲がどんどん狭まり、日常生活に支障をきたすことがあります。肩の動きの悪さは、痛みだけでなく「肩が固まっていく感覚」があるのが特徴です。

このコラムでは、肩の動きが悪くなる原因と、改善のためにできる運動や治療法を整形外科専門医の立場からわかりやすくご紹介します。

肩が動かしにくいときに多い症状と悩み

「髪を結ぶときに腕が上がらない」「背中のファスナーを閉められない」「夜寝ているときに肩がうずく」などの訴えが多くみられます。特に50〜70代の方では、いわゆる「四十肩・五十肩(肩関節周囲炎)」が原因となっていることが多いです。最初は軽い痛みから始まり、だんだんと肩が動かしにくくなるのが特徴です。

また、テニスやゴルフなど肩をよく使うスポーツをされている方では、腱板(けんばん)と呼ばれる筋肉や腱の炎症や損傷が原因のこともあります。仕事や家事で同じ姿勢を続ける人にも起こりやすく、姿勢の悪さや筋力低下も関係しています。

肩の動きが悪くなる主な原因

肩関節は体の中でもっとも可動域が広い関節で、さまざまな筋肉や腱、関節包によって支えられています。そのため、少しのバランスの崩れや炎症でも動きが制限されやすい構造をしています。

主な原因としては以下が挙げられます。

・加齢による関節や腱の硬化
・肩関節周囲炎(四十肩・五十肩)
・腱板損傷や炎症
・肩甲骨の動きの悪さ
・姿勢の崩れ(猫背や巻き肩)
・長期間の不動や運動不足

たとえば、長く肩を動かさない期間があると、関節を包む膜(関節包)が癒着し、関節が「固まる」ような状態になります。これがいわゆる「凍結肩(フローズンショルダー)」と呼ばれるもので、強い痛みを伴うこともあります。

改善の第一歩は「無理なく動かす」こと

肩の動きが悪くなったとき、怖くて動かさないようにしてしまう方も多いですが、実は「じっとしていること」が症状を長引かせる原因になることがあります。痛みが強い時期を過ぎたら、少しずつ肩を動かすことが大切です。

たとえば次のような運動を、無理のない範囲で試してみてください。

1. ペンデュラム運動(振り子運動)

テーブルに片手をつき、もう片方の腕を力を抜いて下げます。そのまま腕を小さく前後・左右・円を描くようにゆっくり動かします。肩の筋肉を直接使わず、関節のこわばりをほぐすのに効果的です。

2. タオルストレッチ

長めのタオルを後ろに回し、片方の手で上から、もう片方で下から持ちます。上下に少しずつ動かして、肩の柔軟性を取り戻しましょう。無理をせず、少し「伸びて気持ちいい」程度が目安です。

3. 肩甲骨ほぐし

肩甲骨を意識して、肩を大きく回すように前後にゆっくり動かします。猫背気味の方は、胸を張るように意識するとより効果的です。肩の動きは実は肩甲骨の動きと密接に関係しているため、ここを意識するだけでも改善することがあります。

日常生活で気をつけたいこと

肩の回復には、日常生活の姿勢も大切です。スマホやパソコンを長時間使うときは、背中が丸まり肩が前に出やすくなります。1時間に1回は肩を回したり、腕を上げたりして、血流を促しましょう。

また、入浴で体を温めることも関節の柔軟性を保つのに役立ちます。冷えは筋肉や腱の硬直を招くため、夜の入浴後にストレッチを取り入れるのもおすすめです。

痛みが続くときは早めに専門医へ

自宅で運動を続けても改善しない場合や、夜眠れないほどの痛みがあるときは、整形外科を受診しましょう。肩関節の炎症や腱板損傷、関節内の癒着などがある場合、適切な治療を受けることが重要です。

治療法には、鎮痛薬や温熱療法、ヒアルロン酸注射などの保存療法のほか、症状によっては再生医療(PRP療法・幹細胞治療など)を検討することもあります。近年では、自分の細胞を使って炎症を抑え、組織の修復を促す治療が注目されています。手術をせずに改善を目指せるケースもあり、再発予防にもつながります。

よくある質問

Q. 痛みがあるときは動かさない方がいいですか?
A. 強い痛みがある時期は無理に動かさず、安静を優先します。ただし、完全に固定すると肩が固まることがあるため、痛みが落ち着いたら少しずつ動かしましょう。

Q. 運動は毎日しなければいけませんか?
A. 継続が大切ですが、無理は禁物です。1日5分でも良いので、痛みのない範囲で動かす習慣をつけることが重要です。

Q. 再生医療はどんな人に向いていますか?
A. 慢性的な炎症や腱板の軽度損傷などで、保存療法だけでは改善が乏しい方に適応されることがあります。自己の細胞を使うため、安全性が高いのも特徴です。

再生医療という新しい選択肢

近年では、従来の治療に加えて再生医療という新しい選択肢も登場しています。特に、幹細胞治療PRP(多血小板血漿)治療といった方法は、体の自然治癒力を引き出して関節の修復を促す治療法として注目されています。

例えば、脂肪から採取した幹細胞を関節に注入する治療では、変性した軟骨の修復や再生が期待できます。これにより、「もう正座はできないかも…」とあきらめていた方が、再び正座ができるようになったケースもあります。

ただし、再生医療はすべての症例に効果があるわけではないため、適応の有無をしっかり診断してもらうことが重要です。

まとめ

肩の動きが悪いと感じたら、早めに対処することが大切です。加齢のせいとあきらめる必要はありません。軽い運動やストレッチを続けることで、関節の柔軟性を取り戻し、痛みやこわばりの改善が期待できます。症状が長引く場合は、整形外科や再生医療を扱う専門クリニックに相談してみましょう。肩の動きは年齢に関係なく、ケア次第で取り戻すことができます。

札幌ひざのセルクリニックでは、患者様の症状に合わせた適切な診断と治療計画のご提案をしております。ひざだけでなく、肩、股関節等の関節、また長引く腰痛などの慢性疼痛の治療も行っております。西18丁目駅徒歩2分、札幌医大目の前にありますので、お気軽に御相談下さい。

院長 川上公誠

プロフィール


監修 川上 公誠(整形外科専門医)
札幌ひざのセルクリニック院長

岐阜大学医学部卒業。母が人工関節手術で痛みから解放された経験をきっかけに整形外科医を志し、これまでに人工関節置換術を含む手術を5,000件以上手がけてきました。手術が難しい高齢者や合併症のある方にも寄り添える治療を模索する中で再生医療と出会い、その効果に確信を得て、2024年に「札幌ひざのセルクリニック」を開院。注射のみで改善が期待できるこの先進的な治療を、北海道中に届けたいという想いで、関節に特化した再生医療を提供しています。

この記事を書いたのは

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