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FAQ肩 肩の痛みと運動不足でよくある8つの質問に専門医がやさしく回答

この記事の内容
肩の痛みはやはり運動不足が原因なのでしょうか?
はい、運動不足は大きな要因の一つです。肩周りの筋肉(腱板など)を使わないでいると、血流が滞り、組織が徐々に硬くなってしまいます。これが「肩こり」や、より強い「痛み」につながるのです。多くの方が悩まれているポイントですが、適度に動かすことで血行が改善し、痛みの予防や軽減が期待できます。まずは日常生活の中で、意識的に肩を動かす機会を作ることが大切です。
四十肩や五十肩も、運動不足から起こるのですか?
直接の原因は加齢による関節内の炎症ですが、普段から肩を動かす範囲が狭いと、発症のリスクが高まったり、症状が長引いたりする傾向があります。運動不足で筋肉が硬くなっていると、関節への負担が一点に集中しやすいためです。予防のためには、肩甲骨周りの柔軟性を保つことが非常に重要です。「最近、肩を大きく回していないな」と感じたら、少しずつ動かす習慣をつけましょう。
痛いときは、無理にでも肩を回したほうがいいですか?
痛みの種類によります。鋭い痛みや熱感がある「急性期」は安静が第一です。無理に動かすと炎症が悪化する恐れがあります。一方で、鈍い重だるさが続く「慢性期」に入れば、痛みのない範囲でゆっくり動かす方が回復を早めます。判断に迷うときは「動かした後に痛みが強まらないか」を目安にしてください。無理は禁物ですが、完全に動かさない時間が長すぎるのも、関節を固める原因になります。
運動不足解消に効果的な、自宅でできる簡単な運動は?
「肩甲骨はがし」のストレッチがおすすめです。両手の指先をそれぞれの肩に乗せ、肘で大きな円を描くようにゆっくりと回してください。肩甲骨が中央に寄るのを意識すると効果的です。また、椅子に座ったまま両肩をグーッと耳に近づけ、一気にストンと落とす動作も、肩周りの血流を一気に改善します。これなら家事や仕事の合間に、5分もかからず行えるので、多くの方に推奨しています。

単なる運動不足によるコリと、病気の見分け方はありますか?
「夜、痛みで目が覚める」「特定の方向に腕が全く上がらない」「痛みが3週間以上続く」といった場合は、単なるコリではなく「腱板断裂」や「肩関節周囲炎」などの病気の可能性があります。また、しびれを伴う場合は首の問題かもしれません。運動不足と決めつけず、日常生活に支障が出ているのであれば、一度専門医を受診して画像診断を受けることをおすすめします。早期発見が、手術を避ける鍵となります。
運動不足を放置すると、最終的に手術が必要になりますか?
放置して関節が極端に固まる(凍結肩)と、リハビリだけでは改善が難しく、癒着を剥がすような処置や手術を検討せざるを得ない場合があります。しかし、そうなる前に適切な治療とリハビリを行えば、多くの方は保存療法で改善します。再生医療も、炎症を抑え自己修復力を高めることで、手術を回避するための有力な選択肢となります。「年のせいだから」と諦めず、早めに対処することが将来の自由な動きを守ります。
痛くて運動ができない場合、再生医療は助けになりますか?
はい、大いに助けになります。PRP療法などの再生医療は、自分自身の血液の力を使って関節内の炎症を鎮め、傷ついた組織の修復を促す治療です。痛みが強くてリハビリ(運動療法)が進まない方にとって、まずは痛みを取り除き、スムーズに動かせる状態を作るための「呼び水」のような役割を果たします。運動不足による筋肉の衰えを防ぐためにも、痛みを取り、動ける体を取り戻すことは非常に合理的です。
どのくらいの期間、運動を続ければ効果を実感できますか?
個人差はありますが、まずは「2週間」続けてみてください。血流が改善され、肩が少し軽くなるのを実感できるはずです。組織や筋肉が本格的に作り変わるには最低でも2〜3ヶ月はかかります。焦る必要はありません。1日5分のストレッチを、歯磨きのように習慣化することが理想的です。継続することで、運動不足による負のスパイラルを断ち切り、痛みが出にくい「強い肩」を育てることができます。

再生医療という新しい選択肢
近年では、従来の治療に加えて再生医療という新しい選択肢も登場しています。特に、幹細胞治療やPRP(多血小板血漿)治療といった方法は、体の自然治癒力を引き出して関節の修復を促す治療法として注目されています。
例えば、脂肪から採取した幹細胞を関節に注入する治療では、変性した軟骨の修復や再生が期待できます。これにより、「もう正座はできないかも…」とあきらめていた方が、再び正座ができるようになったケースもあります。
ただし、再生医療はすべての症例に効果があるわけではないため、適応の有無をしっかり診断してもらうことが重要です。

札幌ひざのセルクリニックでは、患者様の症状に合わせた適切な診断と治療計画のご提案をしております。ひざだけでなく、肩、股関節等の関節、また長引く腰痛などの慢性疼痛の治療も行っております。西18丁目駅徒歩2分、札幌医大目の前にありますので、お気軽に御相談下さい。
院長 川上公誠
(プロフィール)
監修 川上 公誠(整形外科専門医)
札幌ひざのセルクリニック院長
岐阜大学医学部卒業。母が人工関節手術で痛みから解放された経験をきっかけに整形外科医を志し、これまでに人工関節置換術を含む手術を5,000件以上手がけてきました。手術が難しい高齢者や合併症のある方にも寄り添える治療を模索する中で再生医療と出会い、その効果に確信を得て、2024年に「札幌ひざのセルクリニック」を開院。注射のみで改善が期待できるこの先進的な治療を、北海道中に届けたいという想いで、関節に特化した再生医療を提供しています。
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