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股関節 片脚にだけ起こる股関節痛と姿勢の関係とは?専門医がやさしく解説

片脚にだけ起こる股関節痛と姿勢の関係とは?専門医がやさしく解説

「右だけ股関節が痛い」「歩いているときに片方の足の付け根だけ違和感がある」――
こうした片側の股関節痛に悩む方は少なくありません。
年齢を重ねると「筋力の衰えかな」「姿勢が悪いのかも」と自己判断してしまいがちですが、実は姿勢の歪みや身体の使い方が深く関係しているケースが多いのです。

本記事では、片脚の股関節痛が起こる原因と、姿勢との関係、そして自宅でできる対策まで、整形外科専門医の立場からわかりやすく解説します。

片脚だけ股関節が痛むのはなぜ?

股関節痛は、必ずしも「両側」に起こるわけではありません。
特に片脚だけに痛みが出る場合、その股関節ばかりに負担が集中していることが多いです。

例えば、以下のような場面で痛みを感じることはありませんか?

  • 立っているとき、片足に体重をかけるクセがある
  • 長時間歩いたあとに片方だけの足の付け根が重い
  • 階段の上り下りで、特に片方の脚がつらい

これらはいずれも、「姿勢のバランス」や「筋力の偏り」が原因となっている可能性があります。

姿勢の歪みが股関節に与える影響

人間の体は左右対称のように見えて、実際は少しずつクセがあります。
立ち姿勢、歩き方、座り方など、日常の小さな習慣の積み重ねが、股関節に不均等な負担をかけていくのです。

たとえば、以下のような姿勢は要注意です。

  • 骨盤が傾いている(左右の高さが違う)
  • 猫背で重心が後ろにずれている
  • 片足重心で立つクセがある
  • 座るときに脚を組む

こうした姿勢では、片側の股関節にばかり体重がかかり、関節周囲の筋肉や靭帯が常に緊張した状態になります。
その結果、股関節の動きがスムーズでなくなり、関節炎や軟骨のすり減りを引き起こす原因になることもあります。

片脚の股関節痛を引き起こす主な原因

片側だけの股関節痛には、以下のような原因が考えられます。

1. 姿勢・歩行の癖による筋肉バランスの崩れ

特に**中殿筋(ちゅうでんきん)**という骨盤を支える筋肉が弱くなると、片足立ちのときに骨盤が傾きやすくなります。
これにより、股関節の外側に過剰なストレスがかかり痛みが出ることがあります。

2. 変形性股関節症の初期段階

左右どちらかの関節軟骨がすり減り始めているケース。初期には「立ち上がり時の痛み」や「歩き始めの違和感」といった軽い症状から始まります。

3. 腰や膝の影響(連鎖的な負担)

腰椎や膝関節の異常により、片側に体重がかかるクセが生じ、その結果として股関節に痛みが出ることもあります。
体は一つの「つながった構造」です。どこかの関節に不具合があると、他の部位にも影響が出るのです。

自宅でできる対策と予防法

片脚の股関節痛は、早い段階で対応すれば改善が見込めます。
次のようなセルフケアを日常に取り入れてみましょう。

1. 立ち姿勢を見直す

鏡の前に立って、左右の肩・骨盤の高さが揃っているか確認してみましょう。
どちらかに傾いている場合は、両足に均等に体重をかけるよう意識することが大切です。

2. 中殿筋を鍛えるトレーニング

横向きに寝て、上側の脚をゆっくり持ち上げて下ろす「サイドレッグレイズ」が効果的です。
1日10回×2セットから始めましょう。筋肉をバランスよく鍛えることで、骨盤の安定性が高まります。

3. 股関節まわりのストレッチ

お尻の筋肉や太ももの前側を軽く伸ばすストレッチを行い、関節の動きをなめらかに保ちましょう。
痛みが強い場合は無理せず中止してください。

4. 長時間の同じ姿勢を避ける

立ちっぱなしや座りっぱなしは股関節に負担をかけます。
1時間に一度は姿勢を変え、軽く足を動かすだけでも血流が改善します。

よくある質問

Q:片方の股関節が痛いとき、運動はしないほうがいいですか?
A:強い痛みや腫れがある場合は安静が必要ですが、軽い違和感程度であればストレッチや軽い体操はむしろ有効です。痛みの出ない範囲で行いましょう。

Q:姿勢矯正ベルトやクッションは効果がありますか?
A:一時的に姿勢を整える補助にはなりますが、根本的な解決には筋力バランスの改善が不可欠です。使いすぎると筋肉が弱まる場合もあります。

Q:放置するとどうなりますか?
A:痛みを我慢して片側に体重をかけ続けると、反対側の股関節や腰、膝にも負担が波及します。早めの対処が大切です。

再生医療という新しい選択肢

近年では、従来の治療に加えて再生医療という新しい選択肢も登場しています。特に、幹細胞治療PRP(多血小板血漿)治療といった方法は、体の自然治癒力を引き出して関節の修復を促す治療法として注目されています。

例えば、脂肪から採取した幹細胞を関節に注入する治療では、変性した軟骨の修復や再生が期待できます。これにより、「もう正座はできないかも…」とあきらめていた方が、再び正座ができるようになったケースもあります。

ただし、再生医療はすべての症例に効果があるわけではないため、適応の有無をしっかり診断してもらうことが重要です。

専門医からのアドバイス

「年齢のせいだから仕方ない」と諦める必要はありません。
片脚だけの股関節痛は、姿勢や筋力のアンバランスを整えることで改善できるケースが多くあります。
それでも痛みが続く場合は、関節の炎症や軟骨変性の可能性もあるため、整形外科で正確な診断を受けることをおすすめします。

札幌ひざのセルクリニックでは、再生医療を含む保存的な治療を行い、できる限り手術を回避しながら痛みの改善を目指しています。
どちらか一方の股関節に痛みを感じたら、早めにご相談ください。

札幌ひざのセルクリニックでは、患者様の症状に合わせた適切な診断と治療計画のご提案をしております。ひざだけでなく、肩、股関節等の関節、また長引く腰痛などの慢性疼痛の治療も行っております。西18丁目駅徒歩2分、札幌医大目の前にありますので、お気軽に御相談下さい。

院長 川上公誠

プロフィール


監修 川上 公誠(整形外科専門医)
札幌ひざのセルクリニック院長

岐阜大学医学部卒業。母が人工関節手術で痛みから解放された経験をきっかけに整形外科医を志し、これまでに人工関節置換術を含む手術を5,000件以上手がけてきました。手術が難しい高齢者や合併症のある方にも寄り添える治療を模索する中で再生医療と出会い、その効果に確信を得て、2024年に「札幌ひざのセルクリニック」を開院。注射のみで改善が期待できるこの先進的な治療を、北海道中に届けたいという想いで、関節に特化した再生医療を提供しています。

この記事を書いたのは

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