コラム COLUMN
膝 膝の痛みに効果的なストレッチ~膝を守る習慣を始めよう~
膝の痛みは、日常生活の中で大きな不便をもたらす厄介な悩みです。しかし、適切なストレッチを行うことで痛みを軽減し、膝の機能を改善できる可能性があります。この記事では、膝の痛みに有効なストレッチ方法を、初心者でもわかりやすい形でご紹介します。ぜひ無理のない範囲で実践してみてください。
膝の仕組みと痛みの原因
膝関節は、太ももの骨(大腿骨)、すねの骨(脛骨)、膝蓋骨(膝のお皿)から構成される非常に重要な関節です。この関節は周囲の筋肉、腱、靭帯によって支えられており、日常的な動作をスムーズに行うために欠かせません。
一方で、運動不足や筋力低下により、膝を支える筋肉が硬くなったり、関節の可動域が狭くなると、膝に痛みが生じやすくなります。また、加齢による関節軟骨の消耗や、過度の負荷も痛みの原因となります。
膝の痛みを軽減するストレッチの重要性
ストレッチは、硬くなった筋肉を柔軟にし、血行を促進することで痛みを和らげる効果があります。また、関節の可動域を広げることで膝への負担を軽減し、日常生活の動作をスムーズにします。以下では、膝周りの筋肉をターゲットにした具体的なストレッチを紹介します。
膝の痛みにおすすめのストレッチ
①太ももの前側を伸ばすストレッチ(大腿四頭筋のストレッチ)
効果:太ももの前側の筋肉を伸ばし、膝を伸ばす動作をスムーズにします。
方法:
1.壁に手をつき、片足の膝を曲げ、足首を手で持ちます。
2.足首をお尻に近づけるように引き寄せ、太ももの前側を伸ばします。
3.20〜30秒間キープし、反対側も同様に行います。
4.各脚2〜3セット行いましょう。
②太ももの裏側を伸ばすストレッチ(ハムストリングスのストレッチ)
効果: 膝を曲げる動作を助け、膝の負担を軽減します。
方法:
1.椅子に浅く腰掛け、片足を前に伸ばします。
2.背筋を伸ばした状態で上半身を前に倒し、太ももの裏側を伸ばします。
3.20〜40秒間キープし、反対側も同様に行います。
4.各脚2〜3セット繰り返しましょう。
③ふくらはぎを伸ばすストレッチ(腓腹筋とアキレス腱のストレッチ)
効果: 足首の動きを滑らかにし、膝の安定性を向上させます。
方法:
1.壁に手をつき、片足を前に、もう片足を後ろに引きます。
2.後ろの足のかかとを床につけたまま、ゆっくり腰を落とします。
3.ふくらはぎが伸びていることを感じながら10秒間キープします。
4.反対側も同様に行い、左右2〜3セット繰り返します。
④寝ながら膝を動かすストレッチ(膝の可動域を拡げる運動)
効果: 膝関節の柔軟性を高め、痛みを和らげます。
方法:
1.仰向けになり、片足の膝を曲げてタオルを使い、かかとをお尻に近づけます。
2.膝が無理なく曲がる位置で5〜10秒キープします。
3.この動作を片足ずつ5〜10回繰り返します。
⑤椅子を使った膝のお皿ストレッチ
効果: 膝蓋骨(膝のお皿)の動きを滑らかにし、膝の可動性を向上させます。
方法:
1.椅子に座り、膝を伸ばして力を抜きます。
2.両手の親指または人差し指で膝のお皿を上下左右に動かします。
3.痛みがない範囲で適宜行いましょう。
ストレッチを行う際のポイント
- 痛みを伴わない範囲で行う
ストレッチ中に痛みを感じたら無理をせず中断してください。 - リラックスした状態で行う
筋肉を伸ばす際は、呼吸を整え、リラックスを心がけましょう。 - 継続が大切
効果を実感するには、1日1回でも良いので継続して行うことが重要です。
ストレッチだけでは改善しない場合
膝の痛みが続く場合や悪化する場合は、早めに医療機関を受診しましょう。特にMRI検査などで関節の状態を詳しく調べることで、原因に応じた適切な治療が可能になります。
まとめ
膝の痛みを軽減するには、適切なストレッチで膝周りの筋肉を柔軟に保つことが大切です。本記事で紹介した方法を参考に、無理のない範囲でストレッチを取り入れてみてください。そして、改善が見られない場合は早めに専門医に相談することをおすすめします。
札幌ひざのセルクリニックでは、患者様の症状に合わせた適切な診断と治療計画のご提案をしております。ひざだけでなく、肩、股関節等の関節、また長引く腰痛などの慢性疼痛の治療も行っております。西18丁目駅徒歩2分、札幌医大目の前にありますので、お気軽に御相談下さい。
院長 川上公誠
(プロフィール)
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