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膝痛の原因は筋力不足?効果的なトレーニング法を紹介

膝痛の原因は筋力不足?効果的なトレーニング法を紹介

年齢とともに多くの人が悩まされる「膝の痛み」。変形性膝関節症や靭帯の損傷、半月板の摩耗など原因はさまざまですが、意外と見落とされがちなのが「筋力不足」です。とくに太もも周りの筋肉、いわゆる大腿四頭筋(だいたいしとうきん)の衰えが膝関節に負担をかけ、慢性的な痛みを引き起こすケースが増えています。

この記事では、整形外科専門医としての視点から、膝痛と筋力低下の関係、そして効果的なトレーニング方法について、わかりやすく解説します。

膝痛と筋力の関係

膝関節は、体重を支える重要な関節です。歩行、階段の昇降、立ち座りなど日常生活の動作のたびに負荷がかかります。そんな膝関節を安定させるのが、周囲の筋肉の役割です。

特に重要なのが、大腿四頭筋(太ももの前面の筋肉)とハムストリングス(太ももの裏側の筋肉)、そして内転筋群や中殿筋など骨盤を支える筋群です。これらの筋力が低下すると、膝関節が不安定になり、関節軟骨や半月板への負担が増大します。その結果、炎症や変形が進み、膝の痛みにつながってしまいます。

また、筋肉が減ると膝まわりの血流が悪くなり、老廃物がたまりやすくなって、痛みやこわばりの原因となることもあります。

筋力不足のサインとは?

次のようなサインがある場合、膝の筋力低下が進んでいる可能性があります。

  • 階段の上り下りがつらい
  • 立ち上がるときに膝がガクッとする
  • 長時間歩くと膝にだるさや痛みを感じる
  • 片脚立ちが10秒以上できない
  • 膝が不安定で、ぐらつく感じがある

これらの症状がある方は、無理な運動ではなく、正しい方法で筋肉を少しずつ鍛えることが重要です。

膝痛を防ぐための基本トレーニング

整形外科的に安全で効果的な、膝にやさしいトレーニングをいくつかご紹介します。どれも自宅で簡単に行えるものばかりです。

1. 太もも前面を鍛える「膝伸ばし体操(クアドセッティング)」

  1. 床やベッドに仰向けになり、両足を伸ばす。
  2. 片方の膝の裏を床に押しつけるように力を入れる。
  3. 太ももの前に力が入るのを感じながら10秒キープ。
  4. ゆっくり力を抜いて休む。
    左右それぞれ10回ずつ、1日2セットが目安です。

2. 内側広筋を鍛える「膝伸ばし(セッティング+レッグレイズ)」

  1. 仰向けで片膝を立て、もう片足をまっすぐ伸ばす。
  2. 伸ばした足をゆっくり30cmほど持ち上げる。
  3. そのまま5秒キープして、ゆっくり下ろす。
    これを10回、1日2セット行いましょう。

3. お尻と股関節を鍛える「サイドレッグレイズ」

  1. 横向きに寝て、下側の足は軽く曲げる。
  2. 上側の足を伸ばしたまま、真上にゆっくり上げる。
  3. ゆっくり下ろして元の位置に戻す。
    左右それぞれ10回ずつ、1日2セットが目安です。

4. 椅子スクワット(膝に痛みがない場合)

  1. 椅子の前に立ち、足は肩幅に開く。
  2. 背筋を伸ばしながら、ゆっくり腰を落とす。
  3. 椅子に軽く触れたらすぐに立ち上がる。
    ※膝が痛いときは無理せず中止しましょう。

トレーニング時の注意点

  • 痛みが強いときは無理をせず、安静を優先してください。
  • 反動をつけず、ゆっくり丁寧な動作を心がけましょう。
  • 呼吸を止めずに、自然なリズムで行うことが大切です。
  • 継続がなによりも重要。1日5分でも毎日続けることで効果が出てきます。

再生医療との併用で相乗効果も

もし、関節にすでに痛みが出ていて運動が難しい方、軟骨のすり減りが進んでいる方は、再生医療を併用するという選択肢もあります。たとえば、PRP(多血小板血漿)療法や、脂肪由来幹細胞治療などにより、関節の炎症や痛みを軽減しつつ、安全に筋力トレーニングを再開できる状態に整えることができます。

当院では、膝痛の原因をしっかり評価した上で、再生医療と運動療法を組み合わせた治療プランをご提案しています。興味のある方はお気軽にご相談ください。

まとめ

膝の痛みは、筋力不足によって悪化することが少なくありません。とくに太ももやお尻まわりの筋肉をしっかり使えていないと、膝関節に余計な負担がかかり、慢性的な痛みへとつながります。自宅でできる簡単な運動を継続し、膝を支える筋肉をしっかり育てることが、膝痛予防の第一歩です。

膝に不安を感じたら、自己判断で我慢せず、整形外科専門医に相談しましょう。適切な評価とアドバイスを受けることで、より安全に痛みのない生活を取り戻せます。


監修 川上 公誠(整形外科専門医)
札幌ひざのセルクリニック院長

岐阜大学医学部卒業。母が人工関節手術で痛みから解放された経験をきっかけに整形外科医を志し、これまでに人工関節置換術を含む手術を5,000件以上手がけてきました。手術が難しい高齢者や合併症のある方にも寄り添える治療を模索する中で再生医療と出会い、その効果に確信を得て、2024年に「札幌ひざのセルクリニック」を開院。注射のみで改善が期待できるこの先進的な治療を、北海道中に届けたいという想いで、関節に特化した再生医療を提供しています。

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