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膝の柔軟性を高めるには?痛みを軽減するストレッチ法

膝の柔軟性を高めるには?痛みを軽減するストレッチ法

「膝が曲げにくい」「立ち上がるときに痛む」「階段の昇り降りがつらい」——このようなお悩みは、年齢を重ねるにつれて多くの方が感じるようになります。膝の柔軟性が低下すると、関節の可動域が狭まり、ちょっとした動作でも痛みが出やすくなります。しかし、適切なストレッチを継続することで、膝の柔軟性を取り戻し、痛みを軽減することが可能です。

本記事では、整形外科専門医の立場から「膝の柔軟性を高める方法」と「痛みを和らげるための安全なストレッチ法」について、わかりやすく解説します。

膝の柔軟性が失われる原因とは?

膝の関節は、大腿骨と脛骨、膝蓋骨(膝のお皿)で構成され、さまざまな靭帯や筋肉、半月板などが支えています。加齢や運動不足、体重の増加、そして過去のけがによって、以下のような問題が起こると柔軟性が低下していきます。

  • 太ももやふくらはぎの筋肉が硬くなる
  • 関節周囲の靭帯が縮んでしまう
  • 関節の中に炎症が起きる
  • 軟骨のすり減りによる関節の変形

とくに中高年の方に多い「変形性膝関節症」では、関節の動きが制限され、膝をまっすぐに伸ばせなくなったり、深く曲げられなくなったりします。

柔軟性を取り戻すための基本は「ストレッチ」

膝関節そのものに柔軟性を持たせることは難しいですが、周囲の筋肉を柔らかく保つことで、膝への負担を軽減し、関節の動きをスムーズにすることが可能です。

とくに重要なのは、以下の3つの筋肉の柔軟性です。

  1. 大腿四頭筋(太ももの前側)
    膝を伸ばす働きがあり、硬くなると膝蓋骨を圧迫しやすくなります。
  2. ハムストリングス(太ももの裏側)
    膝を曲げるときに使われる筋肉で、硬くなると膝の可動域を制限します。
  3. 腓腹筋(ふくらはぎ)
    歩行や立ち上がりに関わる筋肉で、膝の安定にも重要です。

膝にやさしいストレッチの実践法

ここでは、自宅でも簡単にできる膝にやさしいストレッチを3つ紹介します。痛みが出る場合は無理をせず、心地よい範囲で行うようにしてください。

1. 太ももの前側ストレッチ(大腿四頭筋)

やり方:

  1. 壁や椅子につかまりながら立つ
  2. 片足の足首を手で持ち、かかとをお尻に近づける
  3. 太ももの前が伸びているのを感じながら、20秒キープ
  4. 左右交互に2回ずつ行う

ポイント:
腰を反らさず、膝が前に出ないように注意しましょう。

2. 太ももの裏側ストレッチ(ハムストリングス)

やり方:

  1. 仰向けに寝て片足をゆっくり持ち上げる
  2. 膝を軽く曲げたまま、両手で太もも裏を支える
  3. 足裏を天井に向けるように伸ばし、20秒キープ
  4. 左右交互に2回ずつ行う

ポイント:
無理に膝を伸ばそうとせず、痛みのない範囲で行いましょう。

3. ふくらはぎのストレッチ(腓腹筋)

やり方:

  1. 壁に手をついて片足を一歩後ろに引く
  2. 後ろ足のかかとを床につけたまま体を前に倒す
  3. ふくらはぎが伸びているのを感じながら、20秒キープ
  4. 左右交互に2回ずつ行う

ポイント:
かかとが浮かないように意識し、呼吸を止めずにリラックスして行いましょう。

ストレッチの効果を高めるコツ

  • 毎日継続することが大切
    柔軟性は一朝一夕では改善しません。朝やお風呂上がりなど、習慣化しやすいタイミングを見つけましょう。
  • 痛みがあるときは中止する
    炎症があるときに無理にストレッチを行うと、逆効果になることもあります。痛みが強いときは、まずは安静や冷却を優先しましょう。
  • ストレッチの前後に膝を温める
    ホットパックや入浴後など、筋肉が温まっている状態で行うと、より効果的に伸ばすことができます。

医師の視点から見た膝ストレッチの意義

膝のストレッチは、日常生活の質(QOL)を向上させるための基本的なセルフケアです。特に、膝の痛みによって活動量が低下している方は、まず「動かせる膝」を維持することが重要です。将来的な人工関節手術を予防するためにも、早い段階からの取り組みが推奨されます。

また、変形性膝関節症の進行を抑えるためには、ストレッチと併せて体重管理や筋力トレーニングも大切です。お悩みが長期化している場合は、整形外科医の診察を受けて原因を明確にすることをおすすめします。

まとめ

膝の柔軟性を高めることで、痛みの軽減や関節機能の維持が期待できます。ストレッチは簡単で、誰でも今日から始められる方法です。日常の習慣として取り入れ、膝の健康を守っていきましょう。


監修 川上 公誠(整形外科専門医)
札幌ひざのセルクリニック院長

岐阜大学医学部卒業。母が人工関節手術で痛みから解放された経験をきっかけに整形外科医を志し、これまでに人工関節置換術を含む手術を5,000件以上手がけてきました。手術が難しい高齢者や合併症のある方にも寄り添える治療を模索する中で再生医療と出会い、その効果に確信を得て、2024年に「札幌ひざのセルクリニック」を開院。注射のみで改善が期待できるこの先進的な治療を、北海道中に届けたいという想いで、関節に特化した再生医療を提供しています。

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