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その他 関節の炎症を抑えるには?おすすめの抗炎症食材と簡単レシピ

関節の痛みやこわばりが続くと、「もしかして炎症?」と不安になる方も多いのではないでしょうか。関節の炎症は、変形性関節症や関節リウマチ、スポーツ障害などの一因となり、生活の質を大きく下げてしまいます。
実は、日々の食事からでも関節の炎症を和らげるサポートができることをご存じですか?この記事では、関節の炎症を抑えるためのおすすめの抗炎症食材と、今日から実践できる簡単レシピをご紹介します。
関節の炎症とは?
関節の炎症とは、関節内で免疫反応が活性化し、熱感や腫れ、痛みを引き起こしている状態です。代表的な疾患には以下のようなものがあります。
- 変形性膝関節症:加齢や過度な負荷により軟骨がすり減り、炎症が生じる
- 関節リウマチ:免疫異常による慢性的な関節の炎症
- 滑膜炎:関節包を覆う滑膜が腫れる状態で、スポーツや使いすぎによって発症
このような炎症状態では、関節内で「サイトカイン」と呼ばれる炎症物質が活発になっており、この作用を食事でやわらげることが可能です。
抗炎症作用がある代表的な栄養素
関節の炎症を抑えるためには、以下の栄養素を意識的に摂取することが効果的です。
- オメガ3脂肪酸:青魚(サバ・イワシ・サンマ)に多く含まれ、炎症を抑制するEPA・DHAが豊富
- ビタミンC・E:抗酸化作用があり、細胞の炎症反応を和らげる
- ポリフェノール類:緑茶・ブルーベリー・赤ワインなどに含まれ、活性酸素の抑制に働く
- ショウガオール・クルクミン:ショウガやウコンに含まれる成分で、抗炎症作用が強い
これらの栄養素を含む食材をうまく組み合わせることで、食事が“自然な抗炎症薬”のような働きをしてくれます。
抗炎症におすすめの食材
関節の健康を支えるために、特に積極的に取り入れたい食材を紹介します。
- 青魚(サバ・イワシ・サンマ):オメガ3脂肪酸の宝庫。焼くだけで手軽に食べられます。
- ブロッコリー・ほうれん草:抗酸化ビタミンが豊富で、日々の食卓に使いやすい緑黄色野菜
- トマト:リコピンが炎症を抑える働きあり。生でも加熱でもOK
- ナッツ類(アーモンド・くるみ):ビタミンEが豊富で、間食にもぴったり
- ショウガ・ウコン:漢方でも用いられる自然の抗炎症素材。スープや炒め物に活用可能
簡単!抗炎症レシピ3選
食事に取り入れやすいレシピを3つご紹介します。
1. サバのトマト煮込み
【材料】(2人前)
- サバ水煮缶 1缶
- トマト(中玉)2個 またはカットトマト缶1/2缶
- 玉ねぎ 1/2個
- オリーブオイル 小さじ1
- にんにく 1片
- 塩・こしょう 少々
【作り方】
- フライパンにオリーブオイルを熱し、にんにくと玉ねぎを炒める
- トマトを加えて軽く煮込む
- サバ缶を汁ごと加え、5分ほど煮て完成
オメガ3脂肪酸とリコピンが一緒に摂れる、おすすめレシピです。
2. ブロッコリーとくるみのサラダ
【材料】
- ブロッコリー 1/2株
- くるみ 適量
- オリーブオイル・レモン汁 各小さじ1
- 塩 少々
【作り方】
- ブロッコリーを茹でて冷ます
- くるみを砕き、すべての材料を和えるだけ
抗酸化ビタミンとオメガ3脂肪酸が手軽に摂れる副菜です。
3. ショウガとほうれん草のスープ
【材料】
- ほうれん草 1束
- すりおろしショウガ 小さじ1
- コンソメスープ 400ml
- 塩・こしょう 少々
【作り方】
- スープを温め、ショウガとほうれん草を入れて煮るだけ
- 味を整えて完成
ショウガの抗炎症作用と、緑黄色野菜の栄養が同時に摂れます。
食事で関節の健康をサポートしよう
関節の炎症は薬だけでなく、日々の食生活でも大きくコントロールすることができます。今回ご紹介したような抗炎症食材を継続的に取り入れることで、炎症を内側から穏やかに抑えることができます。
食事の見直しと合わせて、適度な運動や十分な睡眠、ストレス管理も忘れずに。体の声に耳を傾け、関節をいたわる毎日を心がけてみてください。
監修 川上 公誠(整形外科専門医)
札幌ひざのセルクリニック院長
岐阜大学医学部卒業。母が人工関節手術で痛みから解放された経験をきっかけに整形外科医を志し、これまでに人工関節置換術を含む手術を5,000件以上手がけてきました。手術が難しい高齢者や合併症のある方にも寄り添える治療を模索する中で再生医療と出会い、その効果に確信を得て、2024年に「札幌ひざのセルクリニック」を開院。注射のみで改善が期待できるこの先進的な治療を、北海道中に届けたいという想いで、関節に特化した再生医療を提供しています。


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