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階段の上り下りがつらい膝の痛みに再生医療は効く?専門医がやさしく解説

階段の上り下りがつらい膝の痛みに再生医療は効く?専門医がやさしく解説

「階段の昇り降りで膝がズキッとする」「下りるときに特に痛い」
そんな悩みを抱える方はとても多く、当院にも同じ症状で来院される方が数多くいらっしゃいます。
特に50代以降になると、膝の軟骨や筋力の低下が進み、ちょっとした段差でも痛みを感じやすくなります。
「年のせいだから仕方ない」と我慢してしまう方もいますが、実は早めに対処することで痛みを軽減し、悪化を防ぐことができます。

なぜ階段の上り下りで膝が痛くなるの?

階段の上り下りでは、平地を歩くときの約3〜4倍の負担が膝関節にかかります。
特に下りる動作では、体重を支えるために太ももの筋肉(大腿四頭筋)が強く働き、その力が膝の内側や前方に集中します。
このとき、膝のクッションである軟骨がすり減っていると、骨同士がぶつかりやすくなり、炎症や痛みを感じるようになります。

代表的な原因には次のようなものがあります。

  • 変形性膝関節症:加齢による軟骨のすり減りが主な原因
  • 半月板損傷:スポーツや転倒で関節内のクッションが傷つく
  • 筋力低下:太ももの前の筋肉(大腿四頭筋)が弱くなることで膝が不安定に
  • O脚傾向:膝の内側に負担が集中しやすくなる

早期の段階ではレントゲンで「軟骨のすき間が少し狭くなっている」程度でも、痛みが出始めることがあります。

階段で痛む膝のセルフチェックポイント

次のようなサインがある場合は、膝関節の変化が進んでいる可能性があります。

  • 階段の下りで痛みが強い
  • 正座やしゃがみ込みがつらい
  • 朝起きたときに膝がこわばる
  • 歩き始めに違和感がある
  • 膝の内側が腫れっぽい・熱をもっている

一時的な疲れや筋肉痛と思って放置すると、軟骨のすり減りが進行し、歩行にも支障が出ることがあります。

治療法と対策|まずは「保存療法」から

膝の痛みは、必ずしも手術が必要というわけではありません。
多くの方は、以下のような**保存療法(手術をしない治療)**で改善が期待できます。

1. 薬物療法

炎症や腫れを抑える痛み止めや、ヒアルロン酸注射などを行います。
ただし、ヒアルロン酸はあくまで「関節の動きを滑らかにする」目的で、根本的な修復は期待しにくい面もあります。

2. 運動療法・リハビリ

太ももの前の筋肉(大腿四頭筋)を鍛えると、膝への負担を減らせます。
たとえば、「椅子に座って片脚を伸ばす」「スクワットを浅めに行う」など、日常的な軽い運動が効果的です。

3. 体重管理

膝には体重の約3倍の力がかかるため、数キロ減量するだけでも負担が軽くなります。
無理なダイエットではなく、バランスの取れた食事を心がけましょう。

4. サポーターやインソール

膝のぐらつきを防ぎ、動きを安定させることで痛みを軽減します。
特にO脚傾向の方は、内側を補正するタイプのインソールが有効です。

再生医療という新しい選択肢

近年では、従来の治療に加えて再生医療という新しい選択肢も登場しています。特に、幹細胞治療PRP(多血小板血漿)治療といった方法は、体の自然治癒力を引き出して関節の修復を促す治療法として注目されています。

例えば、脂肪から採取した幹細胞を関節に注入する治療では、変性した軟骨の修復や再生が期待できます。これにより、「もう正座はできないかも…」とあきらめていた方が、再び正座ができるようになったケースもあります。

ただし、再生医療はすべての症例に効果があるわけではないため、適応の有無をしっかり診断してもらうことが重要です。

よくある質問(Q&A)

Q1. 階段で膝が痛いときは動かさないほうがいいですか?
A. 強い痛みがあるときは安静が必要ですが、まったく動かさないと筋力が落ちてしまいます。痛みのない範囲でストレッチや筋トレを続けることが大切です。

Q2. 膝の痛みは年齢のせいだから治らないの?
A. 年齢は一因ですが、「治らない」わけではありません。筋力強化や再生医療などの進歩により、痛みの軽減や機能改善は十分可能です。

Q3. 手術しか方法がないと言われたのですが…
A. 軟骨の状態によっては再生医療やリハビリで改善するケースもあります。あきらめずに専門医へ相談してください。

まとめ|「年齢のせい」とあきらめないで

階段の上り下りで膝が痛いのは、多くの方が経験するつらい症状です。
しかし、適切な治療や生活改善で痛みは軽減できます。
最近では再生医療などの新しい治療も登場し、手術以外の選択肢も広がっています。

「もう治らない」と思わず、まずは専門医にご相談ください。
膝の痛みが軽くなれば、また階段を気にせず動ける毎日が戻ってきます。

札幌ひざのセルクリニックでは、患者様の症状に合わせた適切な診断と治療計画のご提案をしております。ひざだけでなく、肩、股関節等の関節、また長引く腰痛などの慢性疼痛の治療も行っております。西18丁目駅徒歩2分、札幌医大目の前にありますので、お気軽に御相談下さい。

院長 川上公誠

プロフィール


監修 川上 公誠(整形外科専門医)
札幌ひざのセルクリニック院長

岐阜大学医学部卒業。母が人工関節手術で痛みから解放された経験をきっかけに整形外科医を志し、これまでに人工関節置換術を含む手術を5,000件以上手がけてきました。手術が難しい高齢者や合併症のある方にも寄り添える治療を模索する中で再生医療と出会い、その効果に確信を得て、2024年に「札幌ひざのセルクリニック」を開院。注射のみで改善が期待できるこの先進的な治療を、北海道中に届けたいという想いで、関節に特化した再生医療を提供しています。

この記事を書いたのは

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