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FAQ膝 膝がポキポキ鳴る原因は?よくある8つの質問に専門医がやさしく回答

膝を曲げ伸ばしした際に「ポキポキ」「ミシミシ」と音が鳴ると、何か大きな病気ではないかと不安になりますよね。実は、膝の音は診察室でも非常に多くの方が相談される症状の一つです。
音が鳴る原因は、単なる生理現象から治療が必要な疾患まで多岐にわたります。ここでは、膝の音が気になる皆様からよくいただくご質問に、整形外科専門医の視点で分かりやすくお答えします。
この記事の内容
膝がポキポキ鳴るのはなぜですか?原因を教えてください。
多くの場合、関節液の中にある気泡がはじける音や、膝周囲の腱や筋肉が骨の出っ張りを乗り越える際に鳴る音です。これらは多くの方が経験される現象で、痛みがない場合は生理的なものと考えられます。ただし、軟骨がすり減って骨同士がこすれたり、半月板が引っかかったりして音が鳴る場合もあり、これには注意が必要です。
痛みはないのですが、音が鳴るだけで受診しても良いでしょうか?
はい、もちろんです。多くの方が「音だけで行くのは大げさかしら」とためらわれますが、早期に状態を把握することは安心に繋がります。痛みや腫れ、引っかかり感がなければ急を要することはありませんが、違和感が続くようであれば、一度専門医のチェックを受けて現状を確認することをお勧めします。
音が鳴るのと同時に痛みがある場合は、何が疑われますか?
音と痛みが重なる場合は、変形性膝関節症や半月板損傷などの可能性が高まります。軟骨がすり減って関節の表面が粗くなると、滑らかに動かずに音と痛みが生じます。また、半月板が傷ついていると、関節に挟まって「パキッ」という音と共に激痛が走ることがあります。この場合は、早めに精密検査を受けることが大切です。
階段の上り下りで膝がミシミシ鳴るのですが、大丈夫ですか?
階段では膝に体重の数倍の負荷がかかるため、軟骨の摩耗(すり減り)による音が現れやすい傾向にあります。特に「ミシミシ」「ジャリジャリ」といったきしむような音は、軟骨の状態が変化しているサインかもしれません。痛みがなくても、膝を支える筋力の低下が隠れていることが多いため、無理のない範囲でケアを始めましょう。

自分で意図的にポキポキ鳴らすのは良くないのでしょうか?
意識的に鳴らすのは控えた方が良いでしょう。スッキリする感覚があるかもしれませんが、無理な動作を繰り返すと関節の表面や周囲の組織に微細なダメージを与え、炎症を引き起こす原因になることがあります。音が鳴りやすい方は、関節が不安定になっている可能性もあるため、鳴らす習慣よりも、周囲の筋肉で支える習慣をつけることが大切です。
スクワットなどの運動中に音が鳴ります。運動を中止すべきですか?
痛みがないのであれば、完全に中止する必要はありません。ただ、音が鳴るのは膝の軌道が少しずれているサインかもしれません。膝がつま先より前に出すぎていないか、内側に入っていないかなど、フォームを見直してみましょう。もし運動中に痛みや、運動後に熱感が出るようなら、負荷が強すぎる可能性があるため一度専門医にご相談ください。
膝の音を止めるための対策やストレッチはありますか?
太ももの前側の筋肉(大腿四頭筋)を柔らかくし、筋力をつけることが最も効果的です。筋肉が柔軟になると膝のお皿の動きがスムーズになり、摩擦による音が軽減することが多くあります。お風呂上がりのストレッチや、椅子に座ったまま足を伸ばす簡単な筋トレから始めてみましょう。膝の安定性が増すことで、音だけでなく将来の痛み予防にも繋がります。
音が鳴る症状は、加齢によるもので諦めるしかないのでしょうか?
「年のせい」と諦める必要はありません。確かに加齢による変化はありますが、適切なリハビリや生活習慣の改善で、音や違和感を軽減させることは十分に可能です。最近では再生医療などの選択肢も増えており、軟骨の環境を整えるアプローチも行われています。前向きなケアを続けることで、膝の健康寿命は確実に延ばすことができます。

膝が鳴るという症状は、身体が発している「少し膝をいたわって」というサインかもしれません。痛みがないうちに対策を始めることで、将来の膝の健康は大きく変わります。
もし音が鳴るたびに不安を感じたり、少しでも重だるさや痛みが出てきたりした場合は、一人で悩まずにいつでもご相談ください。あなたの膝がこれからもスムーズに動き続けるよう、最適なアドバイスをさせていただきます。
再生医療という新しい選択肢
近年では、従来の治療に加えて再生医療という新しい選択肢も登場しています。特に、幹細胞治療やPRP(多血小板血漿)治療といった方法は、体の自然治癒力を引き出して関節の修復を促す治療法として注目されています。
例えば、脂肪から採取した幹細胞を関節に注入する治療では、変性した軟骨の修復や再生が期待できます。これにより、「もう正座はできないかも…」とあきらめていた方が、再び正座ができるようになったケースもあります。
ただし、再生医療はすべての症例に効果があるわけではないため、適応の有無をしっかり診断してもらうことが重要です。

札幌ひざのセルクリニックでは、患者様の症状に合わせた適切な診断と治療計画のご提案をしております。ひざだけでなく、肩、股関節等の関節、また長引く腰痛などの慢性疼痛の治療も行っております。西18丁目駅徒歩2分、札幌医大目の前にありますので、お気軽に御相談下さい。
院長 川上公誠
(プロフィール)
監修 川上 公誠(整形外科専門医)
札幌ひざのセルクリニック院長
岐阜大学医学部卒業。母が人工関節手術で痛みから解放された経験をきっかけに整形外科医を志し、これまでに人工関節置換術を含む手術を5,000件以上手がけてきました。手術が難しい高齢者や合併症のある方にも寄り添える治療を模索する中で再生医療と出会い、その効果に確信を得て、2024年に「札幌ひざのセルクリニック」を開院。注射のみで改善が期待できるこの先進的な治療を、北海道中に届けたいという想いで、関節に特化した再生医療を提供しています。
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