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60代からの膝ケア!10年後も自分の足で歩くための3箇条を整形外科専門医が解説

60代からの膝ケア!10年後も自分の足で歩くための3箇条を整形外科専門医が解説

「最近、階段の上り下りで膝がカクッとするようになった」 「椅子から立ち上がる瞬間、思わず膝に手をついてしまう」 「大好きな旅行に行きたいけれど、長く歩くのが不安で諦めている」

「もう歳だから仕方ないですよね」と寂しそうに笑う患者さんもいらっしゃいますが、決してそんなことはありません。医学的な視点から正しくケアをすれば、10年後、20年後も自分の足でしっかりと地面を踏みしめ、行きたい場所へ行ける体をつくることは十分に可能です。

今回は、整形外科専門医として、そして日々患者さんの膝と向き合う立場から、いつまでも若々しく歩き続けるための「3箇条」をお伝えします。

膝の悩みの背景:その痛み、放置していませんか?

膝の痛みは、ある日突然、激痛として現れることは稀です。多くの場合、最初は「なんとなくの違和感」から始まります。

例えば、朝起きて最初の一歩が重い、長時間座った後に歩き出すと膝がこわばる、といった症状です。これらは、膝の関節の中で何らかの変化が起き始めているサインかもしれません。

多くの方が経験するのは、次のような場面ではないでしょうか。

・駅の階段を避けてエレベーターを探すようになった ・正座ができなくなり、冠婚葬祭が苦痛になった ・膝に水が溜まって腫れ、重だるい感じが続いている ・湿布を貼れば一時的に楽になるが、根本的には変わらない

こうした小さな不自由が積み重なると、外出そのものが億劫になり、筋力が低下するという悪循環に陥ってしまいます。膝を守ることは、あなたの「人生の質」を守ることそのものなのです。

膝の痛みの正体とは?専門用語を使わずに解説

なぜ、年齢とともに膝が痛むようになるのでしょうか。

膝の関節は、太ももの骨(大腿骨)とすねの骨(脛骨)が組み合わさる場所にあります。その表面には「軟骨」という、とても滑らかで弾力のあるクッションが備わっています。

この軟骨のおかげで、私たちは歩いたり走ったりする時の衝撃を吸収し、スムーズに足を動かすことができます。しかし、長年の使用や体重による負荷、筋力の低下などが重なると、このクッションが少しずつすり減っていきます。これが「変形性膝関節症(へんけいせいしざかんせつしょう)」と呼ばれる状態の入り口です。

イメージとしては、長年乗り続けた車のタイヤが摩耗していくのに似ています。タイヤの溝がなくなると滑りやすくなるように、膝の軟骨が薄くなると骨同士の摩擦が増え、周囲の組織に炎症が起きて痛みが出るのです。

ここで注意したいのが、病院でよく行われる「ヒアルロン酸注射」についてです。

ヒアルロン酸は関節の潤滑油のような役割を果たしますが、あくまで「一時的に滑りを良くするもの」に過ぎません。すり減ってしまった軟骨そのものを再生させたり、膝を支える力を根本から高めたりする魔法の薬ではないのです。何度も注射を繰り返しているのに痛みが引かないという方は、潤滑油を差すだけでは追いつかないほど、土台となる膝の環境が変化している可能性があります。

10年後も歩き続けるための3箇条

では、私たちはどうすれば自分の膝を守り、歩き続けることができるのでしょうか。今日から始められる、大切な3つのポイントをまとめました。

第1箇条:膝を守る「天然のサポーター」を鍛える

膝への負担を減らす最も効果的な方法は、自分の筋肉を鍛えることです。特に大切なのが、太ももの前側にある「大腿四頭筋(だいたいしとうきん)」です。

この筋肉は、歩行時の衝撃を吸収するブレーキのような役割を担っています。ここがしっかりしていると、軟骨にかかる負担が劇的に軽減されます。

おすすめは、椅子に座ったままできる「足上げ運動」です。

  1. 椅子に深く腰掛け、片方の膝をゆっくりと真っ直ぐ伸ばします。
  2. つま先を上(自分の顔の方)に向けた状態で、5秒間キープします。
  3. ゆっくりと下ろします。

これを左右10回ずつ、1日に数回行うだけでも効果があります。無理なスクワットは逆に膝を痛めることがありますが、この運動なら関節に負担をかけずに筋肉だけを刺激できます。

第2箇条:食事と体重管理で「膝の荷物」を軽くする

膝は、歩く時に体重の約3倍、階段の上り下りでは約5倍もの負荷がかかると言われています。

例えば、体重が1キロ増えるだけで、階段では膝に5キロ分の余計な重りが乗ることになります。逆に言えば、わずかな減量でも膝にとっては大きなプレゼントになるのです。

食事面では、筋肉の材料となる「タンパク質」をしっかり摂ることを意識しましょう。お肉、魚、卵、大豆製品などをバランスよく食べることで、せっかくの運動が筋肉として身につきやすくなります。

サプリメントについてもよく質問を受けますが、まずは日々の食事から栄養を摂ることが基本です。特定の成分だけを摂れば膝が治る、という単純なものではないことを覚えておいてください。

第3箇条:痛みと上手に付き合い、適切なタイミングで専門医に相談する

「痛いから動かない」というのは、膝にとって一番の毒です。動かさないことで関節が硬くなり、さらに痛みが強くなるという迷路に入り込んでしまいます。

一方で、「痛みを我慢して歩きすぎる」のも良くありません。大切なのは、自分にとっての適切な運動量を知ることです。

もし、保存療法(運動や生活習慣の改善)を数ヶ月続けても改善が見られない場合や、ヒアルロン酸注射を繰り返しても効果が実感できない場合は、一度、膝の専門医による詳しいチェックを受けてください。

最近では、手術を回避するための新しい選択肢として、自分の血液や細胞を利用した「再生医療(PRP治療や幹細胞治療など)」という分野も注目されています。これらは、従来の治療では難しかった「膝の環境を整え、炎症を根本から抑える」ことを目的とした治療法です。

もちろん、全員に再生医療が必要なわけではありません。まずは現在の膝の状態を正しく把握し、あなたに最適なステップを一緒に考えることが大切です。

よくある質問・誤解への回答

膝の悩みに関して、診察室でよくいただく質問にお答えします。

痛みがあるときは、絶対に安静にしていなければいけませんか?

安静にしすぎるのは逆効果になることが多いです。 強い炎症がある時(熱を持って腫れている時など)は数日間の安静が必要ですが、それ以外の場合は、痛みのない範囲で関節を動かすことが推奨されます。 関節を動かすことで、軟骨に栄養を運ぶ「関節液」が循環し、膝の健康を維持しやすくなります。まずは座ったままのストレッチから始めて、少しずつ「動かせる範囲」を広げていきましょう。

市販のグルコサミンやコンドロイチンで膝の軟骨は再生しますか?

残念ながら、口から摂取した成分がそのまま膝の軟骨として定着することはありません。 これらの成分は消化の過程で分解されてしまいます。全く意味がないとは言いませんが、過度な期待は禁物です。 サプリメントにお金をかけるよりも、まずは良質なタンパク質を含む食事を摂り、適切な運動を継続する方が、医学的には遥かに膝の保護に役立ちます。

膝の手術を勧められました。もう手術しか道はないのでしょうか?

手術はあくまで最終手段の一つです。 人工関節などの手術は、歩行機能を回復させる素晴らしい方法ですが、体に大きな負担がかかるのも事実です。 現在は、保存療法と手術の中間に位置する「再生医療」という選択肢もあります。再生医療は、入院の必要がなく、自分の細胞の力を活かして痛みの原因にアプローチできるため、手術を避けたいと考えている多くの方に選ばれています。セカンドオピニオンとして専門医に相談してみるのも良いでしょう。

再生医療という新しい選択肢

近年では、従来の治療に加えて再生医療という新しい選択肢も登場しています。特に、幹細胞治療PRP(多血小板血漿)治療といった方法は、体の自然治癒力を引き出して関節の修復を促す治療法として注目されています。

例えば、脂肪から採取した幹細胞を関節に注入する治療では、変性した軟骨の修復や再生が期待できます。これにより、「もう正座はできないかも…」とあきらめていた方が、再び正座ができるようになったケースもあります。

ただし、再生医療はすべての症例に効果があるわけではないため、適応の有無をしっかり診断してもらうことが重要です。

まとめ:年齢のせいと諦めないでください

「もう歳だから」「みんな痛いって言っているし」

そんな言葉で、自分の可能性を閉じ込めてしまっていませんか? 膝の痛みは、体からの「ケアをしてほしい」というサインです。そのサインに正しく向き合い、適切な対策を講じれば、膝の状態は変えていくことができます。

今回お伝えした3箇条、

  1. 筋肉を鍛える
  2. 体重と食事に気をつける
  3. 専門医を賢く頼る

これらを意識して、まずは今日から「足上げ運動」を1回やることから始めてみてください。その一歩が、10年後のあなたの自由な歩みを支える土台になります。

あなたの膝が健やかであり続け、笑顔で毎日を過ごせるよう、私たち専門医は全力でサポートいたします。気になることがあれば、いつでもお気軽に相談してくださいね。

札幌ひざのセルクリニックでは、患者様の症状に合わせた適切な診断と治療計画のご提案をしております。ひざだけでなく、肩、股関節等の関節、また長引く腰痛などの慢性疼痛の治療も行っております。西18丁目駅徒歩2分、札幌医大目の前にありますので、お気軽に御相談下さい。

院長 川上公誠

プロフィール


監修 川上 公誠(整形外科専門医)
札幌ひざのセルクリニック院長

岐阜大学医学部卒業。母が人工関節手術で痛みから解放された経験をきっかけに整形外科医を志し、これまでに人工関節置換術を含む手術を5,000件以上手がけてきました。手術が難しい高齢者や合併症のある方にも寄り添える治療を模索する中で再生医療と出会い、その効果に確信を得て、2024年に「札幌ひざのセルクリニック」を開院。注射のみで改善が期待できるこの先進的な治療を、北海道中に届けたいという想いで、関節に特化した再生医療を提供しています。

この記事を書いたのは

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