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その他 高齢者のひざの痛みとプロテインでよくある8つの質問に専門医がやさしく回答

高齢者のひざの痛みとプロテインでよくある8つの質問に専門医がやさしく回答

ひざの痛みに悩む多くの方が、日々の生活習慣や食事、栄養について疑問を持たれています。特に「高齢者がプロテインを飲んでも大丈夫なのか」「どのような種類を選べばいいのか」という点については、診察室でも非常によくいただく質問です。

ここでは、皆様から寄せられる代表的な8つの疑問について、整形外科専門医の視点から分かりやすくお答えします。疑問を解消し、健康なひざ作りの第一歩を踏み出しましょう。

Q1. 高齢者が毎日プロテインを飲んでも体に負担はありませんか?

多くの方が気になる点ですが、健康な方であれば毎日適切に飲んでいただいて全く問題ありません。プロテインは薬ではなく、食事で不足しがちなタンパク質を補う「食品」です。ただし、腎臓の持病がある方はタンパク質 Prescriptions が必要な場合がありますので、事前にかかりつけ医にご相談ください。また、持ちすぎはカロリーオーバーになるため、1日1〜2回の目安量を守りましょう。

Q2. ひざの痛みを予防するために、なぜプロテイン(タンパク質)が必要なのですか?

ひざを支えて軟骨への負担を減らすには、太ももの筋肉(大腿四頭筋)を維持することが不可欠です。プロテインはその筋肉を作る「材料」になります。年齢を重ねると、食事の量が減ったりあっさりしたものを好んだりして、材料となるタンパク質が不足しがちです。運動を頑張っても材料がなければ筋肉は作られないため、プロテインでの補給が効果的なのです。

Q3. 筋肉をつけるには「ホエイ」と「大豆」のどちらのプロテインが良いですか?

筋肉の維持や強化を最優先するなら、牛乳由来の「ホエイプロテイン」がおすすめです。ホエイは体への吸収スピードが非常に早く、筋肉の修復や成長を促すアミノ酸が豊富に含まれているためです。一方で、お腹を壊しやすい方や、大豆の健康成分も一緒に摂りたい女性などには「大豆(ソイ)プロテイン」も選ばれています。ご自身の体質や目的に合わせて選びましょう。

Q4. プロテインを飲むと太ってしまうのではないかと心配です。

適切に使用していれば、プロテインだけで太ることはありません。ただし、お砂糖や人工甘味料がたくさん入った甘いプロテインを飲みすぎたり、3食のご飯を普段通りしっかり食べた上で過剰に追加したりすると、カロリーオーバーで体重が増える原因になります。食事とのバランスを見直したり、すっきりした味わいで低糖質のものを選んだりするのがポイントです。

Q5. 食事だけで必要なタンパク質を摂ることは難しいのでしょうか?

高齢者こそ現役世代と同じかそれ以上のタンパク質が必要ですが、食事だけで補うのは大変です。体重60kgの方なら1日約60〜75gが目安ですが、これは毎日手のひら大のステーキを3枚、または卵を何個も食べる計算になります。年齢とともに食が細くなったり、脂っこいお肉が苦手になったりする方が多いため、手軽に補給できるプロテインが非常に有用です。

Q6. 膝が痛いときは、無理に動かさずじっとしていたほうがいいですか?

急に激しい痛みが出たときや、ひざが赤く腫れて熱を持っている時期は、安静にして冷やすことが先決です。しかし、数週間以上続いている慢性的な痛みの場合は、動かさないでいると逆効果になります。関節が硬くなり、周りの筋肉も衰えて痛みが悪化してしまうためです。痛みの出ない範囲で、椅子に座った軽い運動やウォーキングを行うほうが関節の健康に繋がります。

Q7. 病院でヒアルロン酸注射を続ければ、軟骨は再生して元に戻りますか?

残念ながら、ヒアルロン酸の注射によってすり減った軟骨が元の状態に再生することはありません。ヒアルロン酸は関節の動きを滑らかにしたり、一時的に炎症を抑えたりするための「潤滑油」のような役割です。大切なのは、注射で痛みが和らいでいる期間を利用して、太ももの筋肉を動かし、プロテインを活用してひざを支える「自前のサポーター(筋肉)」を育てることです。

Q8. プロテイン以外に、自宅でできるひざの痛み対策(その他)はありますか?

手軽にできる対策として「靴の見直し」と「安全なストレッチ」が挙げられます。底が薄くて硬い靴はひざへの衝撃を強めるため、クッション性が高く、かかとが安定するスニーカーを選びましょう。また、椅子に座ってひざの間に丸めた座布団を挟み、5秒間ギュッと押しつぶす運動は、ひざに負担をかけずに太ももの内側の筋肉を鍛えられるため非常におすすめです。

再生医療という新しい選択肢

近年では、従来の治療に加えて再生医療という新しい選択肢も登場しています。特に、幹細胞治療PRP(多血小板血漿)治療といった方法は、体の自然治癒力を引き出して関節の修復を促す治療法として注目されています。

例えば、脂肪から採取した幹細胞を関節に注入する治療では、変性した軟骨の修復や再生が期待できます。これにより、「もう正座はできないかも…」とあきらめていた方が、再び正座ができるようになったケースもあります。

ただし、再生医療はすべての症例に効果があるわけではないため、適応の有無をしっかり診断してもらうことが重要です。

ひざの痛みを根本から和らげ、手術を避けて元気に歩き続けるためには、医療機関での治療だけでなく、ご自宅での栄養管理や正しい運動習慣が何よりも大切です。当院では、患者様一人ひとりのひざの状態に合わせた保存療法や食事指導を行っております。気になる症状や不安なことがありましたら、いつでもお気軽にご相談ください。

札幌ひざのセルクリニックでは、患者様の症状に合わせた適切な診断と治療計画のご提案をしております。ひざだけでなく、肩、股関節等の関節、また長引く腰痛などの慢性疼痛の治療も行っております。西18丁目駅徒歩2分、札幌医大目の前にありますので、お気軽に御相談下さい。

院長 川上公誠

プロフィール


監修 川上 公誠(整形外科専門医)
札幌ひざのセルクリニック院長

岐阜大学医学部卒業。母が人工関節手術で痛みから解放された経験をきっかけに整形外科医を志し、これまでに人工関節置換術を含む手術を5,000件以上手がけてきました。手術が難しい高齢者や合併症のある方にも寄り添える治療を模索する中で再生医療と出会い、その効果に確信を得て、2024年に「札幌ひざのセルクリニック」を開院。注射のみで改善が期待できるこの先進的な治療を、北海道中に届けたいという想いで、関節に特化した再生医療を提供しています。

この記事を書いたのは

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