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その他 ふくらはぎの痛みの原因は?歩くと痛い・だるい時に疑う病気と対処法を整形外科医が解説

ふくらはぎの痛みの原因は?歩くと痛い・だるい時に疑う病気と対処法を整形外科医が解説

最近、少し歩くだけでふくらはぎがパンパンに張って痛くなる、あるいは夜中に足がつって激痛で目が覚めてしまう、といったお悩みはありませんか。

クリニックの診察室でも、50代から80代の患者さんからこのようなご相談をよく受けます。多くの方は、最近歩いていないから筋肉痛になったのかな、とか、年齢のせいでお皿の上の筋肉が落ちたからかしら、とご自身で理由をつけて様子を見ておられます。

しかし、シップを貼ったりマッサージをしたりしても、なかなかすっきり改善しない。それどころか、だんだん歩ける距離が短くなってきたように感じる。そんな不安を抱えて来院されるのです。

ふくらはぎは第二の心臓とも呼ばれるほど、体にとって重要な部分です。ここに現れる痛みやだるさには、実は筋肉の疲れだけではない、整形外科的な疾患(骨や関節、神経の病気)が隠れていることが少なくありません。

今回は、整形外科専門医の視点から、ふくらはぎの痛みの裏にある代表的な原因と、知っておきたい対処法について、分かりやすく丁寧にお伝えします。ご自身の症状と照らし合わせながら、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

どんなときに痛みますか?あなたの症状をチェック

ふくらはぎの痛みと一口に言っても、その現れ方は人によってさまざまです。まずは、ご自身がどのような場面で困っているか、振り返ってみましょう。

例えば、歩き始めはなんともないのに、5分、10分と歩いているうちにふくらはぎが重だるくなり、締め付けられるように痛くなってくる。でも、ベンチに座って少し休むと、不思議と痛みが引いてまた歩けるようになる。こうした症状にお心当たりはないでしょうか。

あるいは、朝起きてベッドから立ち上がり、一歩目を踏み出した瞬間にふくらはぎからかかとにかけてピキッと痛みが走る、という方もおられます。また、じっと座っているときは平気なのに、階段の上り下りや坂道を歩くときだけ、ふくらはぎの筋肉が引きちぎれるように痛む、というケースもあります。

これらの症状は、単なる筋肉の衰えではなく、体の中の特定の場所が悲鳴を上げているサインである可能性が高いのです。

ふくらはぎの痛みの裏に隠された整形外科的疾患

では、具体的にどのような病気が考えられるのでしょうか。代表的な3つの原因を解説します。

1. 腰の神経の通り道が狭くなる「脊柱管狭窄症」

歩くとふくらはぎが痛くなり、休むと楽になるという症状の場合、最も疑われるのが脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)です。これは、加齢などが原因で背骨の中にある神経の通り道(脊柱管)が狭くなり、神経が圧迫されてしまう病気です。

腰の病気なのに、なぜふくらはぎが痛むのかと不思議に思うかもしれませんね。実は、腰から出た神経は、お尻を通り、太ももの裏を抜けて、ふくらはぎや足の先までつながっています。

例えるなら、腰は電線のブレーカーで、ふくらはぎは末端にある電球のようなものです。ブレーカーの部分で電気の流れが滞ると、電球であるふくらはぎにチカチカとした痛みやしびれ、だるさという形で症状が現れるのです。

歩くことで腰の骨の変形が神経を刺激し、ふくらはぎへの電気信号が乱れて痛みが強くなります。前かがみになって休むと、神経の通り道が少し広がるため、痛みが一時的に和らぐのが大きな特徴です。

2. 膝の負担がふくらはぎに集中する「変形性膝関節症」

次に多いのが、膝の軟骨がすり減ることで痛みが出る変形性膝関節症(へんけいしひざかんせつしょう)に伴うふくらはぎの痛みです。

膝が痛いのだからふくらはぎは関係ないと思われがちですが、人間の体はうまくバランスを取り合っています。膝の関節がスムーズに動かなくなると、私たちは無意識のうちに膝をかばうような歩き方を組織します。

特に、膝が完全に伸びきらない状態で歩いていると、歩行の衝撃を吸収する役割を、膝の代わりにふくらはぎの筋肉がすべて引き受けることになります。その結果、ふくらはぎの筋肉(腓腹筋やヒラメ筋)が常に過度の緊張状態となり、慢性的なコリや痛み、だるさを引き起こすのです。

ここで少しお伝えしておきたいのが、膝の痛みの治療としてよく行われる関節注射(ヒアルロン酸注射)についてです。

膝が痛むからと、関節にヒアルロン酸の注射を毎週のように繰り返し受けている方もおられるかもしれません。しかし、ヒアルロン酸はあくまで関節の中を一時的に滑りやすくする潤滑油のようなものに過ぎません。すり減った軟骨が元に戻るわけではありませんし、ふくらはぎにかかってしまっている過剰な負担を根本から取り除くことにはならないのです。

何度も注射を打っているのにふくらはぎの張りが取れない、歩きやすさが変わらないという場合は、膝のクッション機能だけでなく、足全体のバランスや歩き方そのものを見直す必要があります。

3. 足の裏やアキレス腱のトラブル

ふくらはぎの筋肉は、下の方にいくとアキレス腱になり、かかとの骨につながっています。そのため、足の裏のクッションである足底腱膜(そくていけんまく)が硬くなったり、アキレス腱に炎症が起きたりすると、その引っ張る力がふくらはぎにまで伝わり、痛みを生じさせます。

特に、朝一番の歩き始めにふくらはぎやかかとが痛む場合は、これらの足元のトラブルが原因となっていることが多く見られます。

自宅でできる対策と痛みを防ぐ生活習慣

病院での適切な診断を受けることが大前提ですが、日常生活の中でふくらはぎの負担を減らし、痛みを予防・緩和するためにできる保存療法(体を傷つけない治療法)もあります。今日から実践できる方法をいくつかご紹介しましょう。

ふくらはぎと太もものストレッチ

ふくらはぎの筋肉の柔軟性を取り戻すことは、どの原因であっても非常に効果的です。痛みの出ない範囲でゆっくりと伸ばしていきましょう。

壁の前に立ち、両手を壁につけます。痛む方の足を後ろに大きく引き、前にある足の膝をゆっくり曲げていきます。後ろの足のかかとは床につけたまま、ふくらはぎが心地よく伸びているのを感じてください。呼吸を止めずに20秒ほど維持します。

また、太ももの裏(ハムストリングス)を伸ばすことも重要です。太ももの裏が硬いと、歩くときに膝が伸びにくくなり、結果としてふくらはぎに負担がかかります。椅子に浅く腰掛け、片方の足を前に伸ばしてつま先を上に向けます。背筋を伸ばしたまま、上体をゆっくり前に倒していきましょう。

靴選びとインソールの活用

歩くときの衝撃を和らげるために、靴選びはとても大切です。底が薄くて硬い靴や、かかとが高すぎる靴はふくらはぎの筋肉を緊張させます。

適度なクッション性があり、足の指がしっかり動かせる靴を選びましょう。また、足のアーチを支える市販のインソール(中敷き)を入れるだけでも、膝やふくらはぎへの負担が劇的に軽減することがあります。

冷えを防いで血流を良くする

ふくらはぎの筋肉が硬くなると、血管が圧迫されて血行が悪くなり、痛みが強くなったり足がつりやすくなったりします。

夏場でもエアコンの風が直接当たらないようにレッグウォーマーを着用したり、夜はシャワーだけで済ませず、ぬるめのお湯にじっくり浸かって湯船でふくらはぎを優しくマッサージしたりすることをおすすめします。温めることで筋肉がほぐれ、翌朝の痛みの軽減につながります。

よくある質問・誤解への回答

ここで、患者さんからよくいただく質問や、インターネットでよく検索されている疑問についてお答えします。

Q1. ふくらはぎが痛いときは、無理にでも動かしてほぐしたほうがいいですか?

原因によって対処が変わります。

筋肉の軽い疲労であれば、軽いウォーキングやストレッチで動かした方が血流が良くなり、回復が早まることがあります。しかし、歩いているうちに痛みが強くなる場合(脊柱管狭窄症など)は、無理に歩き続けると神経や筋肉を痛める原因になります。

痛みが痛烈なときや、歩くと悪化するときは無理をせず、まずは安静にして、痛みの出ない範囲でのストレッチにとどめておきましょう。痛みをこらえて歩くのは逆効果です。

Q2. シップを貼っていれば自然に治りますか?

シップは一時的に痛みを和らげる効果はありますが、根本的な原因を治すものではありません。

シップに含まれる成分は、炎症や痛みを抑えるお薬です。そのため、腰の神経の圧迫(脊柱管狭窄症)や、膝の変形による筋肉への過負荷といった根本的な問題がある場合、シップを貼っている間は楽になっても、はがせばまた痛みが戻ってしまいます。

2週間以上シップを貼り続けても症状が変わらない、あるいは悪化している場合は、表面的な対処ではなく、整形外科で原因を詳しく調べてもらいましょう。

Q3. 足がつる(こむら返り)のは、水分不足だけが原因ですか?

水分不足やミネラル不足も大きな原因の一つですが、それだけではありません。

確かに、夜間に足がつるのは、寝ている間に汗をかいて体内の水分や電解質(ナトリウムやカリウムなど)が失われることが引き金になります。しかし、それ以上に「筋肉の疲労」や「神経の刺激」がベースにあることが多いのです。

先ほど説明した脊柱管狭窄症や変形性膝関節症があると、日中にふくらはぎの筋肉が異常に疲労しています。その疲れた筋肉が、夜間の冷えや寝返りなどの刺激によって誤作動を起こし、激しく収縮してしまうのが、こむら返りのメカニズムです。水分を取っても頻繁に足がつるという方は、骨や関節のチェックが必要です。

再生医療という新しい選択肢

近年では、従来の治療に加えて「再生医療」という新しい選択肢も登場しています。特に、幹細胞治療PRP(多血小板血漿)治療といった方法は、体が本来持つ自然治癒力を引き出し、関節や組織の修復を促す治療法として注目されています。

例えば、脂肪から採取した幹細胞を点滴で投与することで、膝や股関節だけでなく、腰痛などの慢性疼痛に対しても炎症を抑えたり、組織の修復を促したりする効果が期待されています。

ただし、再生医療はすべての症例に効果があるわけではないため、適応の有無を医師がしっかり診断したうえで治療を検討することが大切です

まとめ:年齢のせいにせず、軽やかな足取りを取り戻しましょう

ふくらはぎの痛みやだるさがあると、どうしても外出がおっくうになり、家に閉じこもりがちになってしまいますよね。お友達からの旅行のお誘いを断ってしまったり、お買い物に行くのが苦痛になったりしている方もいらっしゃるかもしれません。

こうした症状を、もう歳だから仕方がない、と諦めてしまうのは本当にもったいないことです。

ふくらはぎの痛みの原因が、腰の神経にあるのか、それとも膝の関節にあるのかを専門医に見極めてもらい、正しいリハビリや生活習慣の改善、適切な治療を行うことで、再び長く歩けるようになる方はたくさんいらっしゃいます。

もし、最近歩くのがつらいな、ふくらはぎがいつも張っているなと感じたら、ぜひお近くの整形外科専門医にご相談ください。あなたの足の悩みを解決し、これからの毎日を笑顔で元気に歩んでいけるよう、私たちは全力でサポートいたします。小さなサインを見逃さず、一歩を踏み出してみませんか。

札幌ひざのセルクリニックでは、患者様の症状に合わせた適切な診断と治療計画のご提案をしております。ひざだけでなく、肩、股関節等の関節、また長引く腰痛などの慢性疼痛の治療も行っております。西18丁目駅徒歩2分、札幌医大目の前にありますので、お気軽に御相談下さい。

院長 川上公誠

プロフィール


監修 川上 公誠(整形外科専門医)
札幌ひざのセルクリニック院長

岐阜大学医学部卒業。母が人工関節手術で痛みから解放された経験をきっかけに整形外科医を志し、これまでに人工関節置換術を含む手術を5,000件以上手がけてきました。手術が難しい高齢者や合併症のある方にも寄り添える治療を模索する中で再生医療と出会い、その効果に確信を得て、2024年に「札幌ひざのセルクリニック」を開院。注射のみで改善が期待できるこの先進的な治療を、北海道中に届けたいという想いで、関節に特化した再生医療を提供しています。

この記事を書いたのは

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