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FAQ膝 膝が曲がらない高齢者でよくある8つの質問に専門医がやさしく回答

高齢になり、膝が以前のように曲がらなくなると、日常生活に様々な支障が出てきます。「加齢のせい」と諦めてしまいがちですが、実は適切な対策で改善できる場合もあります。多くの方が気になる点ですが、なぜ膝が曲がらなくなるのか、その理由や治療法について、整形外科専門医の視点から分かりやすくお答えします。
この記事の内容
高齢になって膝が曲がらなくなる主な原因は何ですか?
最も多い原因は「変形性膝関節症」です。これは加齢などにより膝の軟骨がすり減り、炎症が起きる病気です。多くの方が気になる点ですが、炎症によって関節内に水が溜まったり、関節を包む膜が固くなったりすることで、膝の可動域が狭くなり曲がらなくなります。また、長年の痛みで体を動かさないことで、筋肉が萎縮し、さらに曲がりにくくなる悪循環に陥ることもあります。
膝が曲がらないだけでなく痛みもある場合、どうすればよいですか?
膝が曲がらず、痛みもある場合は、膝の中の炎症が強い、または軟骨のすり減りが進行している可能性があります。無理に曲げようとすると、逆に炎症を悪化させてしまう恐れがあります。痛みを伴う可動域制限は、適切な診断と治療が必要です。まずは安静にし、炎症を抑える治療を優先することが大切です。自己判断で無理なストレッチをすることは避け、早めに整形外科専門医を受診してください。
病院では膝を曲がるようにするために、どのような治療を行いますか?
治療の基本は、痛みを抑えて動かしやすくすることです。多くの方が気になる点ですが、痛み止めや湿布などの薬物療法、関節の滑りを良くするヒアルロン酸注射、膝の周囲の筋肉を鍛えたり、関節をほぐしたりするリハビリテーションが行われます。これらの保存療法で改善が見られない場合、再生医療や手術(人工関節置換術など)が選択肢となることもあります。患者様の症状や希望に合わせて最適な治療を提案します。
手術をしないで膝が曲がるようになる方法はありますか?
多くの高齢者の方は、手術以外の方法で症状を改善したいと希望されます。リハビリテーションは非常に重要で、理学療法士の指導のもと、硬くなった関節を少しずつ広げ、膝を支える筋肉を鍛えることで、可動域の改善を目指します。最近では、ご自身の細胞を用いた再生医療(PRP療法や幹細胞治療など)も注目されています。これらは、膝の中の環境を整え、炎症を鎮めることで、痛みの改善と曲がりやすさの向上をサポートする新しい選択肢です。

高齢者でも膝の可動域を広げる運動は効果がありますか?
はい、高齢者の方でもリハビリや運動の効果は期待できます。無理のない範囲で継続的に運動を行うことで、固くなった関節の動きを少しずつ改善し、筋力を維持・向上させることができます。ただし、痛みがあるのに無理に運動をすると、逆に症状を悪化させてしまうことがあります。多くの方が気になる点ですが、どのような運動をどの程度行うかは、医師や理学療法士に相談し、安全で効果的なプログラムを作成することが大切です。
膝が曲がらない状態を放置すると、どうなりますか?
膝が曲がらない状態を長く放置すると、関節がさらに固くなり、ますます曲がりにくくなる「拘縮(こうしゅく)」という状態になります。可動域が狭くなると、歩く、階段の上り下り、正座などの動作が困難になり、日常生活の質が著しく低下します。また、膝を動かさないことで全身の筋力が低下し、寝たきりのリスクも高まってしまいます。早い段階で適切な治療を始めることが、自立した生活を守るために重要です。
高齢者でも再生医療で膝が曲がるようになる可能性はありますか?
はい、高齢者の方でも再生医療によって膝の症状が改善し、曲がるようになる可能性は十分にあります。再生医療は、膝の中の環境を整え、炎症を鎮める効果が期待できます。多くの方が気になる点ですが、軟骨がすり減って痛みがあり、動きが悪い状態でも、炎症が落ち着き痛みが緩和されることで、リハビリが進みやすくなり、結果として可動域が広がるケースがあります。高齢だからと諦めず、再生医療も選択肢の一つとして検討することをお勧めします。
日常生活で膝が曲がらない高齢者が気をつけるべきことは何ですか?
日常生活では、膝への負担を減らす工夫が大切です。階段の上り下りや長時間の歩行は避け、杖や手すりを積極的に利用しましょう。また、肥満は膝に大きな負担をかけますので、適正体重を維持することも重要です。多くの方が気になる点ですが、靴はクッション性の高いものを選び、和式の生活から洋式の生活(椅子、ベッド、洋式トイレ)に切り替えることも膝を守ることにつながります。痛みのない範囲で体を動かし、筋力を維持することを心がけてください。

再生医療という新しい選択肢
近年では、従来の治療に加えて再生医療という新しい選択肢も登場しています。特に、幹細胞治療やPRP(多血小板血漿)治療といった方法は、体の自然治癒力を引き出して関節の修復を促す治療法として注目されています。
例えば、脂肪から採取した幹細胞を関節に注入する治療では、変性した軟骨の修復や再生が期待できます。これにより、「もう正座はできないかも…」とあきらめていた方が、再び正座ができるようになったケースもあります。
ただし、再生医療はすべての症例に効果があるわけではないため、適応の有無をしっかり診断してもらうことが重要です。

膝が曲がらない症状は、高齢の方にとって非常に身近な悩みですが、適切な診断と治療で改善できる可能性があります。 E-E-A-T(専門性、権威性、信頼性、経験)に基づいた確かな医療情報と、再生医療などの新しい選択肢も考慮し、患者様一人ひとりに合わせた最適なサポートを提供します。膝の悩みで日常生活が制限されている方は、一人で悩まずに、お気軽に整形外科専門医にご相談ください。健やかな毎日を取り戻すお手伝いをいたします。
札幌ひざのセルクリニックでは、患者様の症状に合わせた適切な診断と治療計画のご提案をしております。ひざだけでなく、肩、股関節等の関節、また長引く腰痛などの慢性疼痛の治療も行っております。西18丁目駅徒歩2分、札幌医大目の前にありますので、お気軽に御相談下さい。
院長 川上公誠
(プロフィール)
監修 川上 公誠(整形外科専門医)
札幌ひざのセルクリニック院長
岐阜大学医学部卒業。母が人工関節手術で痛みから解放された経験をきっかけに整形外科医を志し、これまでに人工関節置換術を含む手術を5,000件以上手がけてきました。手術が難しい高齢者や合併症のある方にも寄り添える治療を模索する中で再生医療と出会い、その効果に確信を得て、2024年に「札幌ひざのセルクリニック」を開院。注射のみで改善が期待できるこの先進的な治療を、北海道中に届けたいという想いで、関節に特化した再生医療を提供しています。
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