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FAQ膝 膝の冷えと痛みでよくある8つの質問に専門医がやさしく回答

寒い季節やエアコンの風にあたった際、膝が冷えてじんわりと痛むのは本当につらいものです。「ただの冷え性だから」と我慢してしまう方も多いですが、膝の冷えと痛みには医学的な理由があり、適切なケアで和らげることができます。
ここでは、当院の診察室で患者様からよくいただく「膝の冷えと痛み」に関する質問を8つ厳選しました。整形外科専門医の視点から、今日から取り組める対策をやさしく解説します。
この記事の内容
なぜ膝が冷えると痛みが増すのですか?
多くの方が気になる点ですが、これには血行が大きく関係しています。膝が冷えると血管が収縮して血流が悪くなり、筋肉や関節周りの組織が硬くなります。すると、痛みを引き起こす物質が滞りやすくなり、神経を刺激して痛みを感じやすくなるのです。また、寒さで体がこわばり、膝への負担が増えることも原因の一つです。膝を温めて血流を促すことは、痛みを和らげるための基本となります。
冷えによる膝の痛みは、温めるのと冷やすのどちらが良いですか?
慢性的な「冷えによる痛み」であれば、基本的には「温める」のが正解です。温めることで血管が広がり、血流が改善して筋肉の緊張が解けるためです。ただし、膝が赤く腫れて熱を持っている場合や、急にひねって痛めた直後は、炎症を抑えるために「冷やす」必要があります。ご自身の膝を触ってみて、熱感がないようであれば、ゆっくりお風呂で温まるなどして血行を良くしてあげましょう。
自宅で効率よく膝を温める方法はありますか?
最も手軽で効果的なのは入浴です。38〜40度程度のぬるめのお湯にゆっくり浸かることで、芯から膝を温めることができます。日中は膝サポーターやレッグウォーマーを活用して、熱を逃がさない工夫をしましょう。また、カイロを使用する場合は、膝のお皿の真上ではなく、太ももの筋肉(大腿四頭筋)のあたりを温めると、膝に流れる血液が温まりやすく、効率的と言われています。
膝の冷えと変形性膝関節症は関係がありますか?
非常に深い関係があります。変形性膝関節症の方は、軟骨のすり減りにより関節内に慢性的な炎症が起きやすくなっています。ここに冷えが加わると、関節を守る筋肉が硬くなり、さらに関節への負担が増して痛みが悪化するという悪循環に陥ります。多くの方が「冬になると膝が痛む」とおっしゃるのはこのためです。冷え対策を行うことは、関節症の進行を緩やかにするためにも非常に重要です。

夜、膝が冷えて痛くて眠れない時の対策を教えてください?
就寝前に膝周りを軽くマッサージしたり、布団の中で膝の下に柔らかいクッションを置いて少し高く保ったりすると、血流がスムーズになり痛みが和らぐことがあります。また、シルクやウール素材の、締め付けの少ない就寝用サポーターを着用するのも効果的です。電気毛布などを長時間使用すると乾燥や脱水の原因になることもあるため、まずは衣類や寝具で「自分の体温を逃がさない」工夫を試してみてください。
冷えを解消するために、食べておいたほうが良いものはありますか?
体の中から温めることも大切です。生姜や根菜類など、体を温める効果がある食材を積極的に取り入れましょう。また、筋肉を作るタンパク質も欠かせません。筋肉量が増えると、体の中で作られる熱量(代謝)が増え、冷えにくい体質になります。バランスの良い食事を心がけることが、結果として膝の冷えと痛みを予防する土台となります。
冷えによる痛みがあっても、運動はしたほうが良いですか?
はい、痛みの出ない範囲で動かすことをお勧めします。じっとしていると筋肉が固まり、さらに血流が悪くなって冷えを助長します。座ったまま膝を伸ばす簡単な運動や、室内での足踏みだけでも血行を促進する効果があります。動かすことで筋肉がポンプのように働き、温かい血液を膝へ送り届けてくれます。ただし、激しい運動は避け、まずはストレッチなどで膝を「ほぐす」ことから始めてみましょう。
温めても膝の痛みが改善しない場合はどうすれば良いですか?
十分に対策をしても痛みが続く場合は、関節の中で半月板の損傷や重度の炎症など、冷え以外の原因が進行している可能性があります。多くの方が「ただの冷え」と自己判断してしまいがちですが、痛みが引かないのは体からの重要なサインです。そのような時は、一度専門医を受診してレントゲンやMRIで詳しくチェックすることをお勧めします。早期に原因を特定することが、将来の健やかな歩行を守ることにつながります。

再生医療という新しい選択肢
近年では、従来の治療に加えて再生医療という新しい選択肢も登場しています。特に、幹細胞治療やPRP(多血小板血漿)治療といった方法は、体の自然治癒力を引き出して関節の修復を促す治療法として注目されています。
例えば、脂肪から採取した幹細胞を関節に注入する治療では、変性した軟骨の修復や再生が期待できます。これにより、「もう正座はできないかも…」とあきらめていた方が、再び正座ができるようになったケースもあります。
ただし、再生医療はすべての症例に効果があるわけではないため、適応の有無をしっかり診断してもらうことが重要です。

膝の冷えと痛みは、日常のちょっとしたケアで改善できることが多い悩みです。しかし、その陰に思わぬ関節のトラブルが隠れていることもあります。
「いつもの冷えだから」と一人で抱え込まず、少しでも不安を感じたり、痛みが長引いたりする場合は、お気軽に当院へご相談ください。専門医として、あなたが再び軽やかな足取りを取り戻せるよう、最適なサポートをさせていただきます。
札幌ひざのセルクリニックでは、患者様の症状に合わせた適切な診断と治療計画のご提案をしております。ひざだけでなく、肩、股関節等の関節、また長引く腰痛などの慢性疼痛の治療も行っております。西18丁目駅徒歩2分、札幌医大目の前にありますので、お気軽に御相談下さい。
院長 川上公誠
(プロフィール)
監修 川上 公誠(整形外科専門医)
札幌ひざのセルクリニック院長
岐阜大学医学部卒業。母が人工関節手術で痛みから解放された経験をきっかけに整形外科医を志し、これまでに人工関節置換術を含む手術を5,000件以上手がけてきました。手術が難しい高齢者や合併症のある方にも寄り添える治療を模索する中で再生医療と出会い、その効果に確信を得て、2024年に「札幌ひざのセルクリニック」を開院。注射のみで改善が期待できるこの先進的な治療を、北海道中に届けたいという想いで、関節に特化した再生医療を提供しています。
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