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膝の痛みが激変!日常生活でやってはいけないNG習慣3つを整形外科専門医が解説

膝の痛みが激変!日常生活でやってはいけないNG習慣3つを整形外科専門医が解説

「階段を降りるときに膝がズキッとする」「立ち上がる最初の一歩がつらい」「正座ができなくなってきた」

このような膝の痛みに悩んでいませんか。診療の現場でも、50代以降の方から「年齢のせいだから仕方ないのでしょうか」「できれば手術は避けたいです」「何をすると悪化するのか知りたいです」といったご相談をよく受けます。

膝の痛みは、年齢だけで決まるものではありません。もちろん加齢によって関節や筋肉に変化は起こりますが、日常生活の中で何気なく続けている習慣が、膝への負担を増やしていることも少なくありません。

反対に、膝に負担をかけやすい動作を見直し、適切なストレッチや筋トレ、生活習慣の改善を行うことで、痛みの悪循環を防ぎやすくなります。

この記事では、「膝の痛みが激変!日常生活でやってはいけないNG習慣3つ」というテーマで、膝の痛みの特徴、悪化しやすい原因、自宅でできる対策、整形外科で行われる治療、受診の目安について、わかりやすく解説します。

膝の痛みでよくある症状と困りごと

歩く、階段、立ち上がりで痛みが出やすい

膝の痛みで多いのは、じっとしているときよりも、動き始めや体重がかかる場面で痛むという症状です。

たとえば、椅子から立ち上がるとき、階段を降りるとき、買い物で長く歩いたあと、しゃがんだ姿勢から立つときなどに痛みが出やすくなります。

特に階段を降りる動作では、膝に大きな負担がかかります。変形性関節症や筋力低下がある方では、平地は歩けても階段だけつらいということもよくあります。

「朝の動き始めだけ痛い」
「正座ができなくなった」
「立ち上がるときに膝に手をついてしまう」
「歩き始めは痛いけれど、少し動くと楽になる」

このような症状は、膝の関節、筋肉、腱、半月板などに負担がかかっているサインかもしれません。

放置すると生活範囲が狭くなることがある

膝の痛みを放置していると、痛みそのものだけでなく、生活の範囲が少しずつ狭くなることがあります。

痛いから歩かない。歩かないから太ももの筋力が落ちる。筋力が落ちると膝を支える力が弱くなり、さらに痛みが出やすくなる。このような悪循環に入ると、買い物、旅行、趣味、友人との外出にも不安が出てきます。

実際に患者さんからも、「前は駅まで歩けたのに、最近は車ばかりになった」「旅行に誘われても、歩けるか不安で断ってしまう」といった声を聞くことがあります。

膝の痛みは、我慢強い方ほど受診が遅れがちです。しかし、早い段階で原因を確認し、生活習慣や運動方法を見直すことで、手術回避や痛みの悪化予防につながる場合があります。

膝の痛みが悪化するNG習慣3つ

NG習慣1 痛いのに無理して歩きすぎる

健康のために歩くことは大切です。ただし、膝の痛みが強い時期に「歩けば治る」と思って無理に歩きすぎるのは注意が必要です。

特に、歩いている最中に痛みが強くなる、歩いた翌日に膝が腫れる、階段で痛みが増えるという場合は、膝の中で炎症が起きている可能性があります。この状態で長距離の散歩、坂道、階段の上り下りを頑張りすぎると、関節への負担が増え、痛みが長引くことがあります。

大切なのは、完全に休むことではなく、痛みの程度に合わせて運動量を調整することです。

痛みが強い日は歩く距離を短くする。坂道や階段を避ける。買い物ではカートを使う。長時間歩く予定がある日は、途中で休憩を入れる。このような小さな工夫だけでも、膝への負担は変わります。

「毎日1万歩を目標にしています」という方もいますが、膝が痛い時期には歩数だけにこだわらない方がよい場合があります。歩数よりも、痛みが翌日に残らない範囲で続けることが大切です。

NG習慣2 痛いからといってまったく動かさない

一方で、膝が痛いからといって、まったく動かさない生活を続けるのもよくありません。

膝を支える太ももの筋肉、特に太ももの前側の筋肉が落ちると、膝関節にかかる負担が増えます。すると、歩くときの安定感が低下し、膝の痛みや違和感が出やすくなります。

「安静にしていたら少し楽になったけれど、歩くとすぐ痛い」
「以前より足が細くなった気がする」
「立ち上がるときに力が入りにくい」

このような場合、痛みそのものだけでなく、筋力低下が関係していることがあります。

強い痛みや腫れがある時期は無理を避ける必要がありますが、状態に合わせた軽いストレッチや筋トレ、リハビリはとても大切です。

膝の痛み対策では、「動かしすぎ」も「動かさなさすぎ」も問題になります。痛みを見ながら、ちょうどよい運動量を探すことが重要です。

NG習慣3 膝に負担のかかる姿勢を続ける

日常生活の中には、膝に大きな負担をかける姿勢があります。代表的なのは、深いしゃがみ込み、長時間の正座、床からの立ち座り、低い椅子の使用、重い荷物を持っての階段昇降です。

日本の生活では、床に座る、布団から立ち上がる、和室で正座するなど、膝を深く曲げる動作が多くあります。これらは、変形性膝関節症や半月板の傷みがある方にとって負担になりやすい動作です。

「正座ができない」
「しゃがむと膝の内側が痛い」
「床から立ち上がるのがつらい」

このような方は、生活環境を少し変えるだけでも膝の負担を減らせます。

低い座椅子よりも椅子を使う。布団よりベッドにする。トイレは洋式を使う。床掃除は膝をつかずにモップを使う。重い荷物は小分けにする。こうした工夫は地味ですが、毎日の積み重ねとしては大きな意味があります。

膝の痛みの原因は年齢だけではない

関節や筋肉に起きている変化

膝の痛みの原因としてよく知られているのが、変形性膝関節症です。これは、膝の軟骨がすり減ったり、関節に炎症が起きたりして、痛み、腫れ、動かしにくさが出る状態です。

ただし、軟骨が少しすり減っているからといって、必ず強い痛みが出るわけではありません。レントゲンでは変形が強く見えても痛みが少ない方もいれば、変形は軽くても強い痛みを感じる方もいます。

膝の痛みには、関節の炎症、筋力低下、膝周りの硬さ、歩き方、体重、過去のけが、半月板の傷みなど、いくつもの要素が関係します。

そのため、「年齢相応ですね」と言われたとしても、何もできないわけではありません。膝を支える筋肉を整え、関節への負担を減らし、炎症を抑えることで、痛みの軽減や歩きやすさの改善を目指せる場合があります。

体重、靴、歩き方も膝への負担に関係する

膝は体重を支える関節です。体重が増えると、歩く、階段を降りる、立ち上がるといった動作のたびに膝への負担も増えます。

また、靴が合っていない場合も注意が必要です。底がすり減った靴、かかとが不安定な靴、柔らかすぎるスリッパなどは、歩くときのバランスを崩し、膝に余計な負担をかけることがあります。

歩き方も大切です。痛みをかばって外側に体重をかける、膝を伸ばしきらずに歩く、片足だけに負担をかけるといった癖が続くと、関節の痛みが長引くことがあります。

自分の歩き方は、自分ではなかなか気づきにくいものです。整形外科やリハビリで歩き方を確認してもらうと、膝だけでなく股関節や足首の問題が見つかることもあります。

注意したい症状と整形外科受診の目安

膝の痛みがあっても、すぐに大きな病気とは限りません。しかし、次のような症状がある場合は、早めに整形外科を受診しましょう。

痛みが2週間以上続く場合、階段や歩行に支障がある場合、膝が腫れている場合、熱感がある場合、急に強い痛みが出た場合、夜間も痛む場合は注意が必要です。

また、膝が引っかかる、急に力が抜ける、まっすぐ伸びない、転倒後から痛みが強いといった症状があるときは、半月板、靭帯、骨の問題が隠れていることもあります。

「そのうち治るだろう」と我慢しているうちに、歩く量が減り、筋力が落ちてしまうこともあります。年齢のせいと決めつけず、痛みの原因を確認することが、手術回避や生活改善につながる第一歩です。

自宅でできる膝の痛み対策と予防法

痛みがあるときは負担を減らして動く

膝の痛みがあるときは、まず膝に強い負担をかける動作を減らしましょう。大切なのは、我慢して頑張ることではなく、痛みを悪化させない範囲で動くことです。

階段では手すりを使い、痛い側の足に負担が集中しないようにします。長時間の立ち仕事や買い物では、途中で休憩を入れましょう。痛みが強い日は、散歩の距離を短くしてもかまいません。

膝が腫れて熱っぽいときは、無理な運動や長風呂で温めすぎることを避け、安静と冷却を優先する場合があります。一方で、慢性的なこわばりが中心の方では、軽く温めてから動くと楽になることもあります。

症状によって対応は変わります。判断に迷う場合は、自己流で無理を続けず、整形外科で相談してください。

無理なくできるストレッチと筋トレ

膝の痛み対策では、太ももやお尻の筋肉を落とさないことが重要です。ただし、痛みを我慢してスクワットを繰り返す必要はありません。

まずは、椅子に座ったまま行う簡単な運動から始めるとよいでしょう。椅子に浅く座り、片方の膝をゆっくり伸ばして5秒保ち、ゆっくり下ろします。太ももの前側に力が入る感覚があれば十分です。

最初は左右5回ずつでもかまいません。痛みが増えない範囲で、少しずつ回数を増やしていきます。

ストレッチでは、太ももの裏、ふくらはぎ、股関節周りをやさしく伸ばします。反動をつけず、呼吸を止めずに行うことが大切です。翌日に痛みが強くなる場合は、やりすぎの可能性があります。

運動は「たくさんやること」よりも「続けられること」が大切です。毎日少しずつ、膝と相談しながら続けましょう。

体重、靴、生活環境を見直す

膝の痛みを予防するには、生活習慣の見直しも欠かせません。

体重が気になる方は、急激な減量ではなく、間食や夜食を少し減らす、甘い飲み物を控える、たんぱく質を意識して筋肉を落とさないようにするなど、続けやすい方法から始めましょう。

靴は、かかとが安定し、足に合ったものを選ぶことが大切です。サンダルやスリッパで長距離を歩くのは避けた方が無難です。靴底の片側だけが大きくすり減っている場合は、歩き方や足の使い方に癖があるかもしれません。

また、家の中の環境も大切です。床に座る生活から椅子中心の生活に変えるだけでも、膝を深く曲げる回数を減らせます。布団からベッドに変える、玄関に椅子を置く、手すりを使うなどの工夫も、膝の痛み対策になります。

整形外科で行われる治療法とよくある質問

保存療法とは何か

膝の痛みがあるからといって、すぐに手術が必要になるわけではありません。多くの場合、まず行われるのは保存療法です。保存療法とは、手術以外の方法で痛みの軽減や機能改善を目指す治療のことです。

具体的には、薬、湿布、装具、足底板、リハビリ、生活指導、体重管理、関節注射などがあります。痛みの原因や膝の状態によって、必要な治療は変わります。

大切なのは、「注射だけ」「湿布だけ」に頼りすぎないことです。膝にかかる負担を減らし、筋力や動き方を整えることが、長い目で見た膝の痛み対策になります。

薬、湿布、装具、リハビリの役割

痛み止めや湿布は、炎症や痛みが強い時期に役立つことがあります。ただし、痛みが軽くなったからといって、原因がすべて解決したわけではありません。

痛みが和らいだ時期に、筋力や柔軟性を整えることが重要です。リハビリでは、膝だけでなく、股関節、足首、体幹の動きも確認します。膝の痛みなのに、実は股関節や足首の硬さが関係していることも珍しくありません。

装具やサポーターは、膝の不安定感を減らしたり、歩行時の負担を軽くしたりする目的で使われます。ただし、常に頼りすぎると筋力低下につながることもあるため、使い方は医師や理学療法士に相談すると安心です。

ヒアルロン酸注射の限界と注意点

ヒアルロン酸注射は、膝の関節注射としてよく行われる治療です。一時的に痛みが軽くなったり、動かしやすくなったりする方もいます。

一方で、ヒアルロン酸注射を何度も続ければ、すり減った軟骨や関節そのものが元通りになるわけではありません。痛みを抑える助けにはなっても、根本的な改善には限界があります。

「注射を続けているのに、だんだん効かなくなってきた」
「毎回少し楽になるけれど、すぐ痛みが戻る」

このような場合は、注射だけに頼るのではなく、筋力、歩き方、体重、生活習慣、リハビリの内容を見直すことが大切です。

Q1. 痛みがあるときは動かさない方がいいですか?

A.
痛みが強い時期は無理を避ける必要がありますが、まったく動かさない状態が続くと筋力が落ち、かえって痛みが長引くことがあります。状態に合わせた軽い運動やストレッチが大切です。

Q2. 年齢のせいなら治療しても意味がありませんか?

A.
年齢による変化はありますが、痛みの原因は筋力低下、体重、歩き方、炎症、関節への負担などさまざまです。原因に合わせて対策すれば、痛みの軽減や歩きやすさの改善を目指せる場合があります。

Q3. どのタイミングで整形外科を受診すればよいですか?

A.
痛みが2週間以上続く、階段や歩行に支障がある、腫れや熱感がある、急に強い痛みが出た、夜間も痛む場合は、早めに整形外科で相談しましょう。

再生医療という新しい選択肢

近年では、従来の治療に加えて「再生医療」という新しい選択肢も登場しています。特に、幹細胞治療PRP(多血小板血漿)治療といった方法は、体が本来持つ自然治癒力を引き出し、関節や組織の修復を促す治療法として注目されています。

例えば、脂肪から採取した幹細胞を点滴で投与することで、膝や股関節だけでなく、腰痛などの慢性疼痛に対しても炎症を抑えたり、組織の修復を促したりする効果が期待されています。

ただし、再生医療はすべての症例に効果があるわけではないため、適応の有無を医師がしっかり診断したうえで治療を検討することが大切です

まとめ

膝の痛みは、年齢だけでなく、筋力低下、関節の炎症、体重、歩き方、靴、日常生活の姿勢など、さまざまな要因が重なって起こります。

特に注意したいNG習慣は、痛いのに無理して歩きすぎること、痛いからといってまったく動かさないこと、膝に負担のかかる姿勢を続けることです。この3つを見直すだけでも、膝への負担を減らし、痛みの悪循環を防ぎやすくなります。

自宅では、痛みの程度に合わせて活動量を調整し、無理のないストレッチや筋トレを続けることが大切です。体重、靴、歩き方、椅子や寝具などの生活環境も、膝の痛み対策として見直す価値があります。

一方で、痛みが長引く、腫れがある、歩行や階段に支障がある、急に強い痛みが出たという場合は、早めに整形外科を受診しましょう。

「年齢のせいだから仕方ない」と諦める前に、まずは膝の状態を知ることが大切です。原因に合わせて対策を行うことで、歩きやすさや生活のしやすさを取り戻せる可能性があります。無理をしすぎず、できることから一つずつ始めていきましょう。

札幌ひざのセルクリニックでは、患者様の症状に合わせた適切な診断と治療計画のご提案をしております。ひざだけでなく、肩、股関節等の関節、また長引く腰痛などの慢性疼痛の治療も行っております。西18丁目駅徒歩2分、札幌医大目の前にありますので、お気軽に御相談下さい。

院長 川上公誠

プロフィール


監修 川上 公誠(整形外科専門医)
札幌ひざのセルクリニック院長

岐阜大学医学部卒業。母が人工関節手術で痛みから解放された経験をきっかけに整形外科医を志し、これまでに人工関節置換術を含む手術を5,000件以上手がけてきました。手術が難しい高齢者や合併症のある方にも寄り添える治療を模索する中で再生医療と出会い、その効果に確信を得て、2024年に「札幌ひざのセルクリニック」を開院。注射のみで改善が期待できるこの先進的な治療を、北海道中に届けたいという想いで、関節に特化した再生医療を提供しています。

この記事を書いたのは

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