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FAQ腰 腰のこりと痛みでよくある8つの質問に専門医がやさしく回答

腰の重だるいこりや、立ち上がる瞬間に走る痛みは、日常生活の質を大きく下げてしまうものです。「年だから仕方ない」「マッサージでごまかしている」という方も多いですが、腰の状態を正しく理解し適切に対処することで、痛みは大幅に軽減できます。
ここでは、腰のこりと痛みについて患者様からよくいただく質問を8つ厳選しました。整形外科専門医の視点から、慢性的な悩みを解消するためのポイントをやさしく解説します。
この記事の内容
慢性的な腰のこりと痛みの主な原因は何ですか?
多くの方が気になる点ですが、主な原因は筋肉の緊張と血行不良です。長時間同じ姿勢でいたり、運動不足が続いたりすると、腰周りの筋肉が硬くなり、痛みを引き起こす物質が溜まりやすくなります。また、背骨のクッションである椎間板の変性や、関節の小さな炎症が重なっていることもあります。単なる「こり」と思わず、体が発している休息やケアのサインとして捉えることが大切です。
腰が痛む時は温めるのと冷やすの、どちらが効果的ですか?
基本的には、慢性的なこりや痛みであれば「温める」のが正解です。温めることで血管が広がり、血流が改善して筋肉のこわばりが解けます。お風呂でゆっくり温まるのが最も効果的です。ただし、重いものを持った直後の急激な痛み(ぎっくり腰)で、熱感がある場合は、最初の1〜2日は冷やして炎症を抑えることが優先されます。ご自身の状態に合わせて、心地よいと感じる方を選びましょう。
自分でマッサージをして腰のこりをほぐしても大丈夫ですか?
手のひらでやさしくさする程度のマッサージは血行を良くするため安心です。しかし、指先で強く押しすぎたり、硬いボールを無理に当てたりするのは控えましょう。過度な刺激は筋肉の繊維を傷め、逆に炎症を強めて「もみ返し」や痛みの悪化を招くことがあります。多くの方が「強く押すほど効く」と思われがちですが、心地よいと感じる程度の強さにとどめるのが、筋肉を柔らかくする近道です。
腰が痛い時は安静にしているべきでしょうか?
以前は安静が一番と言われていましたが、現在は「痛みの出ない範囲で動く」ほうが回復が早いことが分かっています。過度な安静は腰を支える筋力を低下させ、かえって痛みを長引かせる原因になります。激痛で動けない時期を除き、家の中を歩いたりストレッチをしたりして、血流を維持することを意識しましょう。動くるのが不安な方は、専門医のアドバイスを受けながら少しずつ活動量を増やすのが理想的です。

どのような症状があれば整形外科を受診すべきですか?
足に痺れ(しびれ)がある、力が入りにくい、痛みのせいで夜中に目が覚めるといった症状がある場合は、早めの受診をお勧めします。これらは神経が強く圧迫されていたり、内臓疾患や骨折などの深刻な原因が隠れていたりする可能性があるサインです。また、市販薬や湿布を使っても1週間以上改善しない場合も、一度専門医による画像検査を受け、痛みの正体を確認しておくことが将来の安心に繋がります。
加齢による腰の痛みは諦めるしかないのでしょうか?
「年だから仕方ない」とおっしゃる方も多いですが、諦める必要はありません。確かに背骨の変形などは加齢で起こりますが、痛みそのものは関節の炎症を抑えたり、周りの筋肉を整えたりすることで十分にコントロール可能です。適切なリハビリや生活習慣の改善によって、80代の方でも痛みのない生活を取り戻されている例はたくさんあります。ご自身に合った治療法を見つけることが、活動的な毎日を守る鍵となります。
腰のこりを予防するために日常生活でできることは?
最も大切なのは、同じ姿勢を30分以上続けないことです。デスクワークや家事の合間に、一度立ち上がって腰を軽く反らしたり、肩を回したりするだけで血行不良を防げます。また、股関節の柔軟性を保つのに効果的なストレッチも非常に有効です。股関節が硬くなると、その分を腰が無理に動いて補おうとするため、負担が増してしまうからです。日々の小さな「動かす習慣」が、腰を痛めにくい体を作ります。
再生医療は腰の痛みにも効果がありますか?
はい、有力な選択肢の一つです。当院が行うPRP療法などの再生医療は、痛みの原因となっている関節や椎間板の炎症に直接働きかけ、組織の修復を促す効果が期待できます。従来の痛み止めや注射では一時的な効果しか得られなかった方や、手術を避けたいと願う方にとって、根本的な改善を目指せる治療法です。ご自身の血液などの成分を利用するため副作用も少なく、長引く腰痛に悩む多くの方が検討されています。

再生医療という新しい選択肢
近年では、従来の治療に加えて再生医療という新しい選択肢も登場しています。特に、幹細胞治療やPRP(多血小板血漿)治療といった方法は、体の自然治癒力を引き出して関節の修復を促す治療法として注目されています。
例えば、脂肪から採取した幹細胞を関節に注入する治療では、変性した軟骨の修復や再生が期待できます。これにより、「もう正座はできないかも…」とあきらめていた方が、再び正座ができるようになったケースもあります。
ただし、再生医療はすべての症例に効果があるわけではないため、適応の有無をしっかり診断してもらうことが重要です。

腰のこりと痛みは、放置すると慢性的な不調に繋がりやすいですが、正しいケアを始めれば必ず体は応えてくれます。「いつものこと」と諦めず、今日からできる一歩を始めてみませんか。
当院では、患者様お一人おひとりの生活スタイルに合わせたリハビリ指導や、最新の再生医療を通じたサポートを行っております。腰の不安を解消し、再び元気に歩ける毎日を一緒に取り戻していきましょう。
札幌ひざのセルクリニックでは、患者様の症状に合わせた適切な診断と治療計画のご提案をしております。ひざだけでなく、肩、股関節等の関節、また長引く腰痛などの慢性疼痛の治療も行っております。西18丁目駅徒歩2分、札幌医大目の前にありますので、お気軽に御相談下さい。
院長 川上公誠
(プロフィール)
監修 川上 公誠(整形外科専門医)
札幌ひざのセルクリニック院長
岐阜大学医学部卒業。母が人工関節手術で痛みから解放された経験をきっかけに整形外科医を志し、これまでに人工関節置換術を含む手術を5,000件以上手がけてきました。手術が難しい高齢者や合併症のある方にも寄り添える治療を模索する中で再生医療と出会い、その効果に確信を得て、2024年に「札幌ひざのセルクリニック」を開院。注射のみで改善が期待できるこの先進的な治療を、北海道中に届けたいという想いで、関節に特化した再生医療を提供しています。
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