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再生医療 【医師が解説】PRP治療とは?効果・副作用・治療費まとめ

ひざの痛みや関節の不調に悩まされている方にとって、「PRP治療」という言葉を耳にしたことがあるかもしれません。再生医療のひとつとして注目されているこの治療法は、手術をせずに痛みの改善が期待できるため、多くの患者さんから関心を集めています。今回は整形外科専門医の立場から、PRP治療の効果や副作用、費用相場などをわかりやすく解説します。
PRP治療とは?
PRPとは「Platelet-Rich Plasma(多血小板血漿)」の略で、自分の血液から血小板を多く含んだ成分を抽出し、それを患部に注射する再生医療の一種です。血小板には傷ついた組織を修復しようとする成長因子が多く含まれており、それを利用して関節や腱、靭帯の回復を促す治療法です。
特に変形性ひざ関節症やスポーツによる関節の痛み、靭帯損傷、テニス肘、アキレス腱炎などに対してPRP治療は有効とされており、欧米ではスポーツ選手を中心にすでに広く用いられています。
PRP治療の効果とは?
PRP治療は、主に以下のような効果が期待できます。
- 痛みの軽減:関節や腱の炎症を抑え、慢性的な痛みを改善することが報告されています。
- 機能の回復:関節の動きや可動域が改善されることで、日常生活の質が向上します。
- 自然治癒力の活性化:自分の血液を使うことで、体本来の治癒力を引き出すことが可能です。
- 手術を避けられる可能性:中等度までのひざの変形や腱の損傷では、手術を回避する選択肢にもなりえます。
ただし、効果の程度は個人差があり、すべての患者さんに劇的な改善が見られるわけではありません。
副作用やリスクはあるの?
PRP治療は自分の血液を使う「自己血治療」であるため、アレルギー反応や感染のリスクは非常に低いとされています。とはいえ、注射後に一時的な痛みや腫れ、熱感などを感じる場合があります。これは炎症反応が一時的に強く出るためで、数日から1週間程度で自然に治まることがほとんどです。
また、血小板の機能が低下している方には適応できない場合もあります。治療を希望する際は、必ず医師の診察と説明を受けるようにしましょう。
PRP治療の費用と保険適用について
日本ではPRP治療は保険適用外の自由診療となっており、全額自己負担です。クリニックによって費用は異なりますが、安すぎるものには注意が必要です。
治療内容には、採血、遠心分離処理、注射、診察料などが含まれることが一般的です。必要回数は症状によって異なりますが、1回で効果を感じる方もいれば、2〜3回の治療を推奨される場合もあります。
PRP治療を受ける際の注意点
PRP治療は再生医療の中でも比較的リスクの少ない治療ですが、次の点には注意が必要です。
- 実績のある医療機関を選ぶ
PRP治療は医師の技術と経験が結果に大きく影響します。治療実績や患者数、治療内容をしっかり確認しましょう。 - 即効性を求めすぎない
PRPはあくまで自己治癒力を活かす治療です。効果が現れるまで数週間から数ヵ月かかることもあります。 - 生活習慣の見直しも重要
関節の負担を減らすために、体重管理やストレッチ、筋力トレーニングの併用が望まれます。
まとめ
PRP治療は、自分自身の血液を活用して関節の痛みや機能低下を改善する再生医療のひとつです。手術を避けたい方、ひざの痛みを根本から治したい方にとって、有力な選択肢となり得ます。副作用が少なく、比較的安全性も高いため、整形外科医とよく相談のうえ、適応があるかどうかを判断しましょう。


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