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人工関節手術を避けるには?膝の痛みを改善し一生自分の足で歩くための新常識を専門医が解説

人工関節手術を避けるには?膝の痛みを改善し一生自分の足で歩くための新常識を専門医が解説

「最近、階段の上り下りがつらくて、外出するのが億劫になってしまった」
「病院で膝の軟骨がすり減っていると言われ、将来は人工関節の手術が必要かもと不安で夜も眠れない」

そんな切実な思いを抱えながら、私のクリニックを訪れる方が後を絶ちません。中には、大好きだった旅行や趣味の登山を諦めてしまったという方もいらっしゃいます。

膝に痛みがあると、どうしても気持ちが沈んでしまいがちですよね。でも、安心してください。医学の進歩により、たとえ軟骨がすり減っていたとしても、手術を選ばずに自分の膝で一生歩き続けるための選択肢はたくさんあります。

大切なのは、世の中に溢れる情報に惑わされず、正しい医学知識に基づいた対策を知ることです。この記事では、整形外科専門医の視点から、手術を回避するために今日からできる新常識について、わかりやすくお話ししていきます。

なぜ膝が痛むのか?その背景にあるサインを見逃さないでください

膝の痛みを感じる場面は人それぞれです。あなたは、どんなときに膝が気になりますか?

例えば、朝起きて最初の一歩を踏み出したとき。あるいは、椅子から立ち上がろうとした瞬間。こうした「動き始めの痛み」は、膝の関節に何らかの変化が起きている初期のサインかもしれません。

症状が進んでくると、階段の上り下り、特に「下り」で膝がガクガクしたり、正座ができなくなったりします。さらに悪化すると、平らな道を歩いているだけでも痛みが出て、膝の中に水が溜まって腫れてしまうこともあります。

こうした症状の多くは、変形性膝関節症(へんけいせいひざかんせつしょう)という、膝のクッションである軟骨が少しずつすり減っていく状態が原因です。50代を過ぎた頃から増え始め、特に女性に多いのが特徴です。

でも、ここで一つ覚えておいてほしいことがあります。「軟骨がすり減っている=すぐに手術」というわけではありません。痛みが出る原因は軟骨そのものだけではなく、周囲の筋肉や関節を包む膜の炎症など、いくつもの要素が重なり合っているのです。

膝の構造を車に例えて考えてみましょう

膝の関節は、よく「車のタイヤ」や「サスペンション」に例えられます。

骨と骨の間にある軟骨は、衝撃を吸収するクッションの役割を果たしています。若い頃は弾力があり、滑らかに動きますが、長年の使用や体重の負荷、さらには筋力の低下によって、少しずつタイヤの溝が減るように摩耗していきます。

ここで重要なのが、膝を支える筋肉の役割です。筋肉は、車でいうところの「高性能なサスペンション」です。もしタイヤ(軟骨)が少し古くなっていたとしても、サスペンション(筋肉)がしっかりしていれば、地面からの衝撃をうまく吸収し、タイヤへの負担を減らすことができます。

逆に、運動不足でサスペンションが錆びついてしまうと、すべての衝撃がダイレクトにタイヤにかかり、どんどん摩耗が進んでしまいます。これが、膝の痛みが増していくメカニズムです。

難しい専門用語を使わずに言えば、膝の健康を守る秘訣は「クッションを大事に使いながら、周りの支えを強くすること」に尽きるのです。

人工関節手術を回避するために、まず取り組むべき保存療法

手術以外の治療法のことを、医療用語で保存療法(ほぞんりょうほう)と呼びます。まずはこの保存療法をしっかりと行うことが、自分の膝を守る第一歩です。

  1. 体重管理という名の究極のメンテナンス 膝にかかる負担は、歩くときで体重の約3倍、階段の上り下りでは約5倍と言われています。つまり、体重が1キロ減るだけで、膝への負担は3キロから5キロも軽くなる計算です。これだけで痛みが劇的に改善するケースも少なくありません。
  2. 膝を支えるサポーター「筋力トレーニング」 特に重要なのが、太ももの前の筋肉である大腿四頭筋(だいたいしとうきん)です。ここを鍛えることで、膝関節が安定し、歩行時の痛みが和らぎます。激しい運動は必要ありません。椅子に座ったまま足をゆっくり伸ばすような、簡単な体操から始めましょう。
  3. 靴や装具によるサポート 足の形や歩き方の癖によって、膝の内側にばかり負担がかかっている場合があります。その場合、靴の中敷き(インソール)を調整したり、膝の横揺れを防ぐサポーターを活用したりすることで、痛みを軽減し、軟骨の摩耗を遅らせることが可能です。
  4. 適切な薬物療法と注射 痛みが強いときは、我慢しすぎるのもよくありません。炎症を抑える飲み薬や塗り薬を適切に使い、活動量を落とさないことが大切です。また、関節の滑りを良くするヒアルロン酸の注射なども、有効な選択肢となります。

日常生活で意識したい新常識

治療だけでなく、日々の生活習慣を見直すことも同じくらい重要です。

まず、床に座る生活から椅子に座る生活へシフトすることをおすすめします。和式トイレや布団での寝起き、正座などは膝に強い負担をかけます。ベッドや椅子、洋式トイレといった洋式の生活スタイルに変えるだけで、膝へのダメージを蓄積させない工夫になります。

また、ウォーキングも素晴らしい運動ですが、痛みがあるときに無理をして1万歩歩くのは逆効果になることもあります。まずは水中ウォーキングやサイクリングなど、膝に体重がかかりにくい運動から始め、徐々に筋力をつけていくのが賢いステップです。

自分の膝の状態に合わせて、無理なく続けられる「膝に優しい工夫」を積み重ねていきましょう。

よくある質問・誤解への回答

インターネットや噂話では、膝の痛みについてさまざまな情報が飛び交っています。ここでは、診察室で特によく受ける質問にお答えします。

膝が痛いときは、安静にして動かさないほうがいいのでしょうか?

実は、過度な安静は逆効果になることが多いです。痛みがあるからといってずっと動かずにいると、膝を支える筋肉が衰え、関節自体も固くなってしまいます。これを拘縮(こうしゅく)と呼びます。 もちろん、炎症が強くて腫れている時期は一時的な安静が必要ですが、基本的には無理のない範囲で動かしていくことが、長期的な痛みの改善につながります。専門医の指導のもと、適切な運動量を把握することが大切です。

軟骨は一度すり減ったら、もう二度と元には戻らないのですか?

残念ながら、現在の一般的な整形外科治療において、すり減った軟骨が元の厚みに完全に再生することはありません。 しかし、がっかりしないでください。軟骨が多少減っていても、痛みがなく元気に歩いている方はたくさんいます。それは、周囲の筋肉がしっかりしていたり、炎症がうまくコントロールされていたりするからです。目標は「軟骨を元に戻すこと」ではなく、「今の膝で痛みなく生活を楽しむこと」に置き換えて考えてみましょう。

膝のサプリメントを飲めば、痛みは消えますか?

テレビCMなどでよく目にする成分ですが、実は医学的な根拠(エビデンス)としては、サプリメントだけで軟骨が再生したり、劇的に痛みが取れたりするという確実なデータは乏しいのが現状です。 サプリメントはあくまで食品であり、補助的なものです。サプリメントに頼りすぎるよりも、適切な運動や体重管理、医療機関での治療を優先するほうが、改善への近道だと言えるでしょう。

再生医療という新しい選択肢

近年では、従来の治療に加えて再生医療という新しい選択肢も登場しています。特に、幹細胞治療PRP(多血小板血漿)治療といった方法は、体の自然治癒力を引き出して関節の修復を促す治療法として注目されています。

例えば、脂肪から採取した幹細胞を関節に注入する治療では、変性した軟骨の修復や再生が期待できます。これにより、「もう正座はできないかも…」とあきらめていた方が、再び正座ができるようになったケースもあります。

ただし、再生医療はすべての症例に効果があるわけではないため、適応の有無をしっかり診断してもらうことが重要です。

年齢のせいで諦める必要はありません

膝の痛みを抱えていると、つい「もう歳だから仕方ない」と諦めてしまいそうになるかもしれません。でも、整形外科専門医としてこれだけはお伝えしたいのです。

膝の痛みは、適切なケアと知識があれば、改善する可能性が十分にあります。100歳になっても自分の足でしっかりと歩き、行きたい場所へ行き、会いたい人に会いに行ける。そんな未来は、決して夢ではありません。

人工関節の手術は、どうしても痛みが取れないときの最終手段としては素晴らしい治療法ですが、その前にできることはまだたくさんあります。

まずは一人で悩まず、信頼できる専門医に相談してみてください。あなたの今の膝の状態を正しく把握し、二人三脚で治療に取り組んでいく。その一歩が、一生自分の足で歩き続けるための新常識の始まりです。

あなたのこれからの毎日が、膝の痛みから解放され、笑顔で歩める素晴らしいものになるよう、心から応援しています。

札幌ひざのセルクリニックでは、患者様の症状に合わせた適切な診断と治療計画のご提案をしております。ひざだけでなく、肩、股関節等の関節、また長引く腰痛などの慢性疼痛の治療も行っております。西18丁目駅徒歩2分、札幌医大目の前にありますので、お気軽に御相談下さい。

院長 川上公誠

プロフィール


監修 川上 公誠(整形外科専門医)
札幌ひざのセルクリニック院長

岐阜大学医学部卒業。母が人工関節手術で痛みから解放された経験をきっかけに整形外科医を志し、これまでに人工関節置換術を含む手術を5,000件以上手がけてきました。手術が難しい高齢者や合併症のある方にも寄り添える治療を模索する中で再生医療と出会い、その効果に確信を得て、2024年に「札幌ひざのセルクリニック」を開院。注射のみで改善が期待できるこの先進的な治療を、北海道中に届けたいという想いで、関節に特化した再生医療を提供しています。

この記事を書いたのは

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